「予算15万円でRX 7700 XT搭載?」と疑いたくなるほどの低価格モデル、マウスコンピューターのNEXTGEAR JG-A5A7X。CPUをRyzen 5 4500に抑えることで実現したこの特化型構成は、本当に買いなのか?「ボトルネックは?」「動画編集は?」といった気になる評判や実力を徹底検証します。
結論から言えば、純粋にゲーム画質を追求するユーザーには、特におすすめの高コスパ機です。その理由を詳しく解説します。
NEXTGEAR JG-A5A7Xのスペック・特徴【最新情報】
主要スペック一覧

| パーツ | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 5 4500 プロセッサー |
| グラフィックス | AMD Radeon RX 7700 XT |
| メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB (NVMe) |
| 保証期間 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
ゲーミングPC市場において高コスパ機と言えるモデルが登場しました。マウスコンピューターの「NEXTGEAR JG-A5A7X」です。まずはスペック構成を見ていきましょう。
GPU:WQHD級の性能「Radeon RX 7700 XT 12GB」を搭載
搭載されているGPUは、AMDの最新世代「Radeon RX 7700 XT(12GB)」です。
これはNVIDIAの「GeForce RTX 4060 Ti」と同等以上の性能を持ち、一部のゲームでは「RTX 4070」に迫るパフォーマンスを発揮します。VRAM(ビデオメモリ)も12GB搭載しているため、昨今の重量級ゲームや、フルHDを超えるWQHD(2560×1440)解像度でのプレイにも十分対応可能です。
CPU:Zen2世代「Ryzen 5 4500」採用の狙いと注意点
圧倒的な安さの秘密はCPUにあります。採用されている「Ryzen 5 4500」は、Zen 2アーキテクチャを採用した旧世代のエントリーCPUです。
最新のRyzen 5000/7000シリーズと比較すると、キャッシュメモリが少なく、シングルコア性能も控えめです。しかし、6コア12スレッドの基本性能は持っているため、Discordで通話しながらのゲームプレイといった一般的な用途であれば問題なく動作します。「CPU性能を削ってでも、ゲーム画質に直結するGPUにお金をかける」という明確なコンセプトの表れです。
構成:1TB SSD・16GBメモリ・750W電源とマインクラフト付属
コストダウンされているのはCPUだけで、足回りのパーツは非常に充実しています。
- メモリ: 16GB(8GB×2 デュアルチャネル)の標準的な容量を確保。
- ストレージ: 最近のゲームの大容量化に対応できる1TB NVMe SSDを標準搭載。
- 電源: 将来的なアップグレードにも耐えうる750W BRONZE電源を採用。
- 特典: 人気ゲーム『Minecraft: Java & Bedrock Edition for PC』が標準付属。
これ以上カスタマイズしなくても、届いてすぐに快適に遊べる構成になっています。
NEXTGEAR JG-A5A7Xのゲーム性能とボトルネック検証

Radeon RX 7700 XTの実力|同価格帯のRTX 4060を圧倒
同価格帯(約15万円)の競合モデルは、ほとんどが「GeForce RTX 4060(8GB)」を搭載しています。しかし、グラフィック性能(ラスタライズ性能)において、RX 7700 XTはRTX 4060を30%~40%近く上回るスコアを出します。
「サイバーパンク2077」や「Starfield」のような重いRPGを高画質で遊びたい場合、RTX 4060では設定を下げる必要がありますが、RX 7700 XTなら高設定のまま快適にプレイ可能です。
Ryzen 5 4500でボトルネックは起きる?FPSへの影響を解説
最も懸念されるのが「CPUがGPUの足を引っ張る(ボトルネック)」現象です。結論から言うと、低画質設定でフレームレート(FPS)を稼ごうとするとボトルネックが発生します。
「VALORANT」や「Apex Legends」などの軽いゲームを、画質を落として240fps張り付きでプレイしたい場合、Ryzen 5 4500の処理能力が追いつかず、RX 7700 XTのパワーを使い切れない場面が出てきます。しかし、144fpsターゲットであれば十分安定して動作するため、ガチ勢以外の多くのゲーマーにとっては許容範囲内です。
WQHD解像度ならCPUの弱さが気になりにくい理由
実はこのPCは、フルHDよりもWQHD解像度でのゲームプレイに向いています。
解像度を上げるとGPUへの負荷が高まり、相対的にCPUの仕事量が減るため、ボトルネックが目立ちにくくなるからです。RX 7700 XTはWQHDが得意なGPUなので、高解像度モニターと組み合わせて、美しい映像でRPGやアドベンチャーゲームを楽しむスタイルが最も「賢い使い方」と言えます。
NEXTGEAR JG-A5A7Xの評判・口コミとデザイン評価

