2026年3月27日、ソニーがPS5シリーズの4度目となる大幅値上げを発表しました。4月2日からPS5通常版は97,980円(税込)に――。2020年の発売時(54,978円)からおよそ4万3000円の上昇です。SNSでは「もう10万円じゃん」「さすがにゲーミングPC買ったほうがよくない?」といった声も聞かれます。
この記事では、筆者が実際にPS5とゲーミングPCの両方を使ってきた経験をベースに、CPUやGPUのベンチマークデータ、実際のゲームパフォーマンス、そしてSNSやレビューサイトに寄せられたリアルなユーザーの声をかき集めて徹底的に比較しました。「結局どっちが正解なの?」という疑問に、データと実体験の両面からお答えします。
PS5の値上げ、具体的にいくらになった?【2026年4月改定】
ソニー・インタラクティブエンタテインメント(SIE)は2026年3月27日、PS5シリーズの希望小売価格を4月2日付で改定すると発表しました。これは国内では2024年9月以来となる値上げで、発売以降4度目の価格改定になります。
改定後の価格一覧(2026年4月2日〜)
| モデル | 改定前(税込) | 改定後(税込) | 値上げ幅 |
|---|---|---|---|
| PS5(ディスクドライブ付き) | 79,980円 | 97,980円 | +18,000円 |
| PS5 デジタル・エディション | 72,980円 | 89,980円 | +17,000円 |
| PS5 Pro | 119,980円 | 137,980円 | +18,000円 |
| PS5 DE 日本語専用 | 55,000円 | 55,000円(据え置き) | ±0円 |
| PlayStation Portal | 34,980円 | 39,980円 | +5,000円 |
唯一の救いは、日本語専用モデル(55,000円)だけが据え置きになっている点です。日本語・日本アカウント限定の制約はありますが、ダウンロード専用でOKなら一番現実的な選択肢かもしれません。
日経新聞の報道によると、値上げの背景にはAIの普及による半導体メモリー価格の高騰があるとのこと。SIE自身は「世界経済を取り巻く状況が厳しさを増すなか、質の高いゲーム体験を提供し続けるために必要な判断」とコメントしています。
PS5通常版の価格推移(発売〜現在)
| 時期 | 価格(税込) | 備考 |
|---|---|---|
| 2020年11月 | 54,978円 | 発売時 |
| 2022年9月 | 60,478円 | 1回目の値上げ |
| 2023年11月 | 66,980円 | 新型(Slim)投入時 |
| 2024年9月 | 79,980円 | 3回目の値上げ |
| 2026年4月 | 97,980円 | 4回目の値上げ(今回) |
発売からわずか5年半で約78%の値上がりです。もはや「家庭用ゲーム機」の価格帯としてはかなり厳しくなってきたと言わざるを得ません。
PS5 vs ゲーミングPC ― GPU・CPUの性能をベンチマークで比較する

「PS5って実際どのくらいの性能なの?」という疑問に答えるには、PC向けGPUやCPUとのベンチマーク比較が一番わかりやすいです。ここでは海外の技術メディア(Digital Foundry、PC Gamer、DurostEchsなど)のデータを参考に、PS5のカスタムAPUがPC用パーツで言うとどのあたりに相当するのかを整理しました。
PS5 / PS5 Proの基本スペックとPC相当品
| 項目 | PS5 | PS5 Pro | PC相当(目安) |
|---|---|---|---|
| CPU | Zen 2 / 8コア16スレッド / 最大3.5GHz | Zen 2 / 8コア16スレッド / 最大3.85GHz | Ryzen 7 3700X ~ 5700G相当 |
| GPU | RDNA 2 / 36CU / 最大2.23GHz | RDNA 3.x / 60CU / 最大2.18GHz | PS5≒RX 6700 XT / RTX 3060 Ti Pro≒RX 7700 XT〜RTX 4070 |
| GPU性能(TFLOPS) | 10.28 TFLOPS | 33.5 TFLOPS | RTX 5060≒19.2 TFLOPS RTX 5070≒51.0 TFLOPS |
| メモリ | 16GB GDDR6(共有) | 16GB GDDR6(共有・高速版) | PC:RAM+VRAM分離構成 |
| ストレージ | 825GB〜1TB NVMe SSD | 2TB NVMe SSD | 1TB NVMe SSD(標準的構成) |
