ゲゲーミングPCメーカー別BTOカスタマイズガイド!初心者向けおすすめ構成も紹介
「PCでゲームを始めたいけど、どのパソコンを選べばいいかわからない…」
「自作は難しそうだけど、自分に合ったスペックのPCが欲しい!」
そんな悩みを抱えるあなたに最適なのが、BTO(Build to Order)ゲーミングPCです。BTOパソコンは、CPUやグラフィックボードといった主要パーツを自由にカスタマイズして注文できるため、あなたの予算やプレイしたいゲームに合わせた「自分だけの一台」を手に入れることができます。
しかし、BTOには専門用語が多く、メーカーごとの特徴も様々。「カスタマイズが難しい」「どのメーカーを選べばいいか迷ってしまう」といった声も少なくありません。
この記事では、そんなBTOゲーミングPCの世界に初めて足を踏み入れる初心者の方でも安心して最適な一台を選べるよう、以下の内容を網羅的に、そして徹底的に解説していきます。
- BTOの基本: 完成品PCや自作PCとの違い、メリット・デメリットを分かりやすく解説。
- 最重要パーツの選び方: ゲーム体験を左右するCPUやグラフィックボードなど、各パーツの役割と2025年最新の選び方をプロが伝授。
- 人気メーカー徹底比較: ドスパラ、マウスコンピューターなど、国内主要BTOメーカー5社の特徴を比較し、あなたに合ったメーカー選びをサポート。
- 価格帯・目的別おすすめ構成: 予算15万円から30万円以上まで、そのまま真似できる具体的なカスタマイズ構成案を目的別に紹介。
- 購入前の最終チェック: 後悔しないためのQ&Aで、購入前の不安をすべて解消。
この記事を最後まで読めば、BTOゲーミングPCに関する知識が深まり、自信を持って自分だけの最強マシンを注文できるようになるはずです。最高のゲーム体験への第一歩を、ここから踏み出しましょう!
なぜ今BTOゲーミングPCがおすすめなのか?初心者が知るべき基礎知識

ゲーミングPCの世界に足を踏み入れる際、多くの人が「BTO」「メーカー製完成品」「自作」という3つの選択肢に直面します。中でも、なぜ今多くのゲーマーに「BTO」が選ばれているのでしょうか。このセクションでは、BTOパソコンの基本的な知識から、選ぶべき理由、そして知っておくべき注意点までを、初心者にも分かりやすく解説します。
BTOとは?完成品PCや自作PCとの違いを1分で解説
まず、BTOパソコンがどのようなものか、他の選択肢と比較しながら理解しましょう。
BTO (Build to Order) PC | メーカー製完成品PC | 自作PC | |
---|---|---|---|
概要 | PCメーカーが用意したベースモデルを基に、CPUやメモリなどのパーツを自分で選んで注文する方式。 | 家電量販店などで販売されている、あらかじめ構成が決まっているPC。 | パーツを一つひとつ自分で選び、購入し、組み立てる方法。 |
メリット | ・予算や目的に合わせて性能を調整できる ・不要なソフトや機能がなく、価格を抑えやすい ・組み立て済みで届き、保証も付く | ・購入後すぐに使える手軽さ ・PCに詳しくなくても安心 ・店頭で実物を見て選べる場合がある | ・最も自由度が高く、理想のPCを追求できる ・パーツ単位で見れば最も安価になる可能性がある ・組み立てやパーツの知識が深まる |
デメリット | ・注文から到着まで納期がかかる ・ある程度のパーツ知識が必要 ・完成品よりは高価になる場合がある | ・構成の変更がほぼできない ・不要なソフトが多く入っていることがある ・同スペックのBTOより割高な傾向 | ・全てのパーツ知識と組み立て技術が必要 ・パーツ間の相性問題や初期不良に自力で対処する必要がある ・完成まで時間がかかり、保証はパーツ単位 |
BTOは、この中で「自由度」「価格」「手軽さ」のバランスが最も取れた選択肢と言えます。自作ほどの専門知識は不要でありながら、メーカー製完成品PCにはないカスタマイズ性を享受できるのが最大の魅力です。
BTOゲーミングPCを選ぶべき3つのメリット
BTOゲーミングPCが多くのユーザーに支持されるのには、明確な理由があります。
メリット1:圧倒的なコストパフォーマンスとカスタマイズ性
BTOの最大のメリットは、予算と目的に応じてパーツを柔軟に組み合わせられる点です。
- 予算の最適化: 「グラフィック性能は最高にしたいけど、ストレージ容量はそこまでいらない」といった場合、GPUには予算を重点的に配分し、SSDの容量は抑える、といった調整が可能です。これにより、自分にとって重要な性能に無駄なく投資できます。
- 不要な機能の排除: メーカー製PCにありがちな、使わないプリインストールソフトやバンドル品が一切ありません。その分、価格が安くなる、あるいは同じ予算でより高性能なパーツを選べます。
- 将来のアップグレードを見越した選択: 「今は予算が厳しいけど、後でメモリを増設したい」という場合、最初からメモリスロットに空きがあるマザーボードを選ぶ、といった将来を見据えたカスタマイズも可能です。
メリット2:プロによる組み立てと品質保証
自作PCには「パーツ相性」や「初期不良」といったリスクが常につきまといます。BTOであれば、その心配は一切ありません。
- 組み立てのプロが担当: BTOメーカーの専門スタッフが、最適な配線処理や動作チェックを行った上で組み立てるため、高い品質が保証されています。美しいケーブルマネジメントや適切なエアフローが確保されており、パフォーマンスを最大限に引き出します。
- 安心の動作保証: 完成したPCとして動作することが保証されているため、「組み立てたのに動かない」という自作PCで最も恐ろしい事態を避けられます。万が一の初期不良もメーカーが責任を持って対応してくれます。
メリット3:充実したサポートと保証制度
