パソコンを購入する際、「どこのメーカーで購入したらいいの?」と迷われる方も多いと思います。実際お店によって充実している価格帯やスペック、購入後のサポートなど様々な違いがあります。
そこで今回は、PC初心者の方が新しくパソコンを購入される際の参考になるようなパソコンメーカーごとの特徴を、コストパフォーマンス、購入後のサポートなど様々な観点からご紹介していきたいと思います。
BTOメーカー系
BTOというのは「Build To Order」、受注生産という意味で、ユーザーの注文を受けてからパソコンの組み立てを開始して販売するタイプのメーカーです。
特徴としては、CPUやグラフィックボードのタイプ、ストレージの容量、Blu-rayドライブの有無など自分の用途に応じてパソコンを細かくカスタマイズできるという点があります。また、カスタマイズができるということは自分に必要のない無駄な機能は省くことができるということでもあるため、後ほど紹介する大手メーカー系と比較して価格を抑えて購入することができます。
パソコン用途の多様化に伴って近年はこうしたBTO系がシェアを伸ばしてきており、従来は弱いと言われていた初心者ユーザーへのサポート面に関してもかなり充実してきている印象です。
マウスコンピューター
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
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品揃え | |
サポート |
BTO系ではトップクラスのシェアを誇るパソコンメーカー。最近ではTVCMなど一般向けの広告も大規模に展開しており、以前はコアユーザー向けというイメージが強かったBTOメーカーから裾野を広げて幅広いユーザーの支持を獲得しています。
充実したラインナップと価格の安さが大きな特徴で、一般向けからビジネス、クリエイター、ゲーミングなど用途に応じた様々な製品展開がなされています。品質の評価もここ数年で大幅に向上してきているため、コスパを求める方にも自信をもっておすすめできるメーカーです。
また、パソコン購入前の個別相談や、購入後24時間365日の電話サポートなどのアフターフォローはBTO系の中では最も充実していますから、初心者の方でも安心して利用することができます。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「mouse」、ゲーミングパソコンの「G-Tune」、クリエイター向けパソコンの「DAIV」、ビジネス向けパソコンの「MousePro」、液晶ディスプレイの「iiyama」などを展開しています。
ドスパラ
知名度 | |
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カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
創業から30年以上と秋葉原のパソコンショップの中でも長年の歴史を誇るBTOパソコンメーカー。現在まで国内のBTO市場を牽引し、ユーザーの人気も高いメーカーです。シンプルでスタイリッシュなデザインに統一されている点も大きな魅力。
一般向けPCでは10万円前後、ゲーミング・クリエイター向けPCでは10~20万円の製品で
非常にコストパフォーマンスの高い製品が揃っています。
ゲーミングPCブランドのGALLERIAではプロゲーマーやeスポーツチームとのコラボモデルも積極的に展開。
サポート面は通常の延長保証に加え、過失での故障も保証対象になる月額プランのセーフティサービスなど独自の保証プランが用意されています。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けデスクトップパソコンの「Monarch・Magnate」、一般向けノートパソコンの「THIRDWAVE」、ゲーム向けパソコンの「GALLERIA」、クリエイター向けパソコンの「raytrek」を展開しています。
TSUKUMO
知名度 | |
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カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
大手家電量販店ヤマダ電機グループのBTOパソコンメーカーです。PCパーツを扱う専門ショップとして秋葉原では古くから人気のメーカーで、現在では店頭販売に加えWebショップの運営にも力を入れています。
エントリークラスからミドルクラスのリーズナブルな価格設定が大きな特徴で、ノートパソコンは3万円台から購入することができます。高価格帯では秋葉原のお店らしくゲーミングPCのラインナップが特に充実しており一般ユーザーからコアユーザーまで幅広くおすすめできるメーカー。
サポート面では家電量販店の傘下ということもあって長期の延長保証など故障対応が手厚く用意されているので、トラブル時の修理などにも大きな強みを持っています。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「eX.computer」、ゲーミングパソコンの「G-GEAR」を展開しています。また他メーカー製のパソコンとして「Razer」「MSI」「GIGABYTE」「Acer」なども取り扱っています。