| レイトレーシング | 対応(限定的) | RDNA 4系RT搭載(2〜3倍高速) | NVIDIAが優位(DLSS+RT) |
ここで重要なのは、PS5のCPUは2019年世代のZen 2アーキテクチャをずっと使い続けているということです。PC側はすでにZen 5世代に突入しており、世代差は3世代分。クロックも5GHz超が当たり前の時代に、PS5は3.5GHz止まりです。ただし、コンソールはOSの負荷が軽くハードウェアへの最適化が進んでいるため、スペックの数字以上のパフォーマンスを出せるという点は見落とせません。
具体的に「何ができるか」で考えるGPU性能
TFLOPSの数字だけ並べてもピンとこないので、「このGPUでゲームが実際どのくらい動くか」を整理してみました。
| GPU | フルHD/60fps | WQHD/60fps | 4K/60fps | レイトレーシング |
|---|---|---|---|---|
| PS5相当 (≒RX 6700 XT / RTX 3060 Ti) |
◎ 余裕 | ○ 高〜中設定で快適 | △ 動的解像度/中設定 | △ 限定的(fps低下大) |
| RTX 5060 (10万円台PC搭載GPU / 約$299) |
◎ 高画質144fps可 | ○ DLSS 4で快適 | △ DLSS 4必須(VRAM 8GBが壁) | ○ Blackwell世代RTコア搭載 |
| PS5 Pro相当 (≒RX 7700 XT〜RTX 4070) |
◎ 144fps+ | ◎ 高画質で快適 | ○ PSSR/FSRで安定 | ○ RDNA4系で改善 |
| RTX 5070 (20万円台PC搭載GPU / 約$549) |
◎ 240fps級も | ◎ 高画質144fps | ◎ DLSS 4 MFGで超快適 | ◎ DLSS 4+RTコア大幅強化 |
| RX 9070 XT (AMD最新RDNA 4 / 約$549) |
◎ 240fps級も | ◎ 高画質144fps | ◎ ラスタ性能はRTX 5070 Ti級 | ○ RT性能は5070に劣る場面あり |
PS5は発売当時のミドルハイクラスGPU相当の性能を持っていますが、2026年の目線で見るとエントリー〜ミドルクラスの位置づけになっています。とはいえ、コンソール向けに最適化されたゲームではスペック以上のパフォーマンスを発揮するのも事実です。
GPU性能をバーグラフで比べてみた
3DMark Time Spyスコア(参考値・各種レビューサイトの平均値を集計)と、FP32演算性能(TFLOPS)の2つの指標で比較します。バーの長さで性能差を感覚的につかんでみてください。
3DMark Time Spy スコア比較(GPU単体・参考値)
PS5相当(RX 6700 XT):約10,500
RTX 5060(Blackwell世代エントリー):約13,500
PS5 Pro相当(RX 7700 XT):約14,500
RTX 5060 Ti 16GB:約15,800
RTX 5070(Blackwell世代ミドル):約22,300
RX 9070 XT(RDNA 4ハイエンド):約30,400
※PS5系はPC向けGPU換算の参考値です。コンソール最適化によりスコア以上の実効性能を発揮する場合があります。
※数値はtopcpu.net、Overclocking.com、GamersNexus等の海外レビューの実測値を参考に算出(2026年3月時点)。
FP32演算性能(TFLOPS)比較
PS5 GPU:10.28 TFLOPS
RTX 5060:19.20 TFLOPS
RTX 5060 Ti 16GB:23.70 TFLOPS
PS5 Pro GPU:33.50 TFLOPS
RX 9070 XT(RDNA 4):約35.00 TFLOPS
RTX 5070(Blackwell):51.00 TFLOPS
※TFLOPSは理論値であり、実ゲーム性能とは必ずしも一致しません。アーキテクチャの違い、ドライバ最適化、メモリ帯域なども影響します。
TFLOPS(理論演算性能)だけを見ると、PS5 ProはRX 9070 XTに近い数値を出していますが、実際のゲーム性能(3DMark等の実測)では現行世代GPUのほうが圧倒的に上です。特にRTX 5070はDLSS 4のマルチフレーム生成によってfpsが激的に伸び、RX 9070 XTはラスタライズ性能でRTX 5070 Ti級を叩き出すことがGamersNexusの検証で確認されています。一方、レイトレーシング性能ではNVIDIAが依然優位で、Black Myth: WukongではRTX 5070がRX 9070 XTを38%上回る場面もありました。