PCトラブルは突然発生するものです。BTOメーカーは、購入後のサポート体制も充実しています。
- 1年以上のメーカー保証: 多くのBTOメーカーでは、標準で1年間の無償修理保証が付いています。オプションで2年、3年と延長することも可能です。
- 電話やチャットでのサポート: 「ゲームがカクつく」「急に電源が落ちた」といったトラブルが発生した際に、専門知識を持つスタッフに相談できます。24時間365日対応のサポート窓口を設けているメーカーもあり、初心者にとっては心強い味方となります。
知っておきたいデメリットと注意点
多くのメリットがあるBTOですが、購入前に知っておくべきデメリットや注意点も存在します。
デメリット1:注文から到着まで納期がかかる
BTOは受注生産(Build to Order)のため、注文してから組み立て、配送というプロセスを経ます。そのため、家電量販店で完成品PCを買うように、その日のうちに持ち帰ることはできません。
- 納期の目安: メーカーや時期、カスタマイズ内容によって異なりますが、通常は数日から2週間程度かかります。半導体不足などの社会情勢によっては、特定のパーツで納期が遅れる可能性もあります。購入を決めたら、各メーカーサイトで最新の納期情報を必ず確認しましょう。
デメリット2:最低限のパーツ知識が必要になる
カスタマイズの自由度が高いということは、裏を返せば「自分で選ばなければならない」ということです。CPU、GPU、メモリ、ストレージといった主要パーツの役割や性能の違いをある程度理解していないと、せっかくのBTOの魅力を活かしきれません。
- この記事で解決!: とはいえ、過度に心配する必要はありません。この後のセクション「【最重要】BTOゲーミングPCの性能を決める主要パーツとカスタマイズのコツ」で、各パーツの選び方をゼロから詳しく解説しますので、ご安心ください。
デメリット3:実物を確認できない
BTOは基本的にオンラインで注文するため、PCケースのデザインや質感、大きさなどを事前に実物で確認することが難しい場合があります。(ドスパラやパソコン工房など、実店舗を持つメーカーもあります)
- 対策: 購入前には、公式サイトでPCケースの寸法をしっかり確認し、設置場所に十分なスペースがあるかをメジャーで測っておきましょう。また、レビューサイトや動画で同じケースを使ったPCのレビューを探し、デザインや冷却性能、静音性などを確認するのも有効です。
これらのメリット・デメリットを理解した上で、自分にとってBTOが最適な選択肢であるかを見極めることが、後悔しないゲーミングPC選びの第一歩です。
【最重要】BTOゲーミングPCの性能を決める主要パーツとカスタマイズのコツ

BTOゲーミングPCのカスタマイズは、最高のゲーム体験を手に入れるための醍醐味です。しかし、パーツの種類は多岐にわたり、初心者にとっては複雑に感じるかもしれません。ここでは、PCの性能を決定づける特に重要な5つのパーツ「CPU」「グラフィックボード」「メモリ」「ストレージ」「電源ユニット・CPUクーラー・PCケース」について、それぞれの役割と2025年最新の選び方を、誰にでも分かるように徹底解説します。
PCの頭脳「CPU」の選び方(Intel Core iシリーズ vs AMD Ryzenシリーズ)
CPU(Central Processing Unit)は、PC全体の処理を司る「頭脳」です。 ゲームにおいては、キャラクターの動き、敵のAI、物理演算など、グラフィック以外のあらゆる計算を担当します。CPUの性能が低いと、高性能なグラフィックボードを搭載しても、その能力を十分に引き出せず、フレームレートが安定しない「ボトルネック」現象の原因となります。
CPUの性能は主に「コア数・スレッド数」と「クロック周波数」で決まります。
- コア数・スレッド数: 作業する人の数に例えられます。 コア数が多ければ多いほど、多くの処理を同時に行えるため、ゲームをしながら配信する、攻略サイトを見るといった「ながら作業(マルチタスク)」に強くなります。
- クロック周波数 (GHz): 作業する人の速さに例えられます。 この数値が高いほど、個々の計算処理が高速になります。特に、一瞬の判断が勝敗を分けるFPSゲームなどでは、この速度が重要になることがあります。
ゲーミングPCのCPUは、Intel社の「Core(コア)シリーズ」とAMD社の「Ryzen(ライゼン)シリーズ」の2大メーカーから選ぶのが基本です。
【2025年最新 CPUメーカー比較】
メーカー | Intel (インテル) | AMD (エーエムディー) |
---|---|---|
特徴 | ・シングルコア性能が高く、瞬間的な処理速度に優れる ・長年の実績による安定性と信頼性 ・最新世代ではAI処理機能なども強化 | ・マルチコア性能に優れ、ゲーム+配信などのマルチタスクに強い ・ゲーム性能を劇的に向上させる「3D V-Cache」搭載モデルが存在 ・優れた電力効率 |
最新シリーズ | Core Ultra 200Sシリーズ (Arrow Lake) 第14世代Coreプロセッサー (Raptor Lake Refresh) | Ryzen 9000シリーズ (Zen 5) Ryzen 7000シリーズ (Zen 4) |
プラットフォーム | ・第14世代まではLGA 1700ソケット ・Core Ultra 200Sから新ソケットLGA 1851へ移行 | ・AM5ソケット(2027年までの長期サポートを明言) |
2025年現在の評価 | 第13/14世代の上位モデルには高負荷時の安定性への懸念が一部で指摘されています。 新世代への移行期でもあります。 | ゲーミング用途では優勢という評価が多い。 特に「X3D」モデルが最強のゲーミングCPUとして君臨。将来性も高い。 |
▼初心者のためのCPU選びのポイント
