Lenovo Yoga AIO 27IPH11は、2026年に登場した27型QHDディスプレイ搭載のオールインワンPCです。Intel Core Ultra シリーズのプロセッサーに加え、NVIDIA GeForce RTX 5060が選択可能という、オールインワンとしてはかなり攻めたスペック構成が話題を集めています。
「iMacの対抗馬」として海外メディアでも高評価を獲得しているYoga AIOシリーズの最新モデル。120Hz駆動のQHDパネル、回転・昇降・スイベルの3way調整、そしてCopilot+ PC対応と、クリエイターから一般ユーザーまで幅広く刺さるポイントが盛り込まれています。この記事では、ベンチマークデータや実際のユーザーの声をもとに、このPCの実力を徹底的に掘り下げていきます。
Lenovo Yoga AIO 27IPH11の基本スペックと特徴
まずは基本スペックを押さえておきましょう。本機は2つの直販モデルが用意されていて、エントリーモデルが¥239,800、上位モデルが¥315,700(いずれも税込・送料無料)となっています。
| 項目 | エントリーモデル(¥239,800) | 上位モデル(¥315,700) |
|---|---|---|
| CPU | Core Ultra 5 325(8コア / 最大4.50GHz) | Core Ultra 7 356H(16コア / 最大4.70GHz) |
| メモリ | 16GB LPDDR5X-7467MT/s | 32GB LPDDR5X-7467MT/s |
| ストレージ | 512GB SSD(PCIe Gen4) | 512GB SSD(PCIe Gen4) |
| GPU | Intel Arc グラフィックス(内蔵) | Intel Arc グラフィックス(内蔵) |
| GPU(カスタマイズ) | NVIDIA GeForce RTX 5060 選択可能 | |
| ディスプレイ | 27型 QHD(2560×1440)IPS / 120Hz / 99% sRGB / 350nits / TÜV Low Blue Light | |
| OS | Windows 11 Home 64bit | |
| 本体サイズ | 613mm × 235mm × 565mm / 約7.53kg〜 | |
| カラー | ルナグレー | |
| 付属品 | ワイヤレス マウス(ルナグレー)・ワイヤレスキーボード | |
ポイントは、カスタマイズでNVIDIA RTX 5060が選べるという点。オールインワンPCでディスクリートGPUを搭載できるモデルはかなり珍しく、これだけで他社AIOとは一線を画しています。
120Hz対応のQHDパネルは四辺ベゼルレスで、回転(90°ポートレートモード対応)・昇降・スイベルの3方向に調整可能。ディスプレイのスタンドにはワイヤレス充電パッドも内蔵されていて、作業中にスマホを置いておくだけで充電できます。
また、HDMI入力端子を搭載しているので、外部機器のモニターとしても使えるのは大きなメリット。ゲーム機やノートPCのサブディスプレイとしても活躍します。
Lenovoのブランド全体の特徴や評判については、こちらのLenovo解説記事にまとめていますので、あわせてチェックしてみてください。
CPU性能をベンチマークで徹底検証
本機に搭載されるCPUは、エントリーモデルがCore Ultra 5 325(Panther Lake / 8コア8スレッド)、上位モデルがCore Ultra 7 356H(Panther Lake / 16コア16スレッド)。どちらもIntelの最新18Aプロセスで製造された第3世代Core Ultraプロセッサーです。
各種ベンチマークサイト(Nanoreview.net、CpuTronic、NotebookCheck等)のデータをもとに、両CPUの性能を比較してみました。
CPU ベンチマーク比較表
| ベンチマーク | Core Ultra 5 325 | Core Ultra 7 356H | 差(356Hの優位性) |
|---|---|---|---|
| Cinebench 2024(シングル) | 93 | 122 | +31% |
| Cinebench 2024(マルチ) | 494 | 1,093 | +121% |
| Geekbench 6(シングル) | 2,369 | 2,753 | +16% |
| Geekbench 6(マルチ) | 10,016 | 13,948 | +39% |
| PassMark CPU(シングル) | 3,905 | 3,945 | +1% |
| PassMark CPU(マルチ) | 21,862 | 32,438 | +48% |
※ベンチマークスコアはNanoreview.net、CpuTronic、PassMark等の公開データを参照。環境やBIOS設定により変動する場合があります。
Cinebench 2024 マルチコア性能比較グラフ
Core Ultra 7 356H(1,093)
Core Ultra 5 325(494)
Core Ultra 7 265H(参考:前世代)(1,150)
Apple M3(参考)(707)
Geekbench 6 マルチコア性能比較グラフ
Core Ultra 7 356H(13,948)
Core Ultra 5 325(10,016)
Core i7-12700(参考:Geekbench 6基準値 = 2,500)
このスコアで何ができるのか?
