今回はクリエイターにおすすめのノートパソコン5選をご紹介します。持ち運びに便利な軽量PCからグラフィックボード搭載のハイスペックPCまで幅広くピックアップしています。クリエイター向けPC選びで悩まれている方は参考にしていただければ幸いです。
また、パーツごとの選び方についても記事の後半で詳しく解説していますので、「パソコンの選び方がよくわからない」という方はこちらも参考にしていただければと思います。
おすすめのクリエイター向けノートパソコン5選
レノボ「Legion 5i Gen 9(83DG004VJP)」
ハイスペックの高コスパクリエイティブノートを購入したいという方にはこちらの製品がおすすめ。レノボのPCブランド「Legion」のミドルクラスのグラフィックボードを搭載したモデルです。こちらはゲーミングPCという括りですが、クリエイターPCとしても一線級の製品。
スペックはCPUにCore i5、メモリ16GB、グラフィックボードにRTX 4060を搭載し、価格は164,890円。16型でWQXGA(2560×1600)の高解像度液晶を搭載し、リフレッシュレートは165Hzに対応とスペック面の充実度も好印象です。
画面サイズ | 16.0型WQXGA(2560×1600) |
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CPU | Core i5-13450HX |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 512GB(NVMe) |
グラフィック | GeForce RTX 4050 |
価格 | 164,890円(税込) |
マウスコンピューター 「DAIV Z6-I7G60SR-A」
マウスコンピューターが展開するクリエイター向けPCブランド「DAIV」のハイスペックノートPCです。16型で重量1.6kgと大画面軽量の本体に、解像度はフルHDを上回るWQXGA(2560×1600)の液晶パネルを搭載し、ワンランク上の作業環境を実現した製品です。
スペックはCPUにCore i7、メモリ32GB、グラフィックボードにGeForce RTX 4060を搭載し、価格は279,800円となっています。薄型・軽量・ハイスペックで解像度の高いクリエイターPCをお探しの方におすすめの一台。
画面サイズ | 16型WQXGA(2560×1600) |
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CPU | Core i7-13700H |
メモリ | 32GB |
ストレージ | SSD 1TB(NVMe) |
グラフィック | GeForce RTX 4060 |
価格 | 279,800円(税込) |
パソコン工房「SENSE-15FX165-i7-RM3X」
パソコン工房が展開するクリエイター向けPCブランド「SENSE」のハイスペックノートPCです。シンプルで高級感のあるブラックの本体に上位グレードのグラフィックボードを搭載し、プロフェッショナル向け用途も十分こなせる製品となっています。
スペックはCPUにCore i7、メモリ16GB、グラフィックボードにRTX 4060を搭載し、価格は204,800円。カスタマイズでメモリやストレージのアップグレードにも対応しているため、さらに性能を高めたいというニーズにも対応しています。
画面サイズ | 16型フルHD(1920×1080) |
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CPU | Core i7-14650HX |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 500GB(NVMe) |
グラフィック | GeForce RTX 4060 |
価格 | 204,800円(税込) |
マウスコンピューター 「DAIV Z4-I7I01SR-A」
薄型・軽量・コンパクトで持ち運びに便利なクリエイター向けノートPCがほしいという方はこちらの製品がおすすめ。グラフィック機能にCPU内蔵のIris Xeグラフィックスを採用し、1kg未満の重量を実現したマウスコンピューターの14.0型ノートパソコンです。
CPUにCore i7、メモリ16GBを装備し、本体重量0.97kg、バッテリー動作11時間と機能性も抜群。価格は199,800円と幅広いユーザーにおすすめできる製品です。解像度がフルHDを超えるWUXGA(1920×1200)となっている点も嬉しいポイント。