パソコン工房
知名度 | |
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カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
BTOパソコン各社の中でも特に家庭用やビジネス、学生向けなどの一般PCに力を入れているメーカーです。プライベートでの使用はもちろん、テレワークや学校のオンライン授業など予算を抑えつつ広い範囲で活用できるパソコンが多く揃っています。
全国展開している実店舗の数もトップクラスで、持ち込みでのパソコン修理が受けられるという点も特徴です。店頭の在庫を利用したパーツ交換なども対応が速く、対面でのサポートが充実しているのはパソコン工房の大きな魅力と言えます。
また、ハイエンドモデルではクリエイター向けの製品が多数用意されていて、映像制作・音楽制作・デザイン制作など用途別に細かく専門のPCを選べるようになっているので、仕事で高性能のパソコンを使いたいという方にもおすすめ。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「STYLE∞」、ゲーミングパソコンの「LEVEL∞」、クリエイター向けパソコンの「SENSE∞」、ビジネス向けパソコンの「SOLUTION∞」ディープラーニング向けパソコンの「DEEP∞」などを展開しています。
G-Tune
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
マウスコンピューターが展開するゲーミングPCブランド。
ゲーム用の性能に特化した製品がラインナップされていて、価格帯もライトゲーマー向けのエントリーモデルからコアゲーマー向けのハイエンドモデルまで対応しているユーザー層が幅広く、できるだけコストを抑えてゲームを楽しみたいという方にもバッチリ対応。
ゲームタイトル別に推奨モデルが用意されているので、自分がプレイしたいゲームが動作するかどうかをあらかじめ確認してからパソコンを選ぶこともできます。推奨モデルはパーツ構成などを深く考えずに購入することができるので、初心者の方におすすめです。
サポートはマウスコンピューターと同様に24時間の電話サポートや購入後のトラブルに関する故障診断、72時間以内の修理など充実したアフターサポートが受けられるので、保証面も含めて総合的な満足度の高いブランドです。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは初心者向けエントリークラスの「Pシリーズ」、万人向けミドルクラスの「Hシリーズ」、コアユーザー向けハイエンドの「XPシリーズ」、などを展開しています。eスポーツチームとコラボしたプロゲーマー推奨モデルも。
SEVEN
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
こちらも高いカスタマイズ性が売りのBTOパソコンメーカーです。当日出荷モデルや週替わりのウィークリーセールなどサービス面にも力を入れているため、デスクトップパソコンのみの販売ですがコストパフォーマンス重視の方にもおすすめできるお店。
また、ケースの種類が多数用意されているためパソコンの外観・見た目を選べるという点も大きな特徴です。デザイン性は各社でまちまちな場合が多いので、ここの自由度が高いという部分は大きな強みと言えます。
製品別の性能評価なども細かく見ることができ、情報量が多く見やすいサイト構成は初めての方でも安心です。パーツごとの性能比較や用途別のおすすめ度なども記載されているので、パソコン購入の際の参考となる情報も多数。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「SRシリーズ」、ゲーミングパソコンの「ZEFTシリーズ」を展開しています。またSR・ZEFTの同シリーズ内には静音ケースや水冷仕様の特製モデルも用意されています。
Sycom
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
パーツ相性など品質にこだわったパソコンを生産しているBTOメーカー。静音性や冷却性など、長く使うという点を重視した製品展開を行っています。こちらもSEVEN同様デスクトップパソコンのみの販売。
カスタマイズ画面では個々のパーツの詳細ページを見ることができ、それぞれどのパーツがどのような特徴を持っているのか把握しやすくBTO初心者の方にも利用しやすいサイト設計となっています。カスタム用パーツの種類も非常に豊富。
品質を重視している分価格設定は若干高め。その代わり製品の満足度や、保証やサポート面に関してはユーザーからの評価が高いお店です。高価格帯の製品が中心にはなりますが、コスパよりも快適性や高品質を求める方にはおすすめです。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「Radiant」、ゲーミングパソコンの「G-Master」、クリエイター向けパソコンの「Lepton」、高品質プレミアムパソコンの「Premium-Line」などを展開しています。
FRONTIER