Core Ultra 5 325は8コア8スレッドという構成ですが、Panther Lake世代の効率改善により、普段使いからOffice作業、写真編集まで快適にこなせる実力があります。Geekbench 6のマルチスコア約10,000は、少し前のCore i7-12700に迫るレベル。Web閲覧やドキュメント作業はもちろん、LightroomやPhotoshopでの画像編集も十分に快適です。
Core Ultra 7 356Hは16コア16スレッドでマルチ性能が倍近くに跳ね上がります。Cinebench 2024マルチで1,093というスコアは、動画編集や3Dレンダリングといったヘビーな作業を本格的にやりたい人向け。Premiere ProやDaVinci Resolveでの4Kタイムライン編集も現実的な選択肢になります。
ちなみに、NotebookCheckによるとCore Ultra 5 325はCore Ultra 7 355とほぼ同等のシングル性能を発揮するとのことで、コストパフォーマンスの面ではエントリーモデルも侮れません。NPU(ニューラルプロセッシングユニット)は両モデルとも50 TOPS対応で、Copilot+ PCの要件をしっかり満たしています。
RTX 5060搭載時のGPU性能と実力
本機のカスタマイズオプションで選択できるNVIDIA GeForce RTX 5060は、Blackwellアーキテクチャ採用の最新ミドルレンジGPU。GDDR7メモリ(8GB)を搭載し、前世代RTX 4060からメモリ帯域幅が大幅に向上しています。
海外の大手レビューサイト(TechSpot、GamersNexus、Club386等)の実測データを総合すると、RTX 5060のゲーミング性能は以下のようになります。
RTX 5060 ゲーミング性能(1080p Ultra設定・代表タイトル)
| ゲームタイトル | RTX 5060(平均fps) | RTX 4060(平均fps) | 向上率 |
|---|---|---|---|
| Cyberpunk 2077 | 約100 | 約78 | +28% |
| God of War Ragnarök | 約128 | 約88 | +45% |
| Space Marine 2 | 約100 | 約81 | +23% |
| Star Wars Jedi: Survivor | 約95 | 約73 | +30% |
| Counter-Strike 2(Medium) | 400超 | 約315 | +27% |
※fps値はTechSpot、Club386等の実測データを参照。テスト環境(CPU・メモリ等)により変動します。AIO搭載時は排熱の制約で若干下がる可能性があります。
RTX 5060 vs RTX 4060 平均fps比較グラフ(1080p Ultra)
Cyberpunk 2077
God of War Ragnarök
Star Wars Jedi: Survivor
RTX 5060は前世代RTX 4060から平均25〜30%の性能向上を果たしています。1080pなら最新AAAタイトルでも軽々と60fps超え、多くのタイトルで100fps前後を狙える実力です。
ただし注意点として、VRAM容量が8GBなので、1440p以上の高解像度+最高設定ではVRAMが不足する場面も出てきます。TechSpotのレビューでも一部のタイトルで1440p時にパフォーマンスが大きく落ちるケースが報告されています。本機のQHDパネル(2560×1440)でゲームを楽しむなら、設定を中〜高にするのが現実的でしょう。
ゲーミング以外では、Club386によるBlenderテストではRTX 4060比で17%の向上、Geekbench AIでは26%のスコア向上、AI推論では31%の高速化が確認されています。クリエイティブ用途やAIワークロードでも着実に進化しているGPUです。
ディスプレイ品質と設計の柔軟性
本機のディスプレイは27型QHD(2560×1440)のIPSパネルで、120Hz駆動・sRGB 99%カバー・350nit輝度・TÜV Low Blue Light認証というスペック。四辺ベゼルレスデザインで没入感も高いです。
海外メディアTom’s Guideの測定では、前世代のYoga AIO 27のディスプレイ色精度がDelta-E 0.21を記録。これはHP OmniStudio X 32(0.33)やiMac M4(0.22)を上回る数値で、色再現の正確さでは業界トップクラスです。今世代ではさらにリフレッシュレートが120Hzに向上しているため、スクロールやカーソル移動がよりヌルヌルになっています。
スタンドの設計も大きな特徴で、昇降・回転(90°ポートレート切替)・スイベル(左右首振り)の3way調整に対応しています。縦置きにすれば長文のドキュメントやSNSのタイムラインが一気に見渡せますし、スイベルでちょっと角度を変えて隣の人に画面を見せるといった使い方もスムーズ。