画面サイズ | 14.0型WUXGA(1920×1200) |
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CPU | Core i7-1360P |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 500GB(NVMe) |
グラフィック | Iris Xe グラフィックス |
価格 | 189,800円(税込) |
ドスパラ「GALLERIA RL7C-R46-C5N」
ノートパソコンでもできるだけ高画質の画面で作業したいという方にはこちらの製品がおすすめ。ドスパラのクリエイター向けPCブランド「raytrek」の15.6インチWQHD(2560×1440)液晶搭載モデルです。
スペックはCPUに Core i7、メモリ16GB、グラフィックボードにGeForce RTX 4060を搭載し、価格は174,980円。この価格帯のクリエイター向けPCの中ではスペック面もかなり充実しており、画面の大きさに加え実用性の高さも光る一台となっています。
画面サイズ | 15.6型WQHD(2560×1440) |
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CPU | Core i7-13620H |
メモリ | 16GB |
ストレージ | SSD 1TB(NVMe) |
グラフィック | GeForce RTX 4060 |
価格 | 174,980円(税込) |
パーツの選び方
CPU
パソコンの基本的な性能を決める重要パーツです。現在は大きく分けてインテル社のCoreシリーズとAMD社のRyzenシリーズが販売されていて、型番ごとに性能が異なります。
クリエイター向けPC | 価格重視 | バランス重視 | 性能重視 |
CPU | Core i5・Ryzen 5 以上 | Core i7・Ryzen 7 以上 | Core i9・Ryzen 9 以上 |
細かく調べるのが面倒という方はざっくりと上記のようなイメージで大丈夫です。
クリエイター向けPCの場合は最低でもCore i5・Ryzen 5以上を選択することをおすすめします。それより下のグレードになってしまうと高負荷をかけた動画編集やイラスト、3DCGソフトなどの動作が難しくなってしまいます。
また、CPUがある程度の性能を持っていないとグラフィックボードの性能を引き出すこともできないため、クリエイティブ用途であればそれなりのCPUを積んでおきましょう。
CPUに関する詳しい解説はこちら↓
メモリ
メモリは、パソコンの中で一時的にデータを記憶する領域として用いられ、メモリ容量が大きいと複数のアプリケーションを同時に開いた場合でも快適な動作を行うことができるようになります。
クリエイター向けPC | 価格重視 | バランス重視 | 性能重視 |
メモリ | 8GB 以上 | 16GB 以上 | 32GB 以上 |
クリエイティブ仕様のPCであれば基本的にどの製品もメモリ8GB以上は搭載されていると思いますので、ここが最低ラインとなります。編集作業+動画や配信など他のアプリケーションも同時に起動したいという場合は16GBを推奨します。高度な動画編集をされる方は32GB以上だとさらに余裕を持たせることができます。
ストレージ
HDDやSSDと呼ばれるパーツで、アプリケーションのデータファイルや写真、動画、音楽などのメディアファイルを保存しておく場所のことです。容量は当然大きいほうがより多くのデータを保存することができます。
また、Windowsなどのオペレーティングシステムもこちらのストレージにインストールされるため、ストレージの種類によってパソコンやアプリケーションの起動速度が変わります。
クリエイター向けPC | 価格重視 | バランス重視 | 性能重視 |
ストレージ | HDD | SSD | SSD(NVMe) |
従来の規格であるHDDと新型ストレージのSSDでは体感でも動作速度にかなりの違いが出るため、基本的にはSSDを推奨します。クリエイティブソフトの場合ストレージの速度は起動や読み込みのスピードに直結するので、最大限高速化をしたいという方はNVMe接続のSSDを選択するとさらなるスピードアップが見込めます(NVMe接続の場合はメーカーのスペック表等に明記されています。特に表記がない場合は通常のSSDとなります)。
容量に関してはクリエイター向けPCの場合500GB以上を推奨します。SSDは容量が増えるにつれて高額になってくるので、価格を抑えたい場合はSSD250GB+HDD1TBのデュアルストレージなどを選択するのもあり。