良い評判:価格以上のグラフィック性能と満足度の高さ
ユーザーレビューでは、「この価格でこれだけの性能が出るとは思わなかった」「今まで低設定でやっていたゲームが最高設定で動く」といった、コストパフォーマンスに対する驚きの声が多数見られます。特に予算が限られている学生や、初めてゲーミングPCを購入する層からの支持が厚いです。また、マインクラフトが最初からついている点も、追加出費がなく嬉しいポイントとして挙げられています。
気になる点:動画編集やCPU負荷の高い作業への適性
一方で、「動画の書き出しが少し遅い」「配信しながら重いゲームをするとカクつくことがある」といった声も一部に見られます。Ryzen 5 4500はクリエイティブ性能が高いわけではないため、本格的なYouTuber活動や、3Dモデリングなどの重い作業をメインにする場合は、力不足を感じる可能性があります。
ケースデザイン:SNSで人気のクロスフロントとガラスサイドパネル
NEXTGEARシリーズ専用のケースは、SNSでのアンケートを基に決定されたデザインです。
フロントパネルには大きなクロスの意匠(Xデザイン)が施されており、メッシュ構造による高い吸気性能を持っています。また、中身が見えるガラスサイドパネルが標準装備されているのも高評価ポイント。LEDファンを選択するとガラス越しに光り、ゲーミングPCらしい所有欲を満たしてくれます。
競合モデルとの比較|RTX 4060搭載機とどちらがお得?

同予算(約15万円)で買えるGeForce搭載機との性能差
15万円前後で他社のPCを探すと、構成は概ね「Core i5-13400F + RTX 4060」または「Ryzen 5 4500 + RTX 4060」となります。
- GeForce RTX 4060搭載機: DLSS 3などの機能が優秀で省電力だが、基礎体力は控えめ。
- NEXTGEAR JG-A5A7X (RX 7700 XT): 機能面は劣るが、基礎体力(描画性能)は圧倒的に上。
「AI生成や動画編集もしたい」ならGeForce、「純粋にゲームの画質とフレームレートを上げたい」ならRadeon(本機)を選ぶのが正解です。
上位モデル(Ryzen 7 5700X搭載機)との価格差と選び方
同じGPU(RX 7700 XT)を搭載し、CPUを高性能な「Ryzen 7 5700X」に変更したモデル(JG-A7A7X等)も存在しますが、価格は約1~2万円ほど高くなります。
予算に余裕があり、少しでもボトルネックを解消したいなら5700Xモデルがおすすめですが、「まずは15万円以内で収めたい」「浮いたお金で良いモニターやマウスを買いたい」という場合は、本機(JG-A5A7X)の方が満足度は高いでしょう。
NEXTGEAR JG-A5A7Xはどんな人におすすめ?

おすすめな人:予算15万円以下で最高の画質を求めるゲーマー
- 予算は15万円が限界だが、できるだけ高性能なPCが欲しい人
- FPSゲームはエンジョイ勢(144fps出れば十分)な人
- 画質重視のRPGやオープンワールドゲームをメインに遊びたい人
- WQHDモニターでのプレイを検討している人
おすすめしない人:CPU性能重視や将来的なGPU換装を考える人
- 「VALORANT」などで常時240fps以上を出したいガチ勢
- ゲーム実況配信や高度な動画編集を頻繁に行いたい人
- 将来的にRTX 4080などのハイエンドGPUへの載せ替えを考えている人(CPUが完全についていけなくなります)
まとめ:NEXTGEAR JG-A5A7Xはグラフィック特化の賢い選択肢

| パーツ | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 5 4500 プロセッサー |
| グラフィックス | AMD Radeon RX 7700 XT |
| メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB (NVMe) |
| 保証期間 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
NEXTGEAR JG-A5A7Xは、CPUを必要十分な性能に抑えることで、1クラス上のGPU性能を手に入れた「一点突破型」のゲーミングPCです。
全ての用途で万能ではありませんが、「ゲームを快適にプレイする」という目的においては、15万円以下のPCの中で最強クラスの性能を誇ります。予算を抑えつつ、妥協のないグラフィック体験を手に入れたいゲーマーにとっては、魅力的な選択肢になるでしょう。