「PS5の10万円あればPC買える」は本当か?コストで徹底検証
PS5通常版が97,980円になったことで、「その金額を出すならゲーミングPCの方がよくない?」という議論がSNSでかなり盛り上がっています。実際のところ、10万円前後でどんなゲーミングPCが手に入るのか、具体的にシミュレーションしてみました。
価格帯別のゲーミングPC構成と性能目安(2026年3月時点)
| 予算 | 代表的な構成 | PS5との性能比較 | できること |
|---|---|---|---|
| 〜12万円 | Ryzen 5 4500 + RTX 3050 / GTX 1660S 16GB / 500GB SSD |
PS5より下 | 軽量ゲーム(VALORANT等)は快適 重量級AAAタイトルは設定を落とす必要あり |
| 13〜16万円 | Core i5-14400F / Ryzen 7 5700X + RTX 5060 8GB 16GB / 1TB SSD |
PS5とほぼ同等〜上回る | フルHD高画質で144fps可能 DLSS 4対応で重量級もそこそこ ただしVRAM 8GBが将来的に不安 |
| 17〜22万円 | Ryzen 7 7700 / Core i5-14400F + RTX 5070 12GB / RX 9070 XT 16GB 32GB / 1TB SSD |
PS5 Proを大きく超える | WQHD〜4K高画質で安定60fps超 RTX 5070はDLSS 4 MFGで爆速 RX 9070 XTはVRAM 16GBで4K安心 |
| 25万円〜 | Ryzen 7 9800X3D + RTX 5070 Ti / RX 9070 XT 32GB / 2TB SSD |
PS5 Proを圧倒 | 4K最高設定で120fps級も 動画編集・AI生成もこなす万能機 |
結論から言うと、10万円前後のゲーミングPCではPS5に性能で勝てません。PS5と同等以上の性能を確保するには、最低でも13〜15万円程度のBTOパソコン(RTX 5060搭載クラス)が必要です。ただし、RTX 5060は前世代のRTX 4060から約30%の性能向上を果たしており、DLSS 4対応で実質的なfpsはさらに上がります。
ただし、ここで見落としてはいけないのがトータルコストの考え方です。
見落とされがちなランニングコスト差
| 項目 | PS5 | ゲーミングPC |
|---|---|---|
| オンラインプレイ | PS Plus必須(月850円〜) 年額で約6,800〜11,550円 |
無料 |
| ソフトの価格 | 新作 約7,000〜9,000円 | Steamセールで大幅値引き 無料ゲームも豊富 |
| ゲーム以外の活用 | 動画視聴・音楽程度 | 仕事・学業・動画編集 配信・AI生成・プログラミング等 |
| MOD対応 | 非対応 | 対応(ゲームの寿命が延びる) |
| フレームレート上限 | 120fps | 制限なし(GPU次第で300fps超も) |
| アップグレード | 不可(買い替え前提) | パーツ交換で段階的に強化可能 |
仮にPS Plusのエッセンシャルプラン(年6,800円)に5年間加入するだけで約34,000円。これを本体価格に足すと、実質13万円オーバーのコストになります。一方PCはオンラインプレイ無料、Steamのセールでソフトが安く手に入るので、長い目で見ると差が縮まる――場合によっては逆転することもあります。
ネットのリアルな声を集めてみた ― SNS・レビュー・YouTubeの反応
今回の値上げ発表を受けて、X(旧Twitter)、価格.com、YouTube、各種ゲームメディアのコメント欄などからユーザーの声を収集・分析しました。全体の傾向として、「さすがに高すぎ」「ゲーミングPCが視野に入った」という意見が多い一方、「日本語専用モデルなら55,000円で買える」というフォローも見られました。
「もうPCでいいのでは」派の声
「PS5値上げかー。もうそこそこのPC買ったほうがやれること多いし、もうPSはいらない時代に突入するのではないか」
— X(旧Twitter)ユーザー(2024年、前回値上げ時の投稿が再拡散)
「ライト層にゲーム機で8万円はキツイです。普通に値段の段階で選択肢から外れます。性能云々は関係ありません。それがライト層です」
— 価格.com クチコミ掲示板
「PS5がこんな値段ならゲーミングPCの方がいいよね、という声がSNSで目立った」
— ゲームライターSSDM氏(note)
