2026年3月に登場したASUS V400 AiO (V470VAK)は、27インチの大画面ディスプレイとPC本体を一体化した液晶一体型デスクトップです。Intel Core 5 210Hに16GBメモリ、1TB SSDを組み合わせた構成で、日常使いから軽めのクリエイティブ作業まで幅広くカバー。電源ケーブル1本で設置できる手軽さと、リビングにも溶け込むスリムなデザインが特徴のモデルです。
ただ、「一体型PCって性能は足りるの?」「実際に使っている人の評判は?」と気になる方も多いですよね。この記事では、ベンチマークデータによる性能分析、ネット上のリアルな口コミ、そしてASUS製品同士の比較まで、購入前に知っておきたい情報をまとめています。ASUSというメーカー自体の特徴や評判が気になる方はこちらの解説記事もあわせてどうぞ。
ASUS V400 AiO (V470VAK) の基本スペックと特徴
まずは基本スペックを整理しておきます。ASUS Store価格は¥164,800(税込)です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| ディスプレイ | 27.0型 FHD(1920×1080)ノングレア / sRGB 100% / 300nits / 178° 広視野角 |
| CPU | Intel Core 5 210H(8コア12スレッド / 最大4.8GHz) |
| メモリ | 16GB DDR5(最大64GBまで増設可) |
| ストレージ | 1TB NVMe M.2 SSD(PCIe 4.0 x4) |
| グラフィックス | Intel UHD Graphics Xe G4(CPU内蔵 / 48EU) |
| 無線LAN | Wi-Fi 7(802.11be)トリプルバンド 2×2 + Bluetooth 5.4 |
| 映像端子 | HDMI出力×1 / HDMI入力×1 |
| USB | USB-C 3.2 Gen1×1 / USB-A 3.2 Gen1×3 / USB 2.0×1 |
| Webカメラ | 503万画素 ポップアップ式 赤外線(IR)カメラ |
| オーディオ | ステレオスピーカー(バスレフ型)/ Dolby Atmos / 双方向AIノイズキャンセリング |
| 有線LAN | RJ45×1(1000BASE-T) |
| 付属品 | ワイヤレスキーボード&マウス / 外付けDVDスーパーマルチドライブ |
| サイズ / 質量 | 61.3×44.7×1.7~24.4 cm / 約7.07 kg |
| OS | Windows 11 Home 64bit |
まず目を引くのがWi-Fi 7対応です。この価格帯の一体型PCで次世代無線LAN規格を搭載しているのはかなり先進的で、混雑する回線環境でも安定した高速通信が見込めます。
もうひとつ見逃せないのがHDMI入力端子の搭載。PS5やSwitchなどのゲーム機、あるいはノートPCの映像をこの27インチ画面にそのまま映し出せます。一体型PCでHDMI入力があるモデルは意外と少ないので、モニターとしても兼用したい方にはかなりのメリットです。
Webカメラはポップアップ式で、使わないときは物理的に格納されます。プライバシー面が気になる方にも安心ですし、赤外線(IR)対応なのでWindows Helloによる顔認証ログインにも使えます。
Intel Core 5 210Hのベンチマーク性能を深掘り
本機に搭載されているIntel Core 5 210Hは、Raptor Lake世代のモバイル向けプロセッサーです。4つのPコア(高性能コア)と4つのEコア(高効率コア)で構成される8コア12スレッド、ベースクロック2.2GHz / 最大ブースト4.8GHzという仕様。TDP 45Wクラスのいわゆる「Hシリーズ」なので、薄型ボディながらしっかりパワーが出る設計です。
各種ベンチマークのスコアを見ていきましょう。データはnanoreview.netおよびPassMarkの公開スコアを参照しています。上位モデルに搭載されているCore 7 240H(10コア16スレッド / 最大5.0GHz)との比較も載せました。
主要ベンチマークスコア一覧
| ベンチマーク | Core 5 210H (本機搭載) |
Core 7 240H (上位モデル搭載) |
性能差 |
|---|---|---|---|
| Cinebench 2024(シングル) | 107 | 113 | +6% |
| Cinebench 2024(マルチ) | 575 | 819 | +42% |
| Geekbench 6(シングル) | 2,400 | 2,652 | +10% |
| Geekbench 6(マルチ) | 9,496 | 13,329 | +40% |
| PassMark CPU(シングル) | 3,539 | 3,837 | +8% |
| PassMark CPU(マルチ) | 18,419 | 24,558 | +33% |
※nanoreview.net / PassMark公開データ参照(2026年4月時点)。環境により数値は前後します。
Cinebench 2024 マルチスコア比較
Geekbench 6 マルチコアスコア比較
PassMark CPU マルチスコア比較
