「ゲーミングPCを買おうと思ったけど、値段を見て驚いた」「数年前はもっと安かったはずなのに、今は20万円でも普通?」
そのように感じて、購入画面の前で手が止まってしまう方は非常に多いです。それは決して気のせいではなく、実際に市場価格は上昇傾向にあります。しかし、ただ単に高いだけでなく、そこには納得できる理由や背景が存在します。
この記事では、なぜ今ゲーミングPCがこれほど高価になってしまったのかという原因をわかりやすく解説。その上で、少しでも出費を抑えて購入するための具体的なテクニックや、予算が届かない場合の代替案まで、初心者の方にも分かりやすくフラットな視点で紹介していきます。
なぜ最近のゲーミングPCは「高すぎる」と言われるのか

以前に比べてPCの価格が跳ね上がったように感じるのはなぜでしょうか。メーカーが不当に値上げをしているわけではなく、いくつかの複合的な要因が絡み合っています。
高性能化に伴うグラフィックボード等のパーツ単価上昇
最大の理由は、PCの心臓部ともいえるパーツの進化と価格上昇です。
特に映像を処理する「グラフィックボード(GPU)」の進化は著しく、よりリアルで美しい映像を描写するために、非常に高度な技術や素材が使われるようになりました。また近年はAI需要の増加によるメモリの供給不足も起こっています。
以前は数万円で買えたミドルクラスのパーツが、今ではその倍近い価格になることも珍しくありません。また、CPUやメモリといった他のパーツも高性能化しており、全体としての製造コストが押し上げられています。「より高い性能」を実現するために、どうしても原価が上がってしまっているのが現状です。
円安や世界的インフレによる市場価格への影響
日本国内でPCを購入する場合、避けて通れないのが為替の影響です。
PCパーツのほとんどは海外からの輸入品です。そのため、円安が進むと、海外での価格が変わらなくても日本円での販売価格は自動的に高くなってしまいます。
さらに、世界的なインフレや半導体不足、物流コストの上昇なども重なり、輸送費や原材料費が高騰しています。これらが最終的な製品価格に転嫁されているため、数年前と同じ感覚で価格を見ると「高すぎる」と感じてしまうのです。
最新ゲームが要求するスペック基準の底上げ
ハードウェアだけでなく、遊ぶ「ゲームソフト側」の変化も理由の一つです。
最新のゲームは、映画のようなリアルな映像や複雑な物理計算を取り入れているため、PCに要求する性能(推奨スペック)が年々上がっています。
ひと昔前の「そこそこの性能」では最新タイトルを快適に動かせないケースが増え、結果として、快適に遊ぶためにはより上位の高価なモデルを選ばざるを得ない状況になっています。つまり、スタートラインに立つための「最低料金」が上がってしまったとも言えます。
「高すぎる」を解決!費用を抑えて購入する5つの賢い方法

価格高騰は事実ですが、定価で最新モデルを買うだけが正解ではありません。買い方や選び方を少し工夫するだけで、数万円単位で費用を抑えられることがあります。
BTOメーカーのセール時期や決算期を狙う
BTO(受注生産)メーカーのPCを購入する場合、タイミングが非常に重要です。
特に狙い目なのが、以下の時期です。
- 夏・冬のボーナス時期の大型セール
- 3月・9月などの決算期セール
これらの時期はメーカー側も販売台数を伸ばしたいため、大幅な値引きや、メモリ・ストレージの増量などのキャンペーンを行うことがよくあります。急ぎでなければ、次のセール時期まで待つのも賢い手です。
最新世代にこだわらず「型落ち」モデルを選ぶ
PCパーツは1〜2年ごとに新しい世代が登場しますが、必ずしも最新である必要はありません。
一つ前の世代(型落ち)であっても、多くのゲームを快適に遊ぶには十分な性能を持っていることが多いです。
新製品が出ると旧モデルは在庫処分のために価格が下がることが多いため、最新世代のエントリーモデルよりも、一世代前のハイエンドモデルの方が安くて高性能、というケースもしばしば見られます。
メーカー保証付きのアウトレット品を活用する
一部のメーカー公式サイトには「アウトレット」コーナーがあります。
これは、輸送中に箱に傷がついたものや、キャンセル品などを安く販売しているものです。
中古品とは異なり、中身は新品同様で、多くの場合メーカー保証もしっかり付いています。「箱の汚れくらいなら気にしない」という方にとっては、リスクなく安く買える非常に有力な選択肢です。
見た目や装飾(LED等)を削ぎ落としたモデルを探す
ゲーミングPCといえば七色に光るLEDライトや、中身が見えるガラスケースが特徴的ですが、これらは性能には直接関係しません。
装飾にコストをかけているモデルは、その分価格も高くなります。
逆に、事務用PCのようなシンプルなケースを採用しているモデルは、同じ中身でも価格が安く設定されていることがあります。「見た目よりも安さと中身」を重視するなら、装飾のないシンプルなモデルを探してみましょう。
中古PCショップのリノベーション済み製品を検討する
個人間取引(フリマアプリ等)での中古購入はトラブルのリスクが高く初心者には推奨しづらいですが、PC専門ショップが販売する「リノベーションPC」や中古品は検討の価値があります。
専門店であれば、内部の清掃や動作確認が行われており、一定期間の保証がついていることがほとんどです。新品には手が届かないけれど、そこそこの性能が欲しいという場合は、信頼できるショップの中古品をチェックしてみましょう。
どうしても予算が届かない場合の選択肢と代替案

