マウスコンピューターのWeb限定ブランド「NEXTGEAR」から発売されている「NEXTGEAR JG-A7A7X」は、圧倒的なコストパフォーマンスで注目を集めるゲーミングPCです。8コアCPUのRyzen 7 5700Xと、ミドルハイクラスGPUのRadeon RX 7700 XTを搭載し、さらに水冷クーラーを標準装備しながら15万円台（記事執筆時点）という価格を実現しています。
「安くても性能には妥協したくない」「WQHD環境で快適にゲームを楽しみたい」というユーザーにとって、本機は最適な選択肢となるのでしょうか？この記事では、最新のスペック情報に基づき、その実力やユーザーからの評判、メリット・デメリットを徹底的に解説します。
NEXTGEAR JG-A7A7Xの基本スペックと特徴【15万円台の高コスパ機】
主要スペック一覧
| パーツ | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 7 5700X プロセッサー |
| グラフィックス | AMD Radeon RX 7700 XT |
| メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB (NVMe Gen4×4) |
| 保証期間 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
NEXTGEAR JG-A7A7Xは、コストを抑えつつも高いゲーミング性能を確保したいユーザーに向けた戦略的なモデルです。まずはその基本スペックと、価格以上の価値を生み出している主要パーツについて解説します。
CPUは8コアのRyzen 7 5700X、GPUはRX 7700 XTを採用
本機の心臓部には、AMDの「Ryzen 7 5700X」が採用されています。8コア16スレッドの処理能力を持ち、ゲームプレイはもちろん、動画編集や配信といったマルチタスクにも強いCPUです。
グラフィックスカードには「Radeon RX 7700 XT（VRAM 12GB）」を搭載。これは競合となるNVIDIA GeForce RTX 4060 Tiを多くの場面で上回る性能を持っており、フルHDはもちろん、WQHD（2560×1440）解像度でも高設定でゲームを楽しめるパワーがあります。この組み合わせで15万円台というのは、現在のBTOパソコン市場でもトップクラスのコストパフォーマンスと言えます。
240mm水冷クーラー＆ガラスサイドパネルを標準搭載
低価格帯のゲーミングPCでは空冷クーラーが一般的ですが、JG-A7A7Xは「240mm水冷CPUクーラー」を標準搭載している点が大きな特徴です。冷却液を用いて効率的にCPUを冷やすことで、長時間のゲームプレイでもパフォーマンスの低下（サーマルスロットリング）を防ぎ、静音性も高めます。
また、通常は有料オプションになることが多い「強化ガラスサイドパネル」も標準装備。内部のパーツが見える仕様になっており、デスク上のインテリアとしての満足度も高い仕上がりです。
メモリ16GBとGen4対応1TB SSDでゲームもロードも快適
メモリは標準で16GB（8GB×2のデュアルチャネル、DDR4-3200）を搭載しており、一般的なゲーム用途であれば十分な容量です。後から32GBなどに増設することも可能です。
ストレージには、高速なデータ転送が可能な「NVMe Gen4×4」対応のM.2 SSDを1TB採用しています。近年のゲームは大容量化が進んでいますが、1TBあれば複数の大型タイトルをインストールしても余裕があり、Gen4対応による高速なロード時間は快適なゲーム体験に直結します。
NEXTGEAR JG-A7A7Xのゲーミング性能評価
スペック数値だけでなく、実際のゲーム環境でどのようなパフォーマンスが期待できるのか、搭載されているGPU「Radeon RX 7700 XT」の特性を踏まえて評価します。
WQHD（1440p）環境での快適なゲームプレイが可能
Radeon RX 7700 XTは、VRAM（ビデオメモリ）を12GB搭載しており、WQHD解像度をメインターゲットとしたGPUです。
- Apex LegendsやVALORANT：画質を調整すれば高いフレームレートを維持でき、144Hzや165Hzのモニター性能をフルに活かせます。
- 重量級RPG（サイバーパンク2077など）：フルHDでは最高設定、WQHDでも高設定でのスムーズなプレイが可能です。
Radeon RX 7700 XTの実力とGeForce RTX 4060 Tiとの比較
ライバルとなるNVIDIA GeForce RTX 4060 Ti（8GB版）と比較すると、純粋な描画性能（ラスタライズ性能）において、RX 7700 XTは多くのタイトルで上回るスコアを出します。
特にVRAMが12GBある点は大きなアドバンテージです。VRAM消費の激しい最新ゲームにおいて、8GBのGPUよりもカクつきが起きにくく、動作が安定しやすいという強みがあります。「レイトレーシングを使わず、純粋にフレームレートを稼ぎたい」というユーザーにとっては、RX 7700 XTの方が満足度が高いケースが多いでしょう。
AFMF（AMD Fluid Motion Frames）活用でフレームレートが向上
Radeonグラボ特有の機能として「AFMF（AMD Fluid Motion Frames）」が利用可能です。これはドライバレベルでフレーム生成を行う技術で、ゲーム側が対応していなくても、ほぼすべてのDirectX 11/12対応ゲームでフレームレートを大幅に向上（倍増など）させることができます。
特に動きの激しいアクションゲームや、少し重たいと感じるタイトルでAFMFを有効にすることで、見た目の滑らかさを擬似的に補完し、非常に快適なプレイ感を得ることが可能です。
NEXTGEAR JG-A7A7Xの口コミ・評判（メリット・デメリット）
実際に購入を検討する際に気になる、ユーザーからの評判や、スペック表からは見えにくいメリット・デメリットを整理します。
良い評判：159,800円～という圧倒的なコストパフォーマンス