このスコアだと具体的に何ができるのか
シングルコア性能はかなり良好です。Notebookcheckによると、Core 5 210Hは前世代のCore i5-13420Hをシングルスレッドで上回る性能を持っています。Webブラウジング、Office系アプリ、メールやチャットツールの同時起動といった日常タスクはまったくストレスなく快適に動きます。
マルチコア性能については、8コア12スレッドとしては妥当なスコアです。フルHD解像度の動画編集や写真のRAW現像は十分実用的にこなせるレベル。実際、本シリーズの旧モデル(Core i7搭載)を使用しているユーザーからも「4K60Pの動画編集まで問題なし」という報告があります。Core 5の本機でもフルHD素材の編集作業なら快適でしょう。ただし、4K素材を頻繁に扱うなら上位のCore 7モデルが安心です。
上位モデルとの差はマルチコアで33〜42%ほど。シングルコア(日常体感速度)ではわずか6〜10%しか変わりません。つまり、普段使いの快適さはほぼ同等で、差が出るのは重い書き出しや並列処理のときということになります。
グラフィックスはCPU内蔵のIntel UHD Graphics Xe G4(48EU)のみで、独立GPUは搭載されていません。YouTube 4K視聴や軽めの写真編集はOKですが、3Dゲームや本格的な動画エフェクト処理には向かないので、そこは割り切りが必要です。
ここが良い・ここが惜しい
良いポイント
◎ 省スペースで設置がラク:電源ケーブル1本だけで設置完了。従来モデルからベゼルが38%スリム化し、本体も25%薄くなっています。リビングに置いても圧迫感が少ないデザインです。
◎ 27インチ×93%画面占有率:ナローベゼル設計のおかげで画面の端までしっかり表示されます。sRGB 100%の色精度でExcelの資料からYouTubeまで綺麗に映ります。
◎ HDMI入力でモニター兼用OK:ゲーム機やサブPCをつないで外部モニターとして使えるのは、一体型PCとしてはレアな機能です。
◎ DVDドライブ・キーボード・マウスが全部付属:箱を開けたその日から使い始められます。DVD再生やデータバックアップが必要な方には特にありがたい構成。
◎ Dolby Atmosスピーカー内蔵:バスレフ型構造の内蔵スピーカーは一体型PCとしては音質良好。外付けスピーカーなしでも動画やWeb会議を快適にこなせます。
惜しいポイント
△ 解像度がフルHD止まり:27インチでFHD(1920×1080)は正直ちょっと粗さが出ます。テキスト作業が多い方はWQHDが欲しいと感じるかもしれません。
△ 独立GPUなし:CPU内蔵グラフィックスのみなので、PCゲームや3DCG制作は厳しいです。家庭・ビジネス用途と割り切りましょう。
△ 拡張性に限界あり:一体型の宿命で、GPU追加やパーツの大幅交換は不可。メモリは最大64GBまで増設できますが、基本的にスペックは買った時点でほぼ決まります。
△ Officeは別売り:本モデルにはMicrosoft Office非付属。必要なら別途購入するか、Office付きの上位モデル(¥229,800)を選ぶことになります。
ユーザーの口コミ・評判を徹底チェック
ASUS V400 AiO (V470VAK) シリーズの口コミを、ASUS Store、価格.com、ブログ記事、SNSなどから幅広く集めました。本機は2026年3月発売の新モデルですが、筐体やディスプレイが共通の旧モデル(2025年6月発売)のレビューも含めて評価傾向を整理しています。
各プラットフォームの評価サマリー
| 情報源 | 評価 | 備考 |
|---|---|---|
| ASUS Store | ★ 3.6 / 5(5件) | 公式ストア購入者の評価 |
| 価格.com | ★ 3.0 / 5(1件) | 旧モデル(Core i7/32GB)に対する詳細レビュー、半年使用後の追記あり |
価格.comの長期使用レビューから
価格.comに投稿された旧モデル(V470VAK-WPE092W / Core i7-13620H搭載)のレビューが非常に参考になります。約半年使った上での追記もあり、長期視点での本音が詰まっています。
「このシリーズでは最高スペックで、4K60Pの動画編集までは問題なし」
── 価格.com レビュー(V470VAK旧モデル使用者)
「動画編集以外ではファンはあまり回らないが、回る音はなかなかうるさい。ハンディーファンの中以上くらいの音に感じられる」
── 同レビュー投稿者
「付属のワイヤレスキーボード、マウスはAmazonの2千円台くらいのセットと大差ないイメージ」
── 同レビュー投稿者
「画面サイズは27型にしてよかった」「日本メーカー以外のPCの購入は初めて。かゆい所に手が届く感心する部分は全くないが実用本位なら問題ない」
── 同レビュー投稿者
同レビューではOfficeなしモデルを選んで、後からOfficeだけ買い足すことになったとのこと。フォント数が減ってしまうため、仕事でWordやPowerPointを使う予定がある方はOffice付きモデルか、最初からOfficeをセットで購入するのがおすすめです。
ブログ・SNSでの評判傾向