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
見やすいサイト構成やパーツごとの分かりやすい解説など初心者にも自信をもっておすすめできるBTOパソコンメーカーです。製品ごとの写真を大きく載せてくれているので、どういった外観なのか視覚的にイメージしやすいといった点も好印象。
ゲームや動画配信・イラスト・3DCGなど用途別に適した製品を探すことができるようになっているので、「これに使えるPCが欲しい!」という風に使い道がはっきり決まっている場合なども非常に使いやすいお店だと思います。
コスパ、サポートともに総じて高水準で、ノートパソコンのバッテリーを交換するサービスやトラブル時のデータ復旧サービスなど独自のアフターフォローも展開されています。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「Cシリーズ」「Nシリーズ」、ゲーミングパソコンの「Gシリーズ」「Xシリーズ」「Lシリーズ」を展開しており、Androidタブレットやスマートフォンなどのモバイル端末も取り扱っています。
VSPEC
知名度 | |
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カスタマイズ | |
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サポート |
BTOの強みであるカスタマイズ性に特化したパソコンショップ。パーツ構成の自由度が高く、ある程度知識のある方で自分好みのパソコンが作りたいという方には特におすすめ。最新パーツの導入なども他社に先駆け積極的に行われています。
ラインナップはコアユーザー向けのハイエンドPCが特に充実していて、ゲーミングPCはもちろん、静音PCやサーバー用PCなど細部にこだわった製品が多数。高価格帯が中心ながらその値段設定に見合ったパソコンが揃っています。
購入後のアフターサポートは標準的ですが、コアユーザーの利用者が多いこともありスタッフの知識が豊富で、パーツに関する細かな相談等にも対応可能。フルカスタムのBTOパソコンが欲しい場合は有力な選択肢となるお店です。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップはゲーミング・一般向けパソコンの「VSPEC」、静音パソコンの「HERCULES」、サーバー・クリエイター向けパソコンの「ZEUS」、FX・デイトレード向けパソコンの「Acharge」などを展開しています。
大手メーカー系
国内外の大手電機メーカーのパソコンは、機能性やデザイン性の高さが大きな特徴です。基本的にはノートパソコンが中心の製品展開となっていて価格面ではBTO系に劣りますが、薄型・軽量の製品など独自の技術力を生かしたラインナップとなっています。
また、近年のカスタム需要の増加に伴い大手メーカーでもカスタマイズの選択肢は多少ですが増えつつあります。以前は変更不可がほとんどでしたが、CPUやストレージ容量などいくつかのバリエーションが用意されるようになったことはユーザーにとってプラス要素と言えるでしょう。
Lenovo
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
ノートパソコンのブランド「ThinkPad」が有名な大手PCメーカー。持ち運びに便利な機能性とパフォーマンスを両立した製品設計が大きな特徴で、価格帯も3万円台から20万円前後まで幅広い品揃えとなっています。
比較的リーズナブルな価格設定ながら高性能な製品も多く、ビジネスやクリエイティブ向けなど仕事用としても人気の高いメーカーです。ここ数年は画面単体で使えるタブレットPCもシェアを伸ばしてきています。
海外メーカー全般に言えることですがサポート面は若干弱い部分もあり、問い合わせのページなどが使いづらいと感じる場面も。とはいえ保証はしっかりついていますしコストパフォーマンスの高さは間違いないのでサポートのスムーズさをそこまで重視しない方であれば良い製品が揃っています。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けノートパソコンの「ThinkPad」、オールインワンパソコンの「IdeaCentre」省スペースデスクトップパソコンの「Tiny&NANO」、ゲーミングパソコンの「Legion」などを展開しています。
NEC
知名度 | |
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カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
企業や官公庁向けの製品を中心に国内で高いシェアを誇る大手PCメーカーです。パソコン・コンピュータ市場では40年以上の歴史を誇る老舗で、長年の実績とパソコン生産に関するノウハウを生かした信頼性の高さが魅力。
個人向けではノートPCブランドのLAVIEシリーズを展開しています。コンパクトで持ち運びに便利な形状と高級感のあるデザインが特徴的。明るめのカラーバリエーションが豊富で女性からも人気の高い製品となっています。