最も多く挙がる高評価ポイントは、やはり価格設定です。Ryzen 7 5700XとRX 7700 XTの組み合わせに加え、水冷クーラーまで搭載して約16万円（※価格は時期により変動します）という価格は、自作PCでパーツを揃えるのと変わらない、あるいはそれ以上に安い水準です。
「予算15万円前後で最も性能が良いPCが欲しい」という層から圧倒的な支持を得ており、公式サイトのレビューでも「コスパ最強」「処理速度に満足」といった声が多数見られます。
良い評判：SNSアンケートで選ばれた個性的で冷却性の高いケース
NEXTGEARのケースデザインは、X（旧Twitter）でのユーザーアンケートを経て決定されたものです。フロントパネルには大きなクロス（X）のデザインが施され、メッシュ加工により吸気性能を高めています。
「見た目が個性的で良い」「冷却性能にこだわった設計が安心」といった評判があり、フロント最大3個、トップ2個、リア1個のファン搭載可能スペース（本機は水冷ラジエーター含む）による優れたエアフローは、熱を持ちやすいゲーミングPCにとって大きなメリットです。
気になる点：Ryzen 5000シリーズ（Zen3）採用は今でも通用するか？
デメリットとして指摘されることがあるのが、CPUの世代です。Ryzen 7 5700Xは旧世代（Zen3アーキテクチャ/Socket AM4）のCPUであり、最新のRyzen 7000/9000シリーズ（AM5）と比較すると基本設計は古くなります。
しかし、現時点でのゲーミング性能は依然として高く、RX 7700 XTとのボトルネックもほぼありません。最新世代にこだわらず「安くて高性能」を求める実利派には、マザーボードやメモリ（DDR4）が安価なこの構成はむしろ最適な選択肢と言えます。
気になる点：レイトレーシング性能やDLSS非対応について
GPUがRadeon製であるため、NVIDIA独自のAI高画質化技術「DLSS」は使用できません（代わりにAMDのFSRが使用可能）。また、光の反射などをリアルに計算する「レイトレーシング」の処理性能に関しては、同クラスのGeForce（RTX 40シリーズ）に劣る傾向があります。
「レイトレーシングを最高設定にして映像美を楽しみたい」「DLSS必須のタイトルを遊びたい」というユーザーには、GeForce搭載モデルの方が適している場合があります。
外観デザインと拡張性・インターフェース
PCを長く使う上で重要となる、ケースの使い勝手やデザインの詳細について確認します。
フロントのクロスデザインとメッシュ加工による優れたエアフロー
フロントパネルの中央には、ブランドカラーであるマゼンタの「NEXTGEAR」エンブレムが配置され、クロスの形状にくり抜かれたメッシュパネルが特徴的です。この構造により、外部の冷たい空気を効率よく取り込み、背面や天面へ熱を逃がすエアフローが確立されています。
また、トップとボトムには脱着可能なホコリ取りフィルター（トップはマグネット式）が装備されており、メンテナンス性も良好です。
天面配置のUSBポート・電源スイッチが使いやすい
インターフェース類は、ケースの天面フロント側に集約されています。
- USB Type-A ×2
- オーディオ入出力端子
- 電源ボタン
- LEDコントロールボタン（対応時）
これはPC本体を床やデスク下の低い位置に設置した際、座ったままでもアクセスしやすいように配慮された設計です。頻繁に抜き差しするUSBメモリやヘッドセットの接続に非常に便利です。
カスタマイズでRGBファンを追加して「映える」PCに
標準構成ではLEDファンの装飾は控えめですが、購入時のカスタマイズ（BTOオプション）でRGB LEDケースファンを選択することが可能です。ガラスサイドパネル越しにPC内部を好みの色で照らすことができ、「ゲーミングPCらしい派手な見た目」にこだわりたいユーザーのニーズにも応えられる拡張性を持っています。
NEXTGEAR JG-A7A7Xはどんな人におすすめ？
ここまでのスペックと評判を踏まえ、NEXTGEAR JG-A7A7Xが特におすすめなユーザー層をまとめます。
予算15万円前後でWQHD画質のゲームを楽しみたい人
この価格帯でWQHDゲーミングが快適に行えるPCは非常に貴重です。「フルHDでは物足りないが、20万円以上のPCには手が出ない」というユーザーにとって、これ以上ない選択肢となります。
見た目にもこだわりたいが、価格は抑えたいゲーマー
安価なPCにありがちな「中身が見えない地味なケース」ではなく、ガラスパネルや洗練されたフロントデザインを採用しているため、所有欲を満たしてくれます。デスク周りの見栄えを気にする方にも最適です。
動画編集や配信などマルチタスクもこなしたい人
8コア16スレッドのRyzen 7 5700Xと32GBへのメモリ増設（注文時カスタマイズ推奨）などを組み合わせれば、ゲーム実況の配信や動画編集作業も十分にこなせます。ゲーム専用機としてだけでなく、クリエイティブな趣味を持ちたい人にも適した万能モデルです。
まとめ：NEXTGEAR JG-A7A7Xは評判通りの「買い」なモデルか
| パーツ | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 7 5700X プロセッサー |
| グラフィックス | AMD Radeon RX 7700 XT |
| メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB (NVMe Gen4×4) |
| 保証期間 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
NEXTGEAR JG-A7A7Xは、型落ち世代のプラットフォーム（AM4）をあえて採用することでコストを下げつつ、肝心のGPUパワーや冷却機構にはしっかり投資した、高コスパ構成のゲーミングPCです。
「最新パーツであること」よりも「実際のゲーム性能と価格の安さ」を最優先するユーザーにとって、間違いなく「買い」な一台と言えるでしょう。人気モデルのため、在庫状況や最新の価格については必ず公式サイトをチェックしてみてください。