- 純粋なゲーム性能を求めるなら: AMDのRyzen 7 7800X3Dや、その次世代機は鉄板の選択肢です。圧倒的なキャッシュメモリにより、多くのゲームで高いフレームレートを叩き出します。
- コストパフォーマンス重視なら: AMD Ryzen 5 7600やIntel Core i5-14400Fがおすすめです。 これらのミドルクラスCPUは、ほとんどのゲームをフルHD環境で快適にプレイできる性能を持ちながら、価格とのバランスに優れています。
- ゲームも動画編集も高レベルでしたいなら: AMDのRyzen 9シリーズやIntelのCore i7/i9シリーズが視野に入ります。コア数が多いため、クリエイティブな作業も快適にこなせます。
結論として、2025年現在、これからBTOでゲーミングPCを組むなら、将来性や電力効率、そして純粋なゲーム性能の高さからAMD Ryzenシリーズ、特に7000番台以降のモデルを軸に考えるのがおすすめと言えるでしょう。
ゲーム性能の要「グラフィックボード(GPU)」の選び方(NVIDIA GeForce vs AMD Radeon)
グラフィックボード(GPU)は、映像をモニターに映し出す処理を専門に行うパーツです。ゲーミングPCの心臓部とも言え、このパーツの性能がゲームの画質やフレームレート(1秒間に表示される画像の枚数、fps)を直接決定づけます。 どんなに高性能なCPUを積んでいても、GPUの性能が低ければ、美しいグラフィックや滑らかな映像は望めません。
GPUの主要メーカーは、NVIDIA社の「GeForce(ジーフォース)」とAMD社の「Radeon(レイディオン・ラデオン)」の2社です。
【GPU性能の指標とトレンド技術】
- 型番の数字: 基本的に、シリーズ名(例: RTX 5070)の最初の数字が大きいほど新世代で、後ろの数字が大きいほど高性能です。「RTX 5070」は「RTX 5060」より高性能で、「RTX 4070」より新しい世代、という具合です。
- VRAM(ビデオメモリ): GPU専用のメモリで、ゲームのテクスチャ(物の表面の絵)や高解像度のデータを一時的に保存する場所です。VRAMが不足すると、高画質設定にした際にパフォーマンスが大きく低下します。フルHDなら8GB以上、WQHDや4Kを目指すなら12GB以上が目安となります。
- レイトレーシング: 光の反射や屈折をリアルに再現し、現実世界のような映像を生み出す技術です。対応ゲームでは没入感が飛躍的に向上しますが、非常に重い処理のため、高いGPU性能が求められます。
- アップスケーリング技術(DLSS/FSR): AIなどを用いて、低い解像度の映像を高品質に引き伸ばす技術です。これにより、GPUの負荷を下げつつ、高いフレームレートを維持できます。NVIDIAのDLSSとAMDのFSRがあり、特にDLSSは対応ゲームの多さと品質でリードしています。
【2025年最新 GPUモデルの位置づけ】
NVIDIAはGeForce RTX 50シリーズ、AMDはRadeon RX 9000シリーズが最新世代として市場に登場しています。 以下に、一般的なプレイスタイルと対応するGPUクラスの目安を示します。
クラス | ターゲット解像度 | NVIDIA GeForce (例) | AMD Radeon (例) | 特徴 |
---|---|---|---|---|
エントリー | フルHD (1920×1080) | RTX 4060 / RTX 5060 | RX 7600 | VALORANTやApexなど、比較的軽いゲームで高フレームレートを狙う。多くのゲームを中設定で快適にプレイ可能。 |
ミドルレンジ | フルHD~WQHD (2560×1440) | RTX 4060 Ti / RTX 4070 / RTX 5060 Ti | RX 7700 XT / RX 7800 XT | 最も人気の価格帯。 ほとんどのゲームをフルHD最高設定やWQHD高設定で快適にプレイできる、満足度の高いクラス。 |
ハイエンド | WQHD~4K (3840×2160) | RTX 4070 Ti SUPER / RTX 4080 SUPER / RTX 5070 Ti | RX 7900 XT / RX 9700 XT | WQHDで常に高フレームレートを維持したい、あるいは4Kゲーミングに挑戦したいユーザー向け。 |
エンスージアスト | 4K高設定 | RTX 4090 / RTX 5080 / RTX 5090 | RX 7900 XTX | 現存するほぼ全てのゲームを4K最高設定で快適にプレイできる。価格も性能も最高峰。 |
▼初心者のためのGPU選びのポイント
- モニターの解像度に合わせて選ぶ: まずは自分が使っている、あるいはこれから買うモニターの解像度(フルHD, WQHD, 4K)を基準に考えましょう。フルHDモニターなのにRTX 5090を搭載しても、性能を持て余してしまいます。
- 迷ったら「ミドルレンジ」: 初めてのゲーミングPCで、かつ予算に20万円前後を考えられるなら、NVIDIA GeForce RTX 4060 TiやRTX 4070クラスが鉄板です。 これから数年間、多くの新作ゲームに対応できるだけのパワーがあります。
- プレイしたいゲームの推奨スペックを確認する: 特定のゲーム(例: サイバーパンク2077、Starfieldなど)を高画質でプレイしたい場合は、そのゲームの公式サイトで「推奨スペック」を確認し、それ以上の性能を持つGPUを選びましょう。
結論として、GPUは予算が許す限り高性能なものを選ぶのがセオリーですが、モニター解像度とのバランスが最も重要です。2025年現在、多くのユーザーにとってGeForce RTX 40シリーズのミドルレンジ以上が、性能・機能・価格のバランスが取れた選択肢となっています。
快適さを左右する「メモリ」の最適容量は16GB?32GB?
