2026年4月、dynabookの5in1コンバーチブルノート「dynabook VZ/HA」がリニューアルして登場しました。最新のIntel Core Ultra 5 125Uプロセッサーを搭載し、約979gという1kgを切る軽さはそのままに、AI処理に対応するNPUやWi-Fi 6Eなど中身がしっかり進化しています。13.3型のIGZO非光沢ディスプレイにタッチパネルとWacomペンを組み合わせた「描ける・触れる・持ち運べる」モバイルノートとして、ビジネスパーソンにも大学生にも注目されている1台です。
この記事では、VZ/HAのスペックを掘り下げつつ、搭載CPUのベンチマークデータをもとに「実際どこまで使えるのか」を具体的に検証していきます。さらに、Webメディアのレビューや口コミサイト、SNSから集めたリアルなユーザーの声も整理しているので、購入を迷っている方はぜひ最後まで読んでみてください。なお、dynabookのメーカー特徴や評判についてはこちらの記事でも詳しく解説しています。
dynabook VZ/HA の基本スペックと特徴
まずはVZ/HA(型番:W6VZHA5CAL)のスペックを一覧で確認しましょう。2026年4月発売の最新モデルです。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | Intel Core Ultra 5 125U(12コア/14スレッド) |
| メモリ | 16GB(最大16GB) |
| ストレージ | 512GB SSD |
| ディスプレイ | 13.3型ワイドFHD タッチパネル付き 高輝度・高色純度・広視野角(IGZO・非光沢) |
| 無線LAN | Wi-Fi 6E(IEEE802.11ax)最大2.4Gbps |
| Bluetooth | Ver5.3 |
| Webカメラ | 前面:約200万画素(シャッター付き)/ 背面:約800万画素 |
| 認証 | 顔認証(Windows Hello対応) |
| バッテリー | 約10.0時間(動画再生時)/ 約27.0時間(アイドル時)※JEITA 3.0 |
| サイズ | 約303.9×197.4×17.9mm |
| 重量 | 約979g |
| 価格(税込) | 258,500円 |
VZ/HAの最大の特長は、5in1スタイルに対応している点です。通常のノートPC、タブレット、スタンド、フラット、ビューの5つの形態を切り替えられるので、プレゼンでも動画鑑賞でも手書きメモでも、シーンに合わせて柔軟に使い分けられます。
ディスプレイはシャープ製のIGZOパネルを採用。非光沢(ノングレア)仕様なので映り込みが少なく、外出先のカフェなど照明のある環境でも見やすいのがポイント。VZシリーズのレビューでは、sRGBカバー率が98~99%台という測定結果も報告されており、Webコンテンツの制作や写真のチェックにも十分使える色再現性を備えています。
セキュリティ面では、Webカメラにプライバシーシャッターが付いているのが地味に嬉しいところ。顔認証(Windows Hello)にも対応しているので、蓋を開けるだけですぐログインできます。
また、カスタマイズでCore Ultra 7 155Uや32GBメモリ / 1TB SSDへの変更も可能。用途に応じてスペックを盛れる柔軟性があるのは、直販モデルならではの強みですね。
Core Ultra 5 125U のベンチマーク性能を徹底分析
VZ/HAが搭載するIntel Core Ultra 5 125Uは、2023年12月に登場したMeteor Lake世代のモバイル向けプロセッサーです。7nmプロセスで製造され、Pコア2基+Eコア8基+LPEコア2基の計12コア/14スレッド構成。最大ブースト周波数は4.3GHz、TDPは15Wです。
このCPUの大きな特徴として、AI処理専用のNPU(Neural Processing Unit)を内蔵している点が挙げられます。従来のCPUやGPUに加えて、AI推論を低電力で効率的にこなせるエンジンが載っているので、Windows Studioエフェクトのようなリアルタイムのカメラ補正やAI系アプリとの相性が良好です。
では、各ベンチマークのスコアを見ていきましょう。以下のデータはNanoreview.net、cpubenchmark.net(PassMark)、cpu-monkey.comなどの海外ベンチマークサイトの公開データを参照しています。
ベンチマークスコア一覧
| ベンチマーク | Core Ultra 5 125U (VZ/HA標準) |
Core Ultra 7 155U (VZ/HA上位構成) |
Core i5-1335U (前世代参考) |
|---|---|---|---|
| Cinebench 2024(シングル) | 約 90 | 約 96 | 約 85 |
| Cinebench 2024(マルチ) | 約 493〜544 | 約 549 | 約 430 |
| Geekbench 6(シングル) | 約 2,113 | 約 2,315 | 約 2,100 |
| Geekbench 6(マルチ) | 約 9,136 | 約 9,486 | 約 7,800 |
| PassMark CPU(マルチ) | 約 16,917 | 約 16,155 | 約 13,970 |