「それでもPS5のコスパは良い」派の声
「同等スペックのものを新品のゲーミングPCで再現するとなると、最低でも15万円程度の予算が必要。単純計算で3倍以上のお金がかかる」
— ゲーミングPC比較サイトのレビュー記事
「高過ぎると思うなら買わなければ良い。それでもやりたいゲームがPS5だけなら買うしかない」
— 価格.com クチコミ掲示板
「基本スペックだけで見ると、PS5はゲーミングPCを買うよりもお得。ただし、ゲーミングPCを買うならPS5のほうがいいとは言い切れない」
— 価格.comマガジン
ユーザーの声から見えた評価傾向まとめ
| 評価ポイント | ポジティブ意見の傾向 | ネガティブ意見の傾向 |
|---|---|---|
| 本体価格 | 日本語専用55,000円の存在を評価 | 10万円は家庭用ゲーム機として異常 |
| 性能 | 最適化により価格以上の体験 | CPU世代が古い(Zen 2は2019年設計) |
| コスパ | 同性能のPCより安い(純粋なゲーム用途) | PS Plus課金やソフト代を含めると逆転の可能性 |
| 将来性 | 独占タイトル(GTA6等)が強い | PS6が15万円超になる恐れ・拡張性なし |
| 汎用性 | セットアップが簡単・手間なし | ゲーム以外に使えない(PCは万能) |
YouTubeのレビュー動画でも、「PS5は値上がりしたとはいえ同じ金額のPCでは性能で勝てない」というのが定番の論調です。ただし「もう少し予算を足してRTX 5060搭載のBTOパソコンを買えば、性能はPS5以上でPCとしても使える」という意見が、今回の値上げで一気に増えた印象です。
特に「PCならオンライン月額不要」「Steamセールが安い」「仕事にも使える」という3点は、多くのレビュアーやユーザーが共通して指摘しているポイントでした。実際に、PC Watchの特集記事でも「用途が増えるほどPCの魅力は増していく」と結論づけられています。
結局どっちがおすすめ?タイプ別の最適解
ここまでのベンチマーク比較、コスト分析、ユーザーの声を総合して、あなたのタイプ別にベストな選択肢を整理します。
PS5(日本語専用モデル)がおすすめな人
・予算を5〜6万円以内に抑えたい方
・ゲーム専用機で手軽に遊びたい方(セットアップの面倒がイヤ)
・PS独占タイトル(グランツーリスモ、スパイダーマン等)が目当ての方
・PCは別に持っていて、ゲームだけの環境が欲しい方
ゲーミングPC(13〜20万円クラス)がおすすめな人
・ゲーム以外にも使いたい方(仕事・動画編集・配信・勉強など)
・FPSで高フレームレート(144fps以上)を出したい方
・Steamのセールやインディーゲーム、MODを楽しみたい方
・オンラインプレイの月額課金を払いたくない方
・将来的にパーツ交換でアップグレードしたい方
筆者の個人的な見解
正直に言って、PS5通常版を97,980円で買うのは、2026年の選択肢としてはかなりもったいないと感じます。同じ金額を出すなら、あと3〜5万円足してRTX 5060搭載のBTOゲーミングPCにした方が、性能面でもほぼ互角以上、しかもPCとしての汎用性まで手に入ります。さらに20万円台まで頑張れるなら、RTX 5070やRX 9070 XTを搭載したPCでPS5 Proを大きく上回る性能が手に入ります。
一方で、PS5の日本語専用モデル(55,000円)は今でもかなりのバリューです。ディスクドライブが不要で、日本語だけで問題ないなら、ゲーム機としてのコストパフォーマンスは依然として高いです。こちらは今のところ値上げの対象外なので、コスパ重視ならこちらを選ぶのが現実的でしょう。
最終的には「ゲームだけを手軽に楽しみたいのか、それともPCとしての万能さも欲しいのか」で決まります。どちらが正解ということはありませんが、この記事のデータが「自分に合った選択」を考えるきっかけになれば嬉しいです。
記事の信頼性について:本記事のベンチマークデータは、GamersNexus、Overclocking.com、topcpu.net、NanoReview、Club386、Tom’s Hardware等の海外テックメディアの実測値を参考にしています。RTX 50シリーズおよびRX 9070 XTのデータは2025〜2026年の公開レビュー記事に基づきます。PS5の価格情報はPlayStation公式ブログおよび日経新聞・ファミ通等の報道に基づいています。ユーザーの声は、X(旧Twitter)、価格.comクチコミ掲示板、note、各種ゲームメディアのコメント欄から収集しました。
最終更新:2026年3月28日(PS5価格改定発表日の翌日に執筆)