メモリ(RAM)は、CPUが処理するデータを一時的に置いておく「作業台」のようなパーツです。この作業台が広ければ広いほど、多くのアプリケーションやデータを同時に開いておくことができ、PC全体の動作が快適になります。ゲームにおいては、マップデータやキャラクター情報などを読み込んでおく役割を担い、不足するとデータの読み込み(ロード)が頻繁に発生し、カクつきの原因となります。
【2025年最新 メモリ容量の目安】
- 8GB: 今となっては最低限のラインです。OSとブラウザ、軽いゲーム(VALORANTなど)を動かすことはできますが、ゲームをしながら他の作業をすると動作が不安定になる可能性があります。新規にゲーミングPCを購入する場合は、選択肢から外すべきです。
- 16GB (8GB×2): 現在のゲーミングPCにおける「標準」容量です。 ほとんどのゲームは16GBあれば快適に動作し、フルHD~WQHD環境でのプレイにおいて不足を感じる場面は少ないでしょう。コストパフォーマンスに優れており、多くのBTOメーカーで標準構成として採用されています。
- 32GB (16GB×2): これからの「快適」基準と言える容量です。 『Starfield』や『Microsoft Flight Simulator』のようなメモリを大量に消費するゲームや、タルコフのような最適化が重いゲームをプレイするなら、32GBあると安心です。また、ゲームをしながらDiscordで通話、ブラウザで攻略情報を見る、録画ソフトを裏で動かすといったマルチタスクをストレスなくこなしたいユーザーには必須と言えます。将来数年間、メモリ不足に悩まされたくないのであれば、初期投資として32GBを選んでおくのが賢明です。
- 64GB以上: 4K解像度での動画編集や3Dモデリングなど、プロフェッショナルなクリエイティブ作業を主目的とするユーザー向けの容量です。純粋なゲーム目的であれば、オーバースペックとなることがほとんどです。
▼初心者のためのメモリ選びのポイント
- 「デュアルチャネル」を意識する: メモリは、同じ容量・同じ規格のものを2枚1組で使う「デュアルチャネル」で動作させることで、データ転送速度が向上します。「16GB×1枚」よりも「8GB×2枚」の方が高性能です。BTOメーカーでは基本的に2枚組で構成されているため心配は不要ですが、知識として覚えておきましょう。
- 規格は「DDR5」を選ぶ: 2025年現在、メモリの主流は新規格の「DDR5」に完全に移行しています。旧規格のDDR4よりもデータ転送速度が大幅に向上しており、最新のCPU・マザーボードはその性能を最大限に活かせるように設計されています。今からBTOで購入するなら、間違いなくDDR5メモリを選びましょう。
- クロック周波数(動作速度): DDR5-4800やDDR5-5600のように表記されます。数字が大きいほど高速ですが、一定以上の速度になると体感できる差は小さくなります。BTOメーカーが標準で採用している速度のものを選んでおけば、まず問題ありません。
結論として、予算が許すなら32GB(16GB×2枚)を強く推奨します。これが数年先まで見据えた際のベストな選択です。予算を少しでも抑えたい場合でも、最低ラインとして16GB(8GB×2枚)は必ず確保しましょう。
速度と容量のバランスが重要「ストレージ(SSD/HDD)」の選び方
ストレージは、OSやアプリケーション、ゲームのデータ、写真や動画などを永続的に保存しておくためのパーツです。ストレージには、大きく分けて高速な「SSD」と大容量で安価な「HDD」の2種類があります。
SSD (Solid State Drive) | HDD (Hard Disk Drive) | |
---|---|---|
特徴 | 半導体メモリを使い、電気的に読み書きする。 | 磁気ディスクを物理的に回転させて読み書きする。 |
速度 | 圧倒的に高速。 PCの起動、ゲームのロード時間、ファイルの転送が劇的に速くなる。 | 低速。大容量データの読み書きには時間がかかる。 |
価格 | HDDに比べて容量単価が高い。 | 容量単価が非常に安い。 |
静音性 | 駆動部分がないため、無音で動作する。 | 駆動音や振動が発生する。 |
衝撃耐性 | 衝撃に強い。 | 衝撃に弱い。 |
現代のゲーミングPCにおいて、OSやゲームをインストールするメインストレージはSSD一択です。 HDDをメインストレージにすると、PCの起動に1分以上かかったり、ゲームのロード時間がSSDの数倍になったりと、PC全体の快適さを著しく損ないます。
【SSDの主流は「NVMe M.2 SSD」】
さらにSSDの中でも、接続方式によって速度が異なります。現在主流となっているのは「NVMe M.2 (エヌブイエムイー エムドットツー)」という規格のSSDです。これは従来のSATA接続のSSDよりも数倍高速で、マザーボードに直接差し込むためケーブルも不要です。BTOのカスタマイズでは、基本的にこのNVMe M.2 SSDを選ぶようにしましょう。
【容量の選び方】
- 500GB: エントリー構成の最低ライン。OSと、Apex LegendsやVALORANTといった比較的容量の小さい数本のゲームをインストールするなら足ります。しかし、近年の大作ゲームは1本で100GBを超えるものも珍しくないため、すぐに容量不足に陥る可能性があります。
- 1TB: 現在のゲーミングPCにおける「標準」容量です。 OS、主要なアプリケーション、そしてお気に入りのゲームを数本インストールしても余裕があります。多くのユーザーにとって、最もコストパフォーマンスと満足度のバランスが良い選択肢と言えます。
- 2TB: ゲーマーにとっての「快適」容量です。 容量の大きなAAAタイトルを複数インストールしておきたい、ゲームプレイの録画データをたくさん保存したい、といったヘビーユーザーにおすすめです。ストレージの空き容量を気にすることなく、快適なPCライフを送れます。
- 4TB以上: 膨大な録画データや動画素材を扱うクリエイターや、手持ちの全ゲームをインストールしておきたいというエンスージアスト向けの選択肢です。
▼初心者のためのストレージ構成術
最もおすすめなのは「NVMe M.2 SSD 1TB or 2TB」を1台搭載するシンプルな構成です。
もし、さらに多くのデータを保存したい場合は、「SSD + HDD」のデュアルストレージ構成も有効です。
- 例:SSD 1TB + HDD 2TB
- SSD: OS、よくプレイするゲーム、高速なアクセスが必要なアプリケーションをインストール。
- HDD: プレイ頻度の低いゲームの保管庫、動画や写真などのデータ置き場として活用。
結論として、最低でも1TBのNVMe M.2 SSDを搭載しましょう。可能であれば2TBのSSDを選ぶと、将来的な容量不足の心配から解放され、非常に快適です。
見落としがちでも重要!電源ユニット・CPUクーラー・PCケースの選び方