グラフィックボード
ゲームや3DCG、動画編集など画像・映像関係の処理を行う場合に必要となるパーツです。基本的には高額になるほど性能も上がります。現在はNVIDIA社とAMD社がそれぞれグラフィックボードの生産を行っています。
必要なパーツのグレードは用途によって異なりますが、動画編集を行いたい場合は編集ソフトの動作環境、PCゲームをプレイしたい場合はそのゲームの推奨環境などを確認した上で条件を満たすグラフィックボードを選択するようにしましょう。
下記に現行グラボの早見表を用意したので、必要に応じて参考にしてください。基本的には価格が上がるほど性能が高くなります。
NVIDIA | AMD | 単体の価格 |
RTX 3090 | RX 6900 XT | 200,000円~ |
RTX 3080 | RX 6800 XT | 100,000円~ |
RTX 3070 | RX 6800 | 70,000円~ |
RTX 3060 | 60,000円~ | |
RTX 2080 | RX 6700XT | 85,000円~ |
RTX 2070 | RX 5700XT | 45,000円~ |
RTX 2060 | RX 5700 | 35,000円~ |
GTX 1660 | RX 5600 XT | 20,000円~ |
GTX 1650 | RX 5500 XT | 15,000円~ |
また、具体的にどの程度性能が変わるのか気になる方も多いと思いますので、いくつかのグラフィックボードでどれくらいのゲームが動くのかベンチマーク結果を記載します(Core i7使用時)。
GeForce RTX 3090(ハイエンド)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
ファイナルファンタジー15 | 3840×2160 | 高品質 | 81~84fps |
フォートナイト | 3840×2160 | 最高設定 | 180~187fps |
Apex Legends | 3840×2160 | 高設定 | 164~172fps |
GeForce RTX 3070(ミドルクラス)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
ファイナルファンタジー15 | 3840×2160 | 高品質 | 54~58fps |
フォートナイト | 3840×2160 | 最高設定 | 117~123fps |
Apex Legends | 3840×2160 | 高設定 | 122~132fps |
GeForce GTX 1650(エントリークラス)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
ファイナルファンタジー15 | 1920×1080 | 高品質 | 35~40fps |
フォートナイト | 1920×1080 | 最高設定 | 58~62fps |
Apex Legends | 1920×1080 | 高設定 | 51~59fps |
フレームレートとは?
1秒間に何枚の画像を表示できるかを示す値です。fps(frames per second)という単位が用いられます。この値が大きいほど映像がなめらかになり、低いほどカクカクになります。ゲームでは一般的に30fpsがプレイできる最低ライン、60fpsが快適にプレイできるラインとされます。
Iris Xeグラフィックス(CPU内蔵)
インテルの第11世代Coreプロセッサ「Core i7-1165G7(1185G7)」や「Core i5-1135G7」などに搭載されているCPU内蔵型のグラフィックスエンジンです。これらのCPUはグラフィック機能が強化されており、従来のグラフィックボードには劣りますがCPUのみでゲームがある程度プレイできるようになるためカジュアルにゲームを楽しみたいという方におすすめです。(表はCore i7-1165G7搭載時のスコア)
ゲームタイトル | 解像度 | 画質設定 | フレームレート |
VALORANT | 1920×1080 | 高設定 | 60~68fps |
フォートナイト | 1920×1080 | 中設定 | 46~50fps |
Apex Legends | 1920×1080 | 低設定 | 47~49fps |
詳しくはこちらの記事で解説しています↓
CPU・グラフィックボードの性能比較表
CPUなどのパーツは同じシリーズでも型番が違うと性能が大きく違うなど性能を把握するのが大変ですので、「どれが高性能な製品なのか手っ取り早く知りたい!」という方のために主要な製品の性能を比較した表を作成しました。