お値段は張りますがその分極限まで無駄を省いたスタイリッシュな外観と徹底した品質管理など大手メーカーならではの利点もありますから、予算に余裕があれば選択肢の一つとして万人におすすめできるメーカーです。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「Nシリーズ」「DTシリーズ」、クリエイター向けパソコンの「VEGAシリーズ」、オールインワンパソコンの「Aシリーズ」、Androidタブレットの「LAVIE Tab」などを展開しています。
富士通
知名度 | |
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カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
こちらもNECと並ぶシェアを誇る大手パソコンメーカー。近年は理化学研究所と共同で世界1位のスーパーコンピュータ「富岳」を開発するなど、業務用の高性能マシンを中心にその技術力には定評があります。
個人向け製品の目玉は何といっても世界最軽量ノートPCです。その重さは13.3インチで何と驚異の634g。他社を凌駕する圧倒的な軽量化を武器に、持ち運びユーザーを中心に高い支持を獲得しています。テレワークや学生向けにもおすすめ。
その他の特徴として大手メーカーの中ではデスクトップパソコンにも力を入れているという点が挙げられます。グラフィックボード搭載のゲーミングモデルや片手で持てる大きさの超小型デスクトップなど、機能性を重視した製品が多数ラインナップ。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けノートパソコンの「LIFEBOOK」、一般向けデスクトップパソコンの「ESPRIMO」、Windowsタブレットの「arrows Tab」を展開しています。自社製周辺機器のスキャナや電子ペーパーなども購入可能。
パナソニック
知名度 | |
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カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
モバイルノートPCで高い人気を誇るブランド「レッツノート」を擁する国内大手メーカーです。歴史のある製品ですが昔ながらのデザインを踏襲しつつカスタマイズの選択肢を取り入れるなどここ数年はユーザーの需要に応じた変化も見られます。
そんなレッツノートの特徴はなんと言ってもビジネス向けに特化した機能性の高さ
です。持ち運びに便利な小型の本体はもちろん、HDMIや光学ドライブ搭載も標準搭載されているなど様々なシーンで使い勝手の良い製品となっています。テレワークにも○。
また学生にも人気の製品で、レポートやプレゼン、オンライン授業などに使いたいという方にもおすすめ。価格は若干高めですが、他にはない耐久性の高さやコンパクトさなど価格に見合った品質を備えているメーカーです。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップはクラムシェルタイプ(一般的な折りたたみ式のノートパソコン)の「LV / SVシリーズ」と、2in1タイプ(液晶が360度回転してタブレットとしても使えるタイプのノートパソコン)の「QV / RZシリーズ」を展開しています。
Dynabook
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
大手電機メーカーの東芝が長年に渡って展開してきたパソコンブランド「Dynabook」です。現在はシャープに売却され、同社の製品として販売されています。Dynabookは画面の見やすさや強度などの堅牢性を重視した設計となっていて、パソコンの液晶に関してもテレビ生産の技術を生かした高品質な仕上がり。
ノートパソコンは携帯性ばかりがピックアップされがちですが、Dynabookは動画や文字が大きく見える大型の製品も人気で、Blu-rayドライブ搭載のモデルや斜めからでも見やすい高視野角のモデルなど固定の場所で使う用途にもおすすめ。
他にもキーボードを取り外してタッチペン入力可能な2in1ノートPCなどバリエーションはある程度揃っているものの、主力モデルでもカスタマイズの余地がほとんどないという点は若干のマイナス要素。カタログ通りのスペックでお気に入りが見つかるかどうかがポイントになりそう。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けノートパソコンの「Aシリーズ」「Gシリーズ」「Sシリーズ」「Tシリーズ」、2in1モバイルノートパソコンの「Fシリーズ」「Kシリーズ」「Vシリーズ」などを展開しています。
HP
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
アメリカの老舗パソコンメーカー、ヒューレット・パッカード(HP)。ノートパソコンはデザイン性に優れたスタイリッシュな外観と縁の狭い薄型の液晶が特徴。安価なエントリーモデルからハイスペックまでありますが、価格帯としては5~10万円の製品が特にコスパ〇。
デスクトップはゲーミングPCが比較的リーズナブルで、ライトゲーマーにおすすめ。モニターやプリンターなど周辺機器も自社製を取り扱っているので、まとめてセットで購入することもできます。