加えてタッチパネル対応モデルも選択可能(10点マルチタッチ)。プライバシーシャッター(電子式)も搭載されていて、ウェブカメラを使わないときはスイッチ一つでOFFにできます。
インターフェースの充実度
オールインワンPCにありがちな「ポートが足りない問題」ですが、本機は合計5基のUSBポートに加え、HDMI入出力・有線LANまで備えています。
スタンド側面のポート
切替ボタン(表示モード)、USB 10Gbps Type-C(USB 3.2 Gen 2)、USB 10Gbps Type-A(USB 3.2 Gen 2)、コンボジャック、OSD調整用ジョイスティック、プライバシーシャッタースイッチ、電源ボタン
背面のポート
電源入力、HDMI入力、USB 10Gbps Type-C(USB 3.2 Gen 2)、イーサネット(RJ-45)、USB 10Gbps Type-A(USB 3.2 Gen 2)、USB 2.0 Type-A、HDMI出力(2.1 / TMDS)
特に注目なのがHDMI入力ポート。これがあることで、PS5やNintendo Switchなどのゲーム機を繋いだり、ノートPCの外部モニターとして使うことができます。「PC+外部モニター」の2台分を1台でまかなえるのは、デスクスペースの節約にもなりますね。
ユーザーレビュー・口コミの傾向分析
27IPH11は発売が比較的新しいモデルですが、前世代の27IAH10(Gen 10)を含むYoga AIO 27シリーズに対しては、海外を中心に多数のレビューが蓄積されています。日本国内のPCレビューサイトや海外のメディア・SNSから集めたユーザーの声を、ポジティブ・ネガティブに分けて整理しました。
高評価のポイント
◎ ディスプレイの美しさ — 最も多い評価ポイント。Tom’s Guideのレビューでは「27インチの1440pディスプレイは自然な色味と没入感のある映像」と評され、Delta-E 0.21の色精度はiMac M4をも上回っています。
◎ スタンドの自由度 — 縦回転対応を特に評価する声が多く、Windows Centralのレビュアーは「ポートレートモードにすればSlackやSNSの縦長画面が快適」とコメント。TechRadarでも「柔軟なエルゴノミクスがこのAIOの大きな強み」と評価されています。
◎ 開封してすぐ使える手軽さ — キーボード・マウスが付属し、組み立て不要。Windows Centralでは付属キーボードが「AIOで使った中で一番満足度が高い」と10点満点の評価を受けています。
◎ ワイヤレス充電パッド — スタンドの土台部分がQi充電器を兼ねる設計がユニーク。「デスクの上がすっきりする」という声が多いです。
◎ コスパの良さ — iMac M4と比較して「画面が大きく、ポート類も豊富で、価格も抑えめ」という評価。TechRadarは「iMacの対抗馬として非常におすすめしやすい」としています。
注意すべきポイント
△ メモリがオンボード(増設不可) — LPDDR5Xがマザーボードに直付けされているため、後からの増設ができません。TechRadarはこの点を「AIOの宿命ではあるが残念」と指摘。エントリーモデルの16GBで足りるか不安な人は、最初から32GBの上位モデルを選んでおくのが無難です。
△ ウェブカメラの画質 — 5MP搭載ですが、海外レビューでは「画質が粗い」という声がいくつかあります。Tom’s Guideでも「ウェブカメラだけは期待外れ」との評価。ビデオ会議の画質にこだわる方は外付けカメラの追加を検討した方がいいかもしれません。
△ スタンドの最低高さ — Windows Centralのレビューでは「もう少し低い位置まで下がると嬉しい」という指摘があります。身長が低めの方や、低めのデスクで使う場合は一度確認しておくといいです。
△ スピーカー品質はそこそこ — JBLブランドのスピーカーが内蔵されていますが、TechRadarは「音質はまあまあ」と評価。YouTubeやBGM程度なら十分ですが、本格的な音楽鑑賞には外部スピーカーがおすすめです。
ネット上のリアルな声
海外のレビューサイトやSNSから、特に参考になるコメントをいくつかピックアップしました。
Tom’s Guide:「Lenovo Yoga AIO 27はM4 iMacを予想以上に上回った」と題したレビューで高く評価。ディスプレイの色精度がHP OmniStudioやiMacを超えたことが特に印象的だったと報告されています。
Windows Central(Rebecca Spear氏):「付属のキーボードが今までレビューしたAIOの中で一番良い」と評価。フローティングキーキャップのデザインも打鍵感も優れているとのこと。
TechRadar:「オールインワンPC食わず嫌いだったけど、これで考えが変わった」というレビュアーのコメントが象徴的。スリムでおしゃれな外観と、外部モニターとしても使える柔軟性を高く評価しています。