CPUやGPUほど目立ちませんが、PCの安定性や寿命、快適性を支える縁の下の力持ちとも言えるのが、電源ユニット、CPUクーラー、PCケースです。BTOではメーカーがある程度厳選してくれていますが、選択肢がある場合は以下のポイントを参考に選びましょう。
1. 電源ユニット (PSU)
PCの各パーツに電力を供給する、人体の「心臓」にあたる非常に重要なパーツです。電源の品質と容量が不足すると、PCの動作が不安定になったり、最悪の場合は他のパーツを巻き込んで故障したりする原因になります。
- 容量(W数): 搭載するCPUやGPUの消費電力に応じて選びます。BTOメーカーは、構成したパーツに対して十分な容量の電源を自動で推奨してくれます。カスタマイズで高性能なGPUに変更した場合は、電源容量のアップグレードも提案されるので、それに従うのが安全です。一般的にミドルスペックPCなら650W~750W、ハイスペックPCなら850W~1000Wが目安です。
- 変換効率 (80 PLUS認証): 電源の性能を示す重要な指標が「80 PLUS認証」です。これは交流を直流に変換する際の効率を示すもので、効率が良いほど発熱が少なく、電気代もわずかに安くなります。ランクは下から Standard < Bronze < Silver < Gold < Platinum < Titanium となっており、最低でも「80 PLUS Bronze」、長く安定して使いたいなら「80 PLUS Gold」認証のモデルを選ぶのが強く推奨されます。 安価なモデルでこの認証がないものは避けましょう。
2. CPUクーラー
高性能なCPUほど、高負荷時に多くの熱を発します。この熱を効率的に冷却し、CPUの性能を安定して引き出すのがCPUクーラーの役目です。冷却が不十分だと、CPUが熱で性能を低下させる「サーマルスロットリング」を引き起こします。
- 空冷クーラー: 金属製のフィン(ヒートシンク)とファンでCPUを冷やす、最も一般的で信頼性の高い方式です。Core i5やRyzen 5/7といったミドルクラスまでのCPUであれば、BTOで標準採用されている空冷クーラーで十分な冷却性能を発揮します。
- 水冷クーラー(AIO): 冷却液をポンプで循環させてCPUの熱をラジエーターまで運び、ファンで冷却する方式です。空冷よりも高い冷却性能と静音性を誇り、見た目もスタイリッシュです。Core i7/i9やRyzen 9といったハイエンドCPUを選ぶ場合や、PC内部を光らせてドレスアップしたい場合におすすめの選択肢です。
3. PCケース
PCパーツを収める「骨格であり鎧」です。デザインの好みで選ばれがちですが、「冷却性能(エアフロー)」と「拡張性」、「静音性」も重要な選択基準です。
- エアフロー: ケース内部の空気の流れやすさです。前面から吸気し、背面や天面から排気するスムーズな空気の流れが作れるケースは、パーツを低温に保ち、性能を安定させます。メッシュ(網状)パネルを多用したケースはエアフローに優れています。
- 拡張性・サイズ: 将来的にパーツを増設する際のスペースや、設置場所の寸法を確認しておくことが重要です。特に大型のグラフィックボードはケースによっては入らないこともあるため、BTOメーカーが保証する組み合わせで選ぶのが安心です。
- 静音性: 静音性を重視する場合は、密閉性の高い静音シートが貼られたケースや、高品質で静かなファンを搭載したモデルを選びましょう。ただし、静音性の高いケースはエアフローが犠牲になる傾向があるため、バランスが重要です。
BTOメーカーは、これらのパーツについても動作検証済みの信頼できるモデルを複数用意しています。CPUやGPUのアップグレードに合わせて、これらの周辺パーツも推奨されるアップグレードを適用するのが、失敗しないための鉄則です。
【2025年最新版】人気BTOゲーミングPCメーカー5社を徹底比較

パーツの知識を身につけたら、次はいよいよ「どのメーカーで注文するか」を選びます。国内には多くのBTOメーカーが存在し、それぞれに価格、カスタマイズ性、サポート、デザインなどの面で異なる強みを持っています。ここでは、特に人気と実績のある主要5社を徹底的に比較し、あなたがどのメーカーを選ぶべきかの指針を示します。
ドスパラ(GALLERIA):圧倒的な短納期と豊富なモデルが魅力
「今すぐ、この週末からゲームがしたい!」 そんな願いを叶えてくれるのが、BTO業界の最大手「ドスパラ」です。その最大の武器は、なんといっても「最短翌日出荷」を掲げる圧倒的な納期の速さ。注文したPCがすぐに手元に届くスピード感は、他の追随を許しません。
ゲーミングブランド「GALLERIA(ガレリア)」は、eスポーツ大会への機材提供やプロチームのスポンサーとしても有名で、その知名度と信頼性は抜群です。初心者向けの安価なモデルから、プロ仕様の超ハイエンドモデルまで、非常に幅広いラインナップが用意されており、どんなニーズにも対応できるのが強み。全国に展開する実店舗「ドスパラ」では、実機の確認や購入後のサポート、修理相談も可能で、オンライン購入の不安を和らげてくれます。
こんな人におすすめ:
- とにかく早くゲーミングPCを手に入れたい人
- 豊富なモデルの中から自分に合ったものを選びたい初心者
- eスポーツシーンで信頼されているブランドを使いたい人
- 近くに店舗があり、対面でのサポートに安心感を求める人
マウスコンピューター(G-Tune):品質と24時間対応の安心サポート体制
「初めてのゲーミングPCだから、品質やサポートを何よりも重視したい。」 という方には、「マウスコンピューター」が最適です。乃木坂46などを起用したCMでもおなじみで、一般的な知名度と安心感はトップクラス。
ゲーミングブランド「G-Tune(ジーチューン)」は、長野県飯山市にある自社工場で、熟練のスタッフによって一台一台丁寧に組み立てられています。その品質管理へのこだわりは高く、信頼性を重視するユーザーから厚い支持を得ています。最大の特徴は「24時間365日の電話サポート」と「96時間以内の修理完了」を掲げる手厚いサポート体制。深夜の突然のトラブルにも対応してくれるため、PC初心者にとってはこれ以上ない心強い味方となるでしょう。価格はやや高めの傾向にありますが、その分、長期的な安心感という価値を提供してくれます。
こんな人におすすめ:
- PCの知識に自信がなく、手厚いサポートを最優先したい初心者
- 故障時のダウンタイムを最小限にしたい人
- 国内生産の品質と信頼性を重視する人
- 長期的に安心してPCを使いたい人
パソコン工房(LEVEL∞):セールがお得!コストパフォーマンスに優れる
「できるだけ安く、でも性能には妥協したくない。」 そんな賢い選択をしたいなら、「パソコン工房」をチェックしない手はありません。ゲーミングブランド「LEVEL∞(レベルインフィニティ)」は、コストパフォーマンスの高さで非常に人気のメーカーです。