製品ラインナップは全体的に充実しているものの、時期によっては納期遅れが目立つ場合もあり、今すぐほしいという方には若干不向きかも。世界的に高いシェアを持っていることもあって製品の信頼性は高水準。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「Spectre」「ENVY」「Pavilion」、ゲーミングパソコンの「OMEN」「Pavilion Gaming」、また自社ブランド周辺機器のモニターやプリンターなどを展開しています。
ASUS
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
液晶モニターやスマートフォンなどでも年々シェアを伸ばしている台湾の大手パソコンメーカー。ノートPCは軽量化と高性能を両立させた製品ラインナップが特徴で、持ち運びたいけど性能もハイスペックがいい!という欲張りな方におすすめのメーカーです。
キーボードの上半分に液晶画面を配置したデュアルディスプレイPCなど、独自の技術力を生かした先進的な製品を積極的に開発しているため、新しいもの好きのユーザーからも高い評価を受けています。
また、海外メーカーながらサポートにも力を入れていて、水没や落下など故障原因を問わず手厚い保証を受けることができる「あんしん保証」という制度が新設されるなど、アフターフォローの分かりやすさは好印象。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けノートパソコンの「ZenBook」「VivoBook」「ExpertBook」、オールインワンパソコンの「Zen AiO」、省スペースデスクトップパソコンの「Mini PC」、ゲーミングパソコンの「ROG」などを展開しています。
Dell
知名度 | |
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コストパフォーマンス | |
カスタマイズ | |
品揃え | |
サポート |
HPと並んで知名度の高いアメリカの大手パソコンメーカーです。日本国内でも古くから人気を博していて、法人向けなどでも高いシェアを獲得。パソコン以外にもモニターやサーバー、ストレージなどPC関連機器を数多く展開。
大手メーカーとしては珍しく注文を受けてから組み立てを行う受注生産型のBTO系に近い販売方法を採用しているため、1つの製品に複数のバージョンが用意されているなど品揃えの豊富さは他メーカーと比べてもトップクラスとなっています。
受注生産+海外生産のため納期はやや長め。サポートに関しては以前に比べて充実してきてはいますが他社のサポート水準も年々上がってきていることを考えると標準的と言ったところでしょうか。修理対応は国内で行われているため期間としては他社と同程度です。
主な製品ラインナップ
製品ラインナップは一般向けパソコンの「XPS」「Inspiron」「Vostro」、ゲーミングパソコンの「Alienware」「Dell G」、また自社ブランドのハイエンドモニターやゲーミングアクセサリなどを展開しています。
(評価項目について)
知名度 | 実店舗の数やブランドの実績、広告露出等の多さ。 |
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コストパフォーマンス | 価格と性能のバランス。価格が安く性能の高い製品の多さ。 |
カスタマイズ | パーツのカスタマイズ時に選べるパーツの豊富さ。 |
品揃え | メーカー全体で選べるPCの種類の豊富さと納期の早さ。 |
サポート | カスタマーサポートの受付時間やサポート方法の種類の豊富さ(電話・メール・LINEなど)。 |
※メーカーの掲載順はランキングではございません。
※評価内容は個人の意見・感想です。
CPU・グラフィックボードの性能比較表
CPUなどのパーツは同じシリーズでも型番が違うと性能が大きく違うなど性能を把握するのが大変ですので、「どれが高性能な製品なのか手っ取り早く知りたい!」という方のために主要な製品の性能を比較した表を作成しました。
こちらの表はベンチマークと呼ばれる性能評価ソフトを用いて算出された数値をもとに作成していますので、各パーツの相対的な性能差を確認する際の参考にしていただければと思います。
CPUのベンチマークスコア
CPU |
PassMark ベンチマークスコア |
Core i9-14900 | |
Core i9-13900 | |
Core i7-14700 | |
Core i7-13700 | |
Core i9-12900 | |
Core i7-12700 | |
Core i5-14400 | |
Core i5-13400 | |
Core i5-12400 | |
Core i3-14100 | |
Core i3-13100 | |
Core i3-12100 | |
Celeron G6900 | |
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Ryzen 9 7900 | |
Ryzen 7 7700 | |
Ryzen 9 5900 | |
Ryzen 5 7600 | |