【好評が多い点】デザインの良さと省スペース性は高く評価されています。ASUSファンブログでも「薄型でインテリアになじむ」と紹介されていますし、「リビングに置いても違和感がない」という声は複数見られます。ディスプレイの発色についても「sRGB 100%で写真の色確認に使える」と好意的な意見が目立ちます。
【賛否が分かれる点】静音性は使い方で評価が分かれます。軽い作業時は「図書館レベルの静けさ」との声がある一方、高負荷時はファン音がかなり気になるという報告も。一体型PCは排熱スペースが限られるため、負荷をかけた時のファン音はある程度覚悟が必要です。
【不満が多い点】付属キーボードの打鍵感に対する不満が複数あります。実用上は困らないものの、タイピングにこだわる方は別途キーボードを用意した方がよいでしょう。また、27インチにFHD解像度という点を惜しむ声もちらほら。
口コミ分析のまとめ
全体的に見ると、「デザインと省スペース性は文句なし。性能は実用的で過不足ない」というトーンが多数派です。逆に「とにかくハイスペックが欲しい」「長く使うために拡張したい」というタイプの方からは、一体型特有の制約に対する不満が出やすい傾向。用途を明確にした上で選べば、満足度は高いモデルと言えます。
ASUSデスクトップ同士で比較してみる
ASUS Storeで同じページにラインナップされている製品と並べて比較してみます。
| 項目 | V400 AiO Core 5(本機) |
V400 AiO Core 7 上位 |
V500 Mini Tower |
V500 SFF |
|---|---|---|---|---|
| 形状 | 一体型 27型 | 一体型 27型 | ミニタワー | スリムタワー |
| 価格(税込) | ¥164,800 | ¥229,800 | ¥109,800 | ¥109,800 |
| CPU | Core 5 210H | Core 7 240H | Core 5 210H | Core 5 210H |
| メモリ | 16GB | 32GB | 16GB | 16GB |
| ストレージ | 1TB SSD | 1TB SSD | 512GB SSD | 512GB SSD |
| ディスプレイ | 27型FHD 内蔵 | 27型FHD 内蔵 | なし(別途必要) | なし(別途必要) |
| Office | なし | あり | なし | なし |
| 拡張性 | △ | △ | ◎ | ○ |
比較から見える選び方のポイント
V500 Mini TowerやV500 SFF(各¥109,800)はモニター別売りの分だけ本体価格が安いですが、27インチモニターを別途購入すると結局3〜5万円上乗せされます。すでに良いモニターを持っている方や、将来GPUを追加して拡張したい方には向いていますが、トータルコストと手軽さを考えると一体型の本機に分があるケースも多いです。
上位モデル(Core 7 / 32GB / Office付き・¥229,800)との差額は約6.5万円。マルチコア性能が約40%向上し、メモリも倍の32GBに加えてOffice付属というのは、動画編集や複数アプリの同時使用が多い方には十分ペイする内容です。
本機(Core 5 / 16GB / ¥164,800)は、「27インチの大画面一体型が欲しいけど、ヘビーな作業はあまりしない」という方にとって最もバランスの取れた選択肢です。日常用途なら性能的にも十分で、コスパの良い1台と言えるでしょう。
こんな人におすすめ/おすすめしにくい人
おすすめできる人
✔ デスクまわりの配線をすっきりさせたい方
✔ リビングやダイニングに家族共用PCを置きたい方
✔ Office作業、ネット、動画視聴が中心の方
✔ Web会議用のカメラ・マイク・スピーカーを別買いしたくない方
✔ ゲーム機をHDMI入力で接続して大画面で遊びたい方
おすすめしにくい人
✘ PCゲームやVR、3DCGなどGPU性能が必要な方
✘ 4K動画編集を日常的に行うクリエイター(→ 上位モデル推奨)
✘ 将来パーツ交換やGPU増設を考えている方(→ タワー型推奨)
✘ 4K以上の高解像度ディスプレイが必須な方
まとめ:実用派のための「ちょうどいい」一体型PC
ASUS V400 AiO (V470VAK) は、27インチ大画面、Wi-Fi 7、HDMI入力、Dolby Atmosスピーカーと、この価格帯の一体型PCとしてはかなり充実した装備が揃っています。Intel Core 5 210Hの処理性能は日常用途に十分ですし、1TB SSDの容量も余裕があります。
口コミを総合すると、「派手さはないけど実用的で、デスクがすっきりする」──そういう堅実な満足感が伝わってきます。27インチFHDの解像度や付属キーボードの質感には改善の余地があるものの、¥164,800という価格を考えれば全体のバランスは良好です。
家族みんなで使えるリビングPC、在宅ワークのメインマシン、省スペースなオフィスPC──そういった用途にぴったりの一台です。ASUSの特徴・評判についての詳細記事もぜひあわせてチェックしてみてください。
※本記事のスペック・価格は2026年4月時点の情報です。最新情報はASUS Store公式ページでご確認ください。ベンチマークスコアはnanoreview.net、PassMark公開データを参照しており、実際の使用環境により数値は異なる場合があります。