パソコン工房の最大の狙い目は、定期的・不定期に開催される大規模なセールです。特に「スーパーセール」や季節ごとのセールでは、通常価格からは考えられないようなハイスペックPCが驚きの価格で販売されることがあります。また、数多くのプロゲーミングチームや人気ストリーマーとのコラボモデルが豊富なのも特徴。憧れの選手と同じデザインや構成のPCを手に入れることができます。ドスパラ同様、全国に店舗を展開しているため、サポート面での安心感も確保されています。
こんな人におすすめ:
- コストパフォーマンスを最も重視する人
- セール時期を待ってでも、お得にPCを購入したい人
- 好きなプロチームやストリーマーのコラボモデルが欲しい人
- 価格とサポートのバランスを取りたい人
サイコム(Sycom):高いカスタマイズ性と静音性へのこだわり
「パーツの一つひとつにまでこだわり、自分だけの理想のPCを組みたい。」 そんなPC中~上級者の熱い想いに応えてくれるのが、職人気質のメーカー「サイコム」です。
サイコムの最大の特徴は、他社とは一線を画す圧倒的なカスタマイズ性の高さ。CPUクーラーのグリスの種類、ケースファンのメーカーや数、配線の美しさにまでこだわる「裏配線オプション」など、通常では変更できないような細部までBTOで選択可能です。高品質で信頼性の高いパーツを厳選して採用しており、特に冷却性能や静音性へのこだわりは随一。結果として価格は高めになり、納期も長くなる傾向にありますが、その分、品質と満足度は非常に高いものとなります。「分かる人には分かる」本物志向のメーカーです。
こんな人におすすめ:
- パーツ知識が豊富で、細部までこだわりたい中~上級者
- PCの静音性や冷却性能を極限まで追求したい人
- 他社にはない高品質なパーツ構成を求める人
- 価格や納期よりも、PCのクオリティを最優先する人
フロンティア(FRONTIER):週末セールが狙い目!コスパモデルが豊富
「カスタマイズはよくわからないけど、とにかく安くて良いPCが欲しい!」 というライトユーザーやコスパ重視派にとって、隠れた狙い目となるのが「フロンティア」です。ヤマダ電機グループの一員であり、信頼性も十分。
フロンティアの真骨頂は、週末や祝日、月末に頻繁に開催されるフラッシュセールにあります。セール対象となるモデルは限られ、カスタマイズ性も低いことが多いですが、その価格は衝撃的。特にミドルスペックからハイスペックにかけてのモデルが、市場価格を大きく下回る値段で登場することがあります。セール品は数量限定ですぐに売り切れてしまうため、こまめに公式サイトをチェックする必要がありますが、その労力に見合うだけの価値は十分にあります。
こんな人におすすめ:
- とにかくコストを抑えたい価格最優先の人
- カスタマイズにこだわりがなく、お得なモデルをそのまま買いたい人
- セール情報をこまめにチェックするのが苦にならない人
- タイミングが合えば最高の買い物ができるチャンスを狙いたい人
一目でわかる!BTOメーカー比較早見表(価格・納期・保証・特徴)
メーカー | ドスパラ | マウスコンピューター | パソコン工房 | サイコム | フロンティア |
---|---|---|---|---|---|
ブランド名 | GALLERIA | G-Tune | LEVEL∞ | (なし) | (なし) |
価格 | 標準 | 標準 | 安い (特にセール時) | 高め | 安い (セール時) |
納期 | 非常に速い (最短翌日) | 標準~やや速い | 標準 | やや長い | 標準 (セール品は速い) |
カスタマイズ性 | 標準 | 標準 | 標準 | 高い | 低い |
サポート | 24時間メール/チャット | 24時間365日電話対応 | 24時間電話/チャット | 通常営業時間 | 通常営業時間 |
保証 | 1年 (延長可) | 1年 (延長可) | 1年 (延長可) | 1年 (延長可) | 1年 (延長可) |
特徴 | 業界最大手、モデル豊富、店舗数が多い | 品質重視、国内生産、手厚いサポート | コスパ高い、セールが強力、コラボモデル豊富 | パーツへのこだわり、高い拡張性と静音性 | 週末セールが激安、コスパ最優先 |
こんな人向け | スピード重視の人 | 安心・初心者向け | コスパ・セール重視の人 | こだわり派・上級者 | 価格最優先の人 |
【価格帯・目的別】初心者向けおすすめBTOカスタマイズ構成案

ここまでの解説で、パーツの知識とメーカーの選び方が分かりました。このセクションでは、いよいよ集大成として「具体的にどのパーツを組み合わせれば良いのか」を、予算や目的に合わせて3つの価格帯でご紹介します。
ここに挙げる構成は、各BTOメーカーのカスタマイズ画面でそのまま真似できる、2025年現在の鉄板構成です。初めてで自信がない方は、この構成をベースに選んでみてください。
15万円前後で始める!エントリーモデル構成(フルHD環境で人気ゲームを快適に)
「まずはPCゲームの世界に足を踏み入れたい」「ApexやVALORANTをなめらかにプレイしたい」という方に最適な、コストパフォーマンスを極めた構成です。フルHD(1920×1080)解像度であれば、多くの人気ゲームを快適にプレイできます。
- ターゲット: フルHDモニターで、eスポーツタイトルを平均144fps以上でプレイしたいユーザー。
- 総額目安: 140,000円 ~ 180,000円
- コンセプト: コスパを重視しつつ、将来の拡張性も確保した初心者のための一台。
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 7500F または Intel Core i5-14400F | 6コア12スレッドの十分な基本性能を持ち、ゲームにおいて高いコストパフォーマンスを発揮します。グラボ搭載前提の「F」付きモデルが経済的です。 |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4060 (8GB) | フルHDゲーミングの新たなスタンダード。最新のDLSS 3技術に対応し、対応ゲームではフレームレートを飛躍的に向上させることができます。 |
メモリ | 16GB (8GBx2) DDR5 | 現在のゲームをプレイする上で標準的な容量。デュアルチャネルで動作させることで、CPUとGPUの性能をしっかり引き出します。 |
ストレージ | 1TB NVMe M.2 SSD | OSやアプリの起動、ゲームのロード時間を劇的に短縮します。1TBあれば、複数の主力ゲームをインストールしても当面は安心です。 |
電源 | 650W 80PLUS Bronze | この構成のパーツを安定して動作させるのに十分な容量と品質。信頼できるBronze認証以上を選びましょう。 |
CPUクーラー | BTO標準の空冷クーラー | 上記CPUの発熱であれば、多くのメーカーで標準搭載されている空冷クーラーで十分に対応可能です。 |