Ryzen 7 5800 | |
Ryzen 5 5500 | |
Ryzen 3 4300G |
基本的には新しく発売されたもの(型番の数字が大きいもの)ほど性能が高くなっていきます。例えば最新第13世代のCore i7-13700と第12世代のCore i7-12700を比較すると、同じCore i7でも20%以上の性能差があることがわかります。
また、2022年に発売された第12世代のCore i3-12100はこの表の中では比較的下位に位置していますが、2019年発売の第9世代のCore i7-9700(スコア:13294)を上回る性能を備えています。このように、同じ名称でも実際の性能は型番によって大きく異なる場合があります。
このあたり少しややこしいのですが、できれば購入予定の製品がどれくらいの性能を備えているのかおおまかに把握しておきましょう。
グラフィックボードのベンチマークスコア
GPU |
3DMark ベンチマークスコア |
RTX 4090 | |
RTX 4080 | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 10GB | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 4060 | |
RTX 3060 8GB | |
RTX 3050 | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1650 |
グラフィックボードの現在の最新シリーズはRTX 4000番台で、こちらについても基本は型番の数字が大きくなるほど性能が高くなっていきます。
エントリークラスのGTX 1650が2万円前後に対してハイエンドのRTX 4090は25~30万円と価格の開きが大きく、ベンチマーク上位の製品だからと簡単に決めづらいのが悩ましいところ。自分にとって必要な性能とコストパフォーマンスの見極めも大切です。
またベンチマークの細かい数値についてはテスト環境によっても差が出てくるため、あくまでそれぞれの製品を比較する際の目安として捉えていただければと思います。
パーツの選び方
CPU
パソコンの基本的な性能を決める重要パーツです。現在は大きく分けてインテル社のCoreシリーズとAMD社のRyzenシリーズが販売されていて、型番ごとに性能が異なります。
価格重視 | バランス重視 | 性能重視 | |
CPU | Core i3・Ryzen 3 以上 | Core i5・Ryzen 5 以上 | Core i7・Ryzen 7 以上 |
細かく調べるのが面倒という方はざっくりと上記のようなイメージで大丈夫です。
普段使いでネットサーフィンや動画視聴、オフィスソフトの利用くらいにしか使わないという方は価格重視でOK。これらの用途でより高速・快適に使いたいという場合はバランス重視、ゲームや動画編集などの高負荷作業にも使いたいという場合は性能重視を選ぶと良いでしょう。
メモリ
メモリは、パソコンの中で一時的にデータを記憶する領域として用いられ、メモリ容量が大きいと複数のアプリケーションを同時に開いた場合でも快適な動作を行うことができるようになります。
価格重視 | バランス重視 | 性能重視 | |
メモリ | 4GB 以上 | 8GB 以上 | 16GB 以上 |
基本的には現行の製品であれば4GB以上は搭載されていますが、個人的にはコスパ重視の場合でも8GB以上を推奨します。調べ物をしながらプレゼンやレポートを作ったり、動画を見ながらネットサーフィンをしたりとパソコンの場合は特に意識しなくてもマルチタスクを行っていることが多いため、意外とメモリ容量が必要になってくる場合も多いです。メモリは増設した場合でもCPUほど高額にはならないので、できれば余裕を持った構成にしておきましょう。
ストレージ
HDDやSSDと呼ばれるパーツで、アプリケーションのデータファイルや写真、動画、音楽などのメディアファイルを保存しておく場所のことです。容量は当然大きいほうがより多くのデータを保存することができます。
また、Windowsなどのオペレーティングシステムもこちらのストレージにインストールされるため、ストレージの種類によってパソコンやアプリケーションの起動速度が変わります。
価格重視 | バランス重視 | 性能重視 | |
ストレージ | HDD | SSD | SSD(NVMe) |
従来の規格であるHDDと新型ストレージのSSDでは体感でも動作速度にかなりの違いが出るため、基本的にはSSDを推奨します。ゲームなどで最大限読み込みの高速化をしたいという方はNVMe接続のSSDを選択するとさらなるスピードアップが見込めます(NVMe接続の場合はメーカーのスペック表等に明記されています。特に表記がない場合は通常のSSDとなります)。
容量に関しては動画やアプリケーションなどを大量に保存する場合は500GB~1TB、そうでない場合は250GB程度でもOKです。ストレージはあとから外付けで増設することもできるため、他のパーツとのバランスを見ながら予算と相談して決めるのが良いと思います。
グラフィックボード
ゲームや3DCG、動画編集、画像生成AIなど映像関係の処理を行う場合に必要となるパーツです。基本的には高額になるほど性能も上がります。現在はNVIDIA社とAMD社がそれぞれグラフィックボードの生産を行っています。