「いろいろ検討したけれど、それでも予算オーバーだ」という場合もあるでしょう。無理をして生活費を削る前に、別の選択肢を考えてみるのも一つの手です。
コストパフォーマンスに優れた家庭用ゲーム機の再評価
PCにこだわらず、PlayStation 5やXbox Series Xなどの最新家庭用ゲーム機(コンソール)に目を向けてみましょう。
これらは5〜8万円程度の価格帯ですが、同等の映像表現をPCで実現しようとすると、倍以上の予算が必要になることがあります。
家庭用ゲーム機は、ゲームを遊ぶことに特化して大量生産されているため、圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。遊びたいゲームが専用機でも発売されているなら、最も安上がりな解決策です。
手持ちのPCで利用できるクラウドゲーミングサービス
もし、手元に一般的なノートPCや古いPCがあるなら「クラウドゲーミング」という手段があります。
これは、ゲームの処理をインターネット上の高性能サーバーで行い、映像だけを手元のPCに送る仕組みです。
GeForce NOWなどのサービスを利用すれば、高価なゲーミングPCを持っていなくても、高速なインターネット回線さえあれば最新ゲームを遊ぶことができます。月額料金はかかりますが、数十万円の初期投資をするよりは手軽です。
あとからパーツを増設する前提でエントリーモデルを買う
デスクトップPCの最大の利点は、後からパーツを交換・追加できることです。
最初はCPUの性能はそこそこ良いものを選んでおき、グラフィックボードは安価なもの(あるいは非搭載の内蔵グラフィックス)で済ませておくという方法もあります。
最初は軽いゲームだけを楽しみ、お金が貯まったら高性能なグラフィックボードを買い足してパワーアップさせる、という「分割アップグレード」計画も、自作や一部のBTOパソコンなら可能です。
高くても買う価値はある?長期的なコスパの考え方

ここまで安く買う方法をお伝えしましたが、それでも10万円、20万円という出費は大きなものです。最後に、「高いお金を出して買う意味はあるのか?」という点について、長期的な視点で考えてみます。
ゲーム以外にも使える「多機能ツール」としての価値
家庭用ゲーム機はゲームや動画視聴がメインですが、ゲーミングPCはあくまで「高性能なパソコン」です。
そのため、以下のようなあらゆる作業をスムーズにこなせます。
- 動画編集・画像加工
- イラスト制作
- プログラミング
- 快適なテレワーク・事務作業
何か新しいスキルを身につけたいと思ったとき、スペック不足で諦める必要がありません。「趣味と実益を兼ねた投資」と考えれば、見え方が変わってくるかもしれません。
数年間使用する場合の1ヶ月あたりのコスト計算
例えば20万円のPCを購入し、3年間(36ヶ月)使うと仮定しましょう。
計算すると、1ヶ月あたりのコストは約5,500円です。
これを「高い」と感じるか、「毎日の趣味と作業環境が快適になるなら安い」と感じるかは人それぞれですが、月割りで考えると、スマートフォン代や他のサブスクリプションと比べても、極端に高い浪費ではないと捉えることもできます。
拡張性が高く長く使い続けられるメリット
家庭用ゲーム機は、数年後に次世代機が出ると買い替える必要がありますが、デスクトップ型のゲーミングPCはパーツ単位での交換が可能です。
「少し動作が重くなってきたな」と思ったら、メモリを足したり、グラフィックボードだけを最新のものに交換したりすることで、寿命を延ばすことができます。初期費用は高くつきますが、メンテナンスしながら長く使い続けられる点は、PCならではの大きなメリットです。