この構成なら、Apex Legendsやフォートナイトといった人気バトルロイヤルゲームで、画質設定を調整すれば安定して144fps以上を維持することができ、競技性の高いプレイにも十分対応可能です。
20万円台で満足度No.1!ミドルスペック構成(高画質・高フレームレートを両立)
「ほとんどのゲームを高画質でサクサク動かしたい」「WQHDモニターの性能を活かしたい」という、最も多くのゲーマーにおすすめしたい万能構成です。ここを選んでおけば、まず後悔することはありません。
- ターゲット: フルHDで最高設定・高fpsを維持、またはWQHD(2560×1440)での快適なゲーミングを目指すユーザー。
- 総額目安: 200,000円 ~ 280,000円
- コンセプト: パフォーマンス、価格、将来性の三拍子が揃った、最も満足度の高い「王道」構成。
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 5 7600 または Intel Core i5-14600K | ゲーム性能はもちろん、配信や動画編集などのマルチタスクも視野に入る、バランスの取れた高性能CPUです。 |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4070 SUPER (12GB) | この構成の要。 WQHD解像度でのゲーミングを盤石にする圧倒的な性能を誇ります。VRAMも12GBと豊富で、今後登場する重いゲームにも長く対応できます。 |
メモリ | 32GB (16GBx2) DDR5 | ゲームをしながらブラウザや通話アプリを開いても全く問題ない、安心の容量。これからのゲームの標準スペックを先取りできます。 |
ストレージ | 1TB NVMe M.2 SSD (予算があれば2TB) | 複数の大作ゲームをインストールしても余裕のある容量。予算を少し追加して2TBにアップグレードすると、満足度がさらに高まります。 |
電源 | 750W 80PLUS Gold | 高性能なパーツを長期間、安定して動かすための心臓部。変換効率の高いGold認証を選ぶことで、発熱を抑え安定性を高めます。 |
CPUクーラー | サイドフロー式 空冷クーラー(社外品) | CPUの性能を最大限に引き出すため、冷却性能の高い社外製クーラーへのアップグレードを推奨します。静音性の向上にも繋がります。 |
この構成は、まさにゲーミングPCの「スイートスポット」。最新のAAAタイトルからeスポーツまで、あらゆるジャンルのゲームを高いレベルで楽しめる、最高のパートナーとなるでしょう。
30万円以上で最高の環境を!ハイスペック構成(4Kや最新ゲームも最高設定で)
「最高のグラフィックを最高の環境で体験したい」「4Kモニターでゲームの世界に没入したい」という、一切の妥協を許さないヘビーユーザーやクリエイター向けの構成です。
- ターゲット: WQHD/240Hzモニターや4K(3840×2160)モニターを最大限に活用したい、パフォーマンスを追求するユーザー。
- 総額目安: 300,000円 ~
- コンセプト: 現行最高峰のパーツで組む、夢のゲーミング環境。
パーツ | 推奨モデル | 選定理由 |
---|---|---|
CPU | AMD Ryzen 7 7800X3D | 「最強のゲーミングCPU」。CPU性能がフレームレートに影響しやすいゲームで、他のCPUを圧倒するパフォーマンスを発揮します。 |
GPU | NVIDIA GeForce RTX 4080 SUPER (16GB) | 4Kゲーミングを現実にするモンスターGPU。レイトレーシングを有効にした最高設定でも、多くのゲームで高いフレームレートを維持できます。 |
メモリ | 32GB (16GBx2) DDR5 | このクラスでは必須のスペック。より高速なクロックのメモリを選ぶのも良いでしょう。 |
ストレージ | 2TB NVMe M.2 SSD | 大容量化するゲームデータや、高画質な録画データを気にせず保存できる容量。OS用とゲーム用でSSDを分ける構成も強力です。 |
電源 | 850W~1000W 80PLUS Gold | 消費電力の大きいハイエンドパーツを余裕で動かし、将来のさらなるアップグレードにも対応できる大容量・高品質な電源を選びます。 |
CPUクーラー | 240mmラジエーター搭載 簡易水冷クーラー | 7800X3Dの性能を常に100%引き出すための選択肢。高い冷却性能はもちろん、PCケース内を彩るドレスアップ効果も魅力です。 |
このPCを手に入れれば、今後数年間はスペック不足に悩むことはないでしょう。最高のゲーム体験を求めるあなたのための、究極の一台です。
【番外編】人気ゲーム(APEX、VALORANT、原神)向け推奨カスタマイズ
特定のゲームに特化してPCを選ぶ場合、パーツ選びの優先順位が少し変わります。
Apex Legends / VALORANT を極めるなら
- 優先すべきパーツ: CPU
- 解説: これらのeスポーツタイトルでは、グラフィック設定を下げてでも、フレームレートの安定と高さを追求します。この「fpsの安定化」にはGPU以上にCPUの性能、特にシングルコア性能やキャッシュメモリ量が重要になります。
- 推奨構成: Ryzen 7 7800X3Dは、これらのゲームで驚異的なパフォーマンスを発揮するため、最高の選択肢です。GPUはフルHD/240HzモニターならRTX 4060やRTX 4060 Tiで十分です。つまり、「ミドルスペック構成」のCPUを7800X3Dにアップグレードするようなイメージが理想的です。
原神 (Genshin Impact) の世界に浸るなら
- 優先すべきパーツ: GPU
- 解説: 原神はフレームレート上限が60fps(外部ツールなしの場合)ですが、その代わりにグラフィック負荷が非常に高いゲームです。美しいテイワット大陸を最高画質で、カクつくことなく旅するためには、GPUの性能が何よりも重要になります。
- 推奨構成: フルHDならRTX 4060、WQHDや4Kの高解像度でプレイしたいならRTX 4070 SUPER以上がおすすめです。CPUはRyzen 5 7500Fでも十分性能を発揮できます。また、アップデートでデータが増え続けるため、ストレージは1TB以上を確保しましょう。
購入前にチェック!BTOゲーミングPCで後悔しないためのQ&A
理想の構成とメーカーが決まったら、いよいよ注文です。しかし、その前に、誰もが抱く最後の疑問や不安をここでスッキリ解消しておきましょう。購入ボタンを押す前の最終チェックリストとしてご活用ください。
カスタマイズで失敗しないための最終チェックリスト
- □ モニターの性能とPCスペックは合っていますか?
フルHDモニターなのに4K対応の超高性能PCを選んだり、逆に4KモニターなのにエントリーPCを選んだりしていませんか?GPUの性能は、モニターの解像度とリフレッシュレートに合わせて選ぶのが最も重要です。 - □ プレイしたいゲームの「推奨スペック」を満たしていますか?