※スコアは各サイトの平均値・中央値を参考にした目安です。実機の冷却性能や電力設定で変動します。
Geekbench 6 マルチコア性能比較グラフ
※Geekbench 6 Multi-Core(数値が大きいほど高速)
Cinebench 2024 マルチコア性能比較グラフ
※Cinebench 2024 Multi-Core(数値が大きいほど高速)
このスコアで実際に何ができるのか
数字だけ見ても「それって速いの?」とピンとこない方も多いと思うので、具体的に「何ができるか」をまとめます。
快適にこなせる作業として、Office文書の作成やExcelの関数処理、Webブラウジング(タブ20枚以上)、Zoomなどのオンライン会議、Clip Studio PaintやIllustratorでの軽めのイラスト制作、写真のRAW現像(少量)、プログラミング(VS Code等)が挙げられます。
工夫すればできる作業は、フルHD動画のカット編集(Premiere Pro等は軽いプロジェクトなら可)、レイヤーが多めの画像編集、軽量な3Dモデリングあたり。処理待ちが発生する場面はありますが、我慢できないほどではないでしょう。
厳しい作業としては、4K動画の本格編集、高負荷な3Dゲーム、大規模な機械学習・ディープラーニングなどがあります。ここは専用GPU搭載機に任せるべき領域ですね。
前世代のCore i5-1335Uと比べると、マルチコア性能で約20%以上の向上が確認できます(PassMarkベース)。加えてNPUによるAI処理の効率化もあるので、単純な処理速度以上に体感的な快適さが増しているのが今回のアップグレードのポイントです。
なお、上位構成のCore Ultra 7 155Uとの差は実は思ったほど大きくありません。シングルコアで約10%、マルチコアで3~5%程度の差なので、よほど処理速度にシビアな用途でなければCore Ultra 5 125Uで十分といえます。そのぶん価格を抑えられるのもメリットですね。
IGZO液晶 × Wacomペンの使い勝手
VZシリーズを語るうえで外せないのが、ディスプレイとペンの組み合わせです。搭載されているシャープ製IGZO液晶は、高輝度・高色純度・広視野角の3つを兼ね備えたパネルで、過去のVZシリーズのレビューではsRGBカバー率98~99%クラスの色域が報告されています。
「非光沢パネルで色がきれいなの?」と思う方もいるかもしれませんが、IGZOの発色は非光沢パネルのなかではかなり優秀です。映り込みが少ないので長時間の作業でも目が疲れにくく、Webデザインや写真チェックのような「色を扱う仕事」でも実用レベルで使えます。
付属のWacom製アクティブ静電ペンは、筆圧感知4,096段階に対応。レビュアーからは「ガラスで覆われていないぶんペン先の引っかかりがちょうどよく、紙に近い書き心地」という評価が多く見られます。タブレットモードにしてClip Studio PaintやOneNoteを使えば、ラフスケッチから手書きメモまでこなせる実用性の高さです。
ただし、プロの漫画家やイラストレーターが本気で使う場合には、やはりWacom Cintiqのような専用液タブとは操作感が異なります。あくまで「モバイルPCに付いてくるペン機能としては上質」という位置づけで理解しておくのが良いでしょう。
dynabook同シリーズ内でのモデル比較
VZ/HAにはカスタマイズの異なる複数モデルが用意されています。公式サイトで選択可能な構成を比較してみましょう。
| 構成項目 | スタンダード構成 (本記事の対象) |
上位構成 |
|---|---|---|
| CPU | Core Ultra 5 125U | Core Ultra 7 155U |
| メモリ | 16GB | 32GB |
| SSD | 512GB | 1TB |
| OS | Windows 11 Home | Windows 11 Home / Pro選択可 |
※Office有無や延長保証の選択によっても型番・価格が変わります。
ベンチマークの項目でも触れましたが、Core Ultra 5とCore Ultra 7の性能差はそこまで大きくありません。一方で、メモリ16GB→32GBの差は体感に直結します。ChromeのタブをたくさんCPUしながらIllustratorを動かすような使い方をするなら、32GBのほうが明らかに安心感があります。
SSDも512GBだとWindows+アプリで半分近く埋まってしまうことがあるので、写真や動画データを扱う方は1TBへのアップグレードを検討しても良いでしょう。逆に、Officeワークやブラウジング中心で外部ストレージも活用するという方は、スタンダード構成で十分です。
ユーザーの口コミ・評判を徹底分析
Webメディアのレビュー記事、口コミサイト(みん評など)、SNS上の投稿からVZシリーズに関するユーザーの声を幅広く収集しました。最新のVZ/HAだけでなく、同じ筐体を共有する前世代(VZ/HW、VZ/MXなど)の情報も含めて、評価の傾向を整理しています。
高く評価されているポイント
◎ 軽さ(979g)への満足度が非常に高い
口コミで最も多いのが「とにかく軽い」という声です。コンバーチブル型で1kgを切る機種は貴重で、毎日持ち運ぶ大学生やビジネスパーソンから強く支持されています。あるレビュアーは実測で946g程度だったと報告しており、カタログ値よりさらに軽い個体もあるようです。