国内PCレビューサイト:「27インチの大画面オールインワンPCで、Core Ultraシリーズ搭載のハイエンドスペック。2.5K解像度でsRGB 99%の広色域、リフレッシュレートは120Hzとぬるぬる。主に画像編集や簡単な動画編集をするクリエイターに向いている」と分析されています。
Lenovo Yogaデスクトップシリーズ内での比較
Lenovo公式サイトでは本機と並んで、旧モデルのYoga AIO 27IAH10や大画面のYoga AIO 32ILL10、コンパクトなYoga Mini 01IPH11がラインナップされています。どれが自分に合うか迷う方のために、比較表を作成しました。
| モデル | Yoga AIO 27IPH11 (本機) |
Yoga AIO 27IAH10 | Yoga AIO 32ILL10 | Yoga Mini 01IPH11 |
|---|---|---|---|---|
| 価格(税込) | ¥239,800〜 | ¥214,830〜 | ¥314,820〜 | ¥199,870〜 |
| 画面サイズ | 27型 | 27型 | 31.5型 | モニター無し |
| リフレッシュレート | 120Hz | 60Hz | 60Hz | — |
| CPU世代 | Core Ultra シリーズ3 (Panther Lake) |
Core Ultra シリーズ2 (Arrow/Lunar Lake) |
Core Ultra シリーズ2 | Core Ultra シリーズ3 |
| dGPU選択 | RTX 5060 可 | 内蔵のみ | 内蔵のみ | 内蔵のみ |
| おすすめ用途 | クリエイティブ作業 ゲーミング |
普段使い〜 ライトクリエイティブ |
大画面重視 映像視聴 |
省スペース 持ち運び |
※価格・スペックはLenovo公式サイト掲載情報に基づく。カスタマイズにより変動します。
27IPH11の最大の差別化ポイントは、120Hz駆動ディスプレイとRTX 5060のdGPU選択肢。前世代27IAH10から画面のなめらかさが大幅に進化しており、グラフィック性能でも圧倒しています。
「とにかく大画面がいい」なら32ILL10(31.5型)、「モニターは既に持っていて本体だけ欲しい」ならYoga Mini、「バランス重視でクリエイティブもゲームも楽しみたい」なら本機27IPH11がベストチョイスです。
どんな人におすすめ?
ここまでの情報を踏まえて、本機が特にフィットするユーザー像をまとめます。
✔ デスクまわりをスッキリさせたい人 — モニター・PC本体・キーボード・マウスが全部セット。ケーブルも電源ケーブル1本で済むので、デスク上が驚くほどスッキリします。
✔ 画像・動画編集をするクリエイター — sRGB 99%の高色再現ディスプレイ + RTX 5060で、PhotoshopやPremiere Proでの作業が快適。上位モデルなら32GB RAMで重い作業も安心。
✔ iMacと迷っている人 — 同価格帯で画面が大きく、ポートも豊富。HDMI入力で外部モニターとしても使える柔軟性はiMacにない強み。
✔ カジュアルにゲームも楽しみたい人 — RTX 5060搭載なら1080pで最新AAAタイトルも60fps超え。ガチゲーマーには物足りないですが、休日にちょっとゲームを楽しむ分には十分すぎる性能です。
✔ AI機能を試してみたい人 — Copilot+ PC対応で、NPU 50 TOPS。Windows検索の高速化やClick to Do、将来のAI機能にもしっかり対応します。
逆に、メモリ増設やパーツ交換を自分でやりたいDIY派の方には向きません。オールインワンの宿命ですが、メモリはオンボードで後から変更できないので、購入時にしっかりスペックを決めておくことが大事です。
まとめ:バランスに優れた次世代オールインワンPC
Lenovo Yoga AIO 27IPH11は、「デザイン・性能・使い勝手」の三拍子が揃った、完成度の高いオールインワンPCです。
120Hz QHDの美しいディスプレイ、最新Panther Lake世代のCPU、オプションで選べるRTX 5060、3way調整スタンド、ワイヤレス充電、HDMI入出力──このクラスのAIOでここまで機能が詰め込まれているモデルはなかなかありません。海外メディアで「iMacキラー」と呼ばれるのも納得です。
エントリーモデルの¥239,800でも、普段使いから写真編集までしっかりカバーできますし、動画編集やゲームまで視野に入れるなら上位モデル+RTX 5060カスタマイズがおすすめです。Lenovoのブランド全体の特徴や評判はこちらも参考にしてみてください。
配線のごちゃつきから解放されたい方、デスクに置いて映えるPCが欲しい方、そしてクリエイティブな作業を1台で完結させたい方には、自信を持っておすすめできる一台です。