こちらの表はベンチマークと呼ばれる性能評価ソフトを用いて算出された数値をもとに作成していますので、各パーツの相対的な性能差を確認する際の参考にしていただければと思います。
CPUのベンチマークスコア
CPU |
PassMark ベンチマークスコア |
Core i9-14900 | |
Core i9-13900 | |
Core i7-14700 | |
Core i7-13700 | |
Core i9-12900 | |
Core i7-12700 | |
Core i5-14400 | |
Core i5-13400 | |
Core i5-12400 | |
Core i3-14100 | |
Core i3-13100 | |
Core i3-12100 | |
Celeron G6900 | |
------------------ | |
Ryzen 9 7900 | |
Ryzen 7 7700 | |
Ryzen 9 5900 | |
Ryzen 5 7600 | |
Ryzen 7 5800 | |
Ryzen 5 5500 | |
Ryzen 3 4300G |
基本的には新しく発売されたもの(型番の数字が大きいもの)ほど性能が高くなっていきます。例えば最新第13世代のCore i7-13700と第12世代のCore i7-12700を比較すると、同じCore i7でも20%以上の性能差があることがわかります。
また、2022年に発売された第12世代のCore i3-12100はこの表の中では比較的下位に位置していますが、2019年発売の第9世代のCore i7-9700(スコア:13294)を上回る性能を備えています。このように、同じ名称でも実際の性能は型番によって大きく異なる場合があります。
このあたり少しややこしいのですが、できれば購入予定の製品がどれくらいの性能を備えているのかおおまかに把握しておきましょう。
グラフィックボードのベンチマークスコア
GPU |
3DMark ベンチマークスコア |
RTX 4090 | |
RTX 4080 | |
RTX 4070 Ti | |
RTX 3090 | |
RTX 3080 Ti | |
RTX 3080 12GB | |
RTX 4070 | |
RTX 3080 10GB | |
RTX 3070 Ti | |
RTX 3070 | |
RTX 4060 | |
RTX 3060 8GB | |
RTX 3050 | |
GTX 1660 SUPER | |
GTX 1650 |
グラフィックボードの現在の最新シリーズはRTX 4000番台で、こちらについても基本は型番の数字が大きくなるほど性能が高くなっていきます。
エントリークラスのGTX 1650が2万円前後に対してハイエンドのRTX 4090は25~30万円と価格の開きが大きく、ベンチマーク上位の製品だからと簡単に決めづらいのが悩ましいところ。自分にとって必要な性能とコストパフォーマンスの見極めも大切です。
またベンチマークの細かい数値についてはテスト環境によっても差が出てくるため、あくまでそれぞれの製品を比較する際の目安として捉えていただければと思います。
パソコンに関するよくある質問
Q. スペックの決め方を手っ取り早く教えて!
A. 最低限抑えておくべきなのは、CPUとメモリ、ストレージの3つです。
細かい知識を覚えるのが面倒な方向けにクリエイター向けPCのパーツ選びに関する簡単な基準を表にしましたので、とりあえずサクッと決めたいという場合は参考にしていただければと思います。
価格重視 | 性能重視 | |
CPU | Core i5・Ryzen 5 以上 | Core i7・Ryzen 7 以上 |
メモリ | 8~16GB | 32GB |
ストレージ | SSD 240~500GB | SSD 500GB以上 |
Q. グラフィックボードは載せた方がいい?
A. 重めの映像処理には必須になってくるので、動画編集やCGソフトなどをしっかり使う予定がある方は付けておくことをおすすめします。逆にそういった用途に使わない方や簡単な画像・動画編集しかしないという場合は特に必要ないので、そのお金で別の部分をアップグレードしましょう。
グラフィックボードに関する詳しい解説はこちら↓
というわけで、今回はクリエイターにおすすめのノートパソコン5選をご紹介させていただきました。クリエイター向けノートPCは各メーカーから様々な製品が出ていてどれを買うか迷うことも多いと思いますので、パソコン購入の際の一つの参考にしていただければ幸いです。
それでは最後までお読みいただきありがとうございました!