◎ ペンの書き心地への評価
Wacomペンの書き心地については、多くのユーザーが好意的に評価しています。ある大学生ユーザーは「IGZO液晶は反応が速く、筆圧もしっかり拾ってくれるので、ラフスケッチや図案作りなら十分実用レベル」と述べています。ガラスで覆われていないぶんペン先に適度な抵抗があり、紙のような自然な描き心地を得られるという意見が目立ちます。
◎ IGZO液晶の品質
IGZOディスプレイの発色と視野角に関しても評価が高く、「アンチグレアなので映り込みが少なく快適」「発色がきれいでYouTubeの動画も満足」といった声があります。
◎ 5in1の利便性
「画面が360度回転するので、タブレット使用も可能。女性の私でも楽に持てる1キロを切る重さで、スムーズに操作ができます」という口コミもあり、スタイル変形の便利さと軽さが相まって好印象を持つユーザーが多いです。
◎ 堅牢性と信頼感
VZシリーズはMIL規格準拠の耐久テストをクリアしており、マグネシウム合金のボディは「すでに2度床に落としてしまったが全く問題ありません」というタフな報告もあります。
気になるポイント・注意点
△ 価格がやや高め
VZ/HAのゲスト価格は258,500円(税込)と、モバイルノートとしてはそれなりの出費です。口コミでも「スペックに対して他社より割高」という指摘があります。ただし、会員価格ではかなり安くなるケースがあるので、Dynabook Directの会員登録(無料)は購入前に必ずチェックしておくべきです。
△ スピーカー音質は期待しすぎない
底面スピーカーということもあり、音質については「もう少し音抜けが欲しい」「Dolby Atmosを設定しても劇的には変わらない」という声が見られます。動画鑑賞や音楽をメインで楽しみたい場合は、外付けスピーカーやイヤホンの併用が現実的です。
△ ポート数は最小限
USB-A×1、Thunderbolt 4(USB-C)×2、HDMI、microSDスロットと、軽量化とのトレードオフで端子は絞られています。ハブやドッキングステーションの用意は想定しておいたほうがいいでしょう。
△ 高負荷時のファン音
ベンチマーク実行時など高負荷がかかると「冷却ファンの音が気になる」という報告があります。通常のOffice作業やブラウジング程度であればほぼ無音に近いですが、動画エンコードなどを回すと音は出ます。
口コミの全体傾向まとめ
| 評価項目 | ユーザー評価の傾向 |
|---|---|
| 軽さ・携帯性 | ★★★★★ 非常に高評価 |
| ペン入力 | ★★★★☆ 好評 |
| ディスプレイ品質 | ★★★★☆ 好評 |
| 処理性能 | ★★★★☆ 日常用途には十分 |
| バッテリー持ち | ★★★★☆ 満足度高め |
| スピーカー音質 | ★★★☆☆ やや物足りない |
| コストパフォーマンス | ★★★☆☆ 会員価格なら◎ |
どんな人に向いている?おすすめの使い方
ここまでの情報を踏まえて、VZ/HAが刺さるのはどんなユーザーなのか整理します。
●毎日PCを持ち運ぶビジネスパーソン:約979gは客先訪問や出張が多い方にとって大きなアドバンテージ。MIL規格準拠の堅牢性も心強く、「壊れにくいモバイル機」を求める方にフィットします。
●手書き入力を活用したい大学生:講義ノートをペンで取れるのはVZシリーズならではの強み。タブレットモードでPDFに直接書き込んだり、レポートの下書きをスケッチしたりと活用の幅が広いです。
●イラストやデザイン作業を出先でもやりたいクリエイター:Wacomペン+IGZO液晶の組み合わせは、モバイルPCとしては上位クラスの描画環境です。本格制作はデスクトップに任せつつ、ラフやアイデアスケッチを外で描くという使い分けが現実的でしょう。
●タブレットとノートPCの2台持ちを1台にまとめたい方:5in1スタイル変形ができるので、iPadとノートPCを別々に持ち歩いていた方は1台に集約できる可能性があります。荷物を減らせるのは、日常的に大きなメリットです。
逆に、3Dゲームや本格的な動画編集が主目的の方、コスパ重視で安いPCを探している方には、他の選択肢のほうが適しています。VZ/HAは「軽さ・汎用性・品質」に対して投資するタイプのプロダクトですね。
まとめ:dynabook VZ/HA は「持ち歩けるワークステーション」
dynabook VZ/HAは、979gの軽量ボディに、Core Ultra 5 125Uの実用的な性能、IGZO液晶の美しさ、Wacomペンの書きやすさ、そして5in1の多機能性をすべて詰め込んだ、dynabookの技術力が凝縮された1台です。
ベンチマークデータからも、日常のビジネスワークやクリエイティブ作業には十分な処理能力があることが確認できましたし、ユーザーの口コミでも軽さ・ペン・ディスプレイの3点で高い評価を得ています。スピーカーや価格面には一部不満の声もありますが、モバイルPCの本質的な価値である「持ち運びやすさ」と「使い勝手の良さ」をここまで高いレベルで両立している機種はそう多くありません。
「軽くて、書けて、頑丈で、速い」——この4つを同時に求めるなら、VZ/HAは有力な候補になるはずです。気になった方は、ぜひ公式サイトで最新の価格や構成を確認してみてください。dynabookのメーカーとしての特徴や他シリーズの情報はこちらも参考にどうぞ。