遊びたいゲームが決まっているなら、その公式サイトで必ず「推奨スペック」を確認しましょう。自分の選んだ構成がそれを上回っていれば安心です。 - □ ストレージ容量は本当に足りますか?
最近のAAAタイトルは1本で150GBを超えることもあります。OSといくつかの主力ゲームを入れたら、あっという間に容量は埋まります。最低1TB、予算が許すなら2TBのSSDを選んでおくと、後々のストレスがありません。 - □ PCケースのサイズは設置場所に収まりますか?
見落としがちですが非常に重要です。公式サイトでケースの「幅×高さ×奥行き」を確認し、メジャーで設置予定場所のスペースを測っておきましょう。特に、排熱のためのスペースとして、壁から5~10cmほど離せる余裕も見ておきましょう。 - □ 電源ユニットを軽視していませんか?
電源はPC全体の安定性を司る心臓部です。コスト削減のためにランクを下げたくなる気持ちも分かりますが、最低でも「80PLUS Bronze」、長く安心して使うなら「80PLUS Gold」認証の電源を選びましょう。 - □ 周辺機器の予算は確保していますか?
PC本体以外にも、ゲーミングモニター、マウス、キーボード、ヘッドセットなどが必要です。これらを新規に揃える場合、数万円の追加予算が必要になります。PC本体に全予算を注ぎ込んでしまわないよう注意しましょう。
延長保証やサポートは加入すべき?
結論から言うと、特にPC初心者の方は「加入を強く推奨」します。
- 加入のメリット:
- 予期せぬ出費を防げる: GPUやマザーボードといった高価なパーツが保証期間外に故障すると、修理に5万円以上の高額な費用がかかることもあります。延長保証に入っていれば、無償または少額の負担で修理が可能です。
- 精神的な安心感: 「何かあってもメーカーが対応してくれる」という安心感は、PCに詳しくない人ほど大きな価値があります。
- 判断のポイント:
- PC知識に自信がない、トラブル対応が不安 → 迷わず加入しましょう。
- ある程度の知識があり、自分で原因究明やパーツ交換ができる → 標準保証でも良いかもしれませんが、数万円の保険と考えて加入する価値は十分にあります。
多くのメーカーで3年間の延長保証プランが用意されています。PCの平均的な寿命を考えると、3年間カバーできれば非常に安心です。
注文から到着までの納期はどれくらい?
メーカーや時期によって大きく異なります。
- ドスパラ: 「最短翌日出荷」モデルなら、文字通り注文の翌日か翌々日には届くことが多いです。
- その他の主要メーカー (マウス、パソコン工房など): 通常、注文確定から3営業日~2週間程度が目安です。
- サイコムなど: カスタマイズ性が高い分、組み立て・検証に時間がかかり、2週間以上かかる場合もあります。
注意点として、セール期間中や新製品の発売直後は注文が殺到し、通常より納期が長くなる傾向があります。 必ず、注文確定前に公式サイトに表示される「納期目安」を確認しましょう。
将来のパーツ交換(アップグレード)は自分でできる?
答えは「はい、可能です」。 これもBTOパソコンの大きなメリットの一つです。
- 初心者でも挑戦しやすいアップグレード:
- メモリの増設: 空いているメモリスロットにメモリを挿すだけ。非常に簡単です。
- ストレージの増設: SATA SSDやHDDであれば、ケーブルを2本繋ぐだけで比較的簡単です。
- 中級者向けのアップグレード:
- グラフィックボードの交換: 古いものと差し替えるだけですが、PCケースのサイズに収まるか、電源容量は足りるか、といった事前確認が必要です。
ただし、パーツの交換・増設作業は「自己責任」となります。作業中に他のパーツを破損させてしまったりすると、メーカー保証の対象外となってしまうリスクがあります。保証期間中は、まずメーカーのサポートに相談するのが最も安全な選択です。
支払い方法やセールのタイミングは?
- 支払い方法: クレジットカード払いが最も一般的ですが、多くのメーカーで分割払いやショッピングローンに対応しています。特に「金利手数料無料キャンペーン」を狙えば、月々の負担を抑えつつお得に購入できます。
- セールのタイミング:
- 狙い目のメーカー: パソコン工房とフロンティアはセールが非常に強力です。
- 狙い目の時期:
- 週末・月末・祝日: 短期的なフラッシュセールが開催されやすい。
- ボーナス時期 (6~7月、11~12月): 大規模なセールが期待できます。
- 決算期 (3月、9月): 在庫一掃セールが行われることがあります。
- 新パーツ発売後: 旧世代のパーツを搭載したモデルが型落ちとして安くなります。
これらのセール情報を逃さないために、気になるメーカーのメールマガジンに登録したり、公式X(旧Twitter)をフォローしたりしておくことを強くおすすめします。
まとめ:自分だけの最強ゲーミングPCで最高のゲーム体験を
BTOゲーミングPCの世界は、一見すると専門用語が多く複雑に感じるかもしれません。しかし、この記事で解説してきたように、一つひとつのパーツの役割と選び方のコツさえ押さえれば、決して難しいものではありません。
BTOは、メーカー製PCの手軽さと安心感、自作PCの自由なカスタマイズ性という、両方の「いいとこ取り」をした、現代におけるゲーミングPC購入の最適解です。
- まずは「自分がどのモニターで、どんなゲームをプレイしたいか」を明確にし、それを軸にCPUやGPUを選びましょう。迷ったら、本記事で紹介した「20万円台のミドルスペック構成」を基準に考えれば、まず間違いありません。
- そして、「スピードのドスパラ」「安心のマウス」「コスパのパソコン工房」「こだわりのサイコム」「激安セールのフロンティア」といったメーカーごとの強みを理解し、自分の価値観に最も合うパートナーを見つけてください。
カスタマイズ画面でパーツを選び、構成を練り上げている時間は、まるで秘密基地の設計図を描いているような、ワクワクする体験です。そして、悩みに悩んで注文した「自分だけの一台」が届き、初めて電源を入れる瞬間の高揚感は、何物にも代えがたいものがあります。
この記事が、あなたが最高のゲーム体験への扉を開くための、信頼できる地図となれば幸いです。さあ、あなただけの最強ゲーミングPCで、最高のゲームライフを始めましょう!