必要なパーツのグレードは用途によって異なりますが、PCゲームをプレイしたい場合はそのゲームの推奨環境、動画編集を行いたい場合は編集ソフトの動作環境などを確認した上で条件を満たすグラフィックボードを選択するようにしましょう。
また、具体的にどの程度性能が変わるのか気になる方も多いと思いますので、いくつかのグラフィックボードでどれくらいのゲームが動くのかを測ったベンチマーク結果を記載します(第12世代Core i7使用時)。
GeForce RTX 3090(ハイエンド)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
ファイナルファンタジー15 | 3840×2160 | 高品質 | 81~84fps |
フォートナイト | 3840×2160 | 最高設定 | 180~187fps |
Apex Legends | 3840×2160 | 高設定 | 164~172fps |
GeForce RTX 3070(ミドルクラス)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
ファイナルファンタジー15 | 3840×2160 | 高品質 | 54~58fps |
フォートナイト | 3840×2160 | 最高設定 | 117~123fps |
Apex Legends | 3840×2160 | 高設定 | 122~132fps |
GeForce GTX 1650(エントリークラス)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
ファイナルファンタジー15 | 1920×1080 | 高品質 | 35~40fps |
フォートナイト | 1920×1080 | 最高設定 | 58~62fps |
Apex Legends | 1920×1080 | 高設定 | 51~59fps |
フレームレートとは?
1秒間に何枚の画像を表示できるかを示す値です。fps(frames per second)という単位が用いられます。この値が大きいほど映像がなめらかになり、低いほどカクカクになります。ゲームでは一般的に30fpsがプレイできる最低ライン、60fpsが快適にプレイできるラインとされます。
Iris Xeグラフィックス(CPU内蔵)
インテルのCoreプロセッサに搭載されているCPU内蔵型のグラフィックスエンジンです。これらのCPUはグラフィック機能が強化されており、従来のグラフィックボードには劣りますがCPUのみでゲームがある程度プレイできるようになるためカジュアルにゲームを楽しみたいという方におすすめです。(表はCore i7-1165G7搭載時のスコア)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
VALORANT | 1920×1080 | 高設定 | 60~68fps |
フォートナイト | 1920×1080 | 中設定 | 46~50fps |
Apex Legends | 1920×1080 | 低設定 | 47~49fps |
詳しくはこちらの記事で解説しています↓
パソコンに関するよくある質問
Q. ノートパソコンとデスクトップどっちがおすすめ?
A. どういった用途に使うかによって異なってきます。持ち運びたい、外でも使いたいといった場合はノートパソコン一択ですが、同じ性能ではデスクトップの方が価格が安くなるので自宅での利用がメインでいつも同じ場所で使うという場合はデスクトップPCがおすすめ。
同じノートパソコンでも頻繁に持ち出す場合は軽さを重視した方が良いですし、それほど持ち運ばない場合は多少重くてもその分性能を強化した方が良いということも考えられます。
詳しくは↓の記事でも解説していますのでよかったら参考にしてみてください。
Q. スペックの決め方を手っ取り早く教えて!
A. 最低限抑えておくべきなのは、CPUとメモリ、ストレージの3つです。
細かい知識を覚えるのが面倒な方向けにパーツ選びに関する簡単な基準を表にしましたので、とりあえずサクッと決めたいという場合は参考にしていただければと思います。
価格重視 | 性能重視 | |
CPU | Core i3・Ryzen 3 以上 | Core i5・Ryzen 5 以上 |
メモリ | 8GB | 16GB |
ストレージ | SSD 240~500GB | SSD 500GB以上 |
Q. グラフィックボードは載せた方がいい?
A. パソコンでゲームをプレイするなら載せましょう。重めの映像処理には必須になってくるので、動画編集やCGソフトなどを使う予定がある方も付けておくことをおすすめします。逆にそういった用途に使わない方は特に必要ないので、そのお金で別の部分をアップグレードしましょう。
グラフィックボードに関する詳しい解説はこちら↓
というわけで、今回はパソコンメーカーごとの特徴についてお話させていただきました。一口にパソコンと言ってもメーカーごとに様々な違いがありますから、パソコン購入時の参考にしていただければ幸いです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!