富士通の液晶一体型デスクトップPC「FMV WF1-L1」は、2026年に発売されたDesktop Fシリーズのカスタムメイドモデルです。23.8型のフルHD液晶にPioneerと共同開発したスピーカーを搭載し、リビングにも書斎にもすっきり置ける省スペース設計が特徴。CPUはAMD Ryzen 3 210 / Ryzen 5 220 / Ryzen 7 250の3種類から選べて、メモリやストレージも自由にカスタマイズできるので、「ちょうどいい1台」を自分で組み立てられるのが大きな魅力です。
この記事では、FMV WF1-L1の搭載CPUのベンチマーク性能を数値とグラフで具体的に分析し、「結局なにができるのか」を掘り下げます。さらに、実際に購入したユーザーの口コミを複数サイトから収集・整理して、良い点も気になる点も包み隠さずまとめました。富士通FMVの特徴・評判についてはこちらの記事も参考にしてみてください。購入を迷っている方の判断材料になれば幸いです。
FMV WF1-L1の基本スペックとカスタマイズの選択肢
まずはFMV WF1-L1で選べるスペック構成を一覧で確認しておきましょう。カスタムメイドモデルなので、用途に合わせて柔軟に構成を変えられるのがポイントです。
| 項目 | 選択肢 |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home / Windows 11 Pro |
| CPU | AMD Ryzen 3 210(4コア/8スレッド) AMD Ryzen 5 220(6コア/12スレッド) AMD Ryzen 7 250(8コア/16スレッド) |
| メモリ | 8GB / 16GB / 32GB / 64GB |
| ストレージ | SSD 約256GB / 約512GB / 約1TB / 約2TB |
| ディスプレイ | 23.8型ワイド フルHD(1920×1080)スーパーファイン低反射液晶 |
| 光学ドライブ | DVDスーパーマルチ / Blu-ray Disc |
| カラー | ブラック / ホワイト |
| 無線通信 | Wi-Fi 6E / Bluetooth v5.3 |
| Webカメラ | プライバシーシャッター付き 顔認証対応 |
| Office | なし / Microsoft 365 Personal(24か月版)/ Office Home & Business 2024 オプション付 |
| 保証 | 標準3年間メーカー保証 |
| 価格(税込) | 154,000円〜 |
主なインターフェースは、HDMI入力×1、HDMI出力×1、USB Type-C×1、USB Type-A×3(うち1基はGen2対応)、有線LANを装備しています。HDMI入力があるので、ゲーム機やノートPCなど他の機器の映像をこの23.8型液晶に映すことも可能です。ワイヤレスの静音キーボードと静音マウスも標準付属で、開封してすぐ使い始められます。
搭載CPUのベンチマーク性能を徹底比較
FMV WF1-L1に搭載される3つのCPUは、いずれもAMDのHawk Point世代(Zen 4アーキテクチャ)に属します。4nmプロセスで製造されており、省電力ながら高い処理能力を持つのが特徴です。ここでは、nanoreview.netやPassMark、LaptopMediaなどの海外ベンチマークサイトで公開されているスコアをもとに、3つのCPUの実力を比較していきます。
ベンチマークスコア一覧
※nanoreview.net、PassMark、LaptopMediaの公開データより(2026年4月時点)
| ベンチマーク | Ryzen 3 210 4コア/8スレッド |
Ryzen 5 220 6コア/12スレッド |
Ryzen 7 250 8コア/16スレッド |
|---|---|---|---|
| Cinebench 2024(シングル) | 95 | 105 | 101 |
| Cinebench 2024(マルチ) | 530 | 631 | 826 |
| Geekbench 6(シングル) | 2,407 | 2,358 | 2,567 |
| Geekbench 6(マルチ) | 6,993 | 8,335 | 11,322 |
| PassMark CPU(マルチ) | 13,503 | 18,637 | 25,214 |
| PassMark CPU(シングル) | 3,720 | 3,669 | 3,706 |
| 内蔵GPU | Radeon 740M | Radeon 740M | Radeon 780M |
マルチコア性能の比較グラフ
Cinebench 2024 マルチコアスコア
Geekbench 6 マルチコアスコア
PassMark CPU マルチスコア
ベンチマークから読み解く「実際に何ができるか」
グラフを見ると明らかですが、マルチコア性能ではRyzen 7 250がRyzen 3 210の約1.6倍のスコアを記録しています。ただし、シングルコア性能に関しては3つのCPUでほぼ横並び。つまり、Officeアプリの操作やWebブラウジングといった「1つの作業を順番にこなす」場面では、どのCPUを選んでも体感差はほとんどありません。
差が出てくるのは、複数アプリを同時に動かしたり、動画編集や写真の一括処理など重い作業をするときです。具体的に言うと、こんなイメージになります。
Ryzen 3 210(4コア/8スレッド)は、Webブラウジング、Office作業、動画視聴、軽い写真編集といった日常用途では十分快適です。Word・Excelを開きながらYouTubeを観るくらいなら問題ありません。ただし、本格的な動画編集やたくさんのタブ+アプリの同時起動が常態化すると、もたつきを感じる場面が出てくるかもしれません。
Ryzen 5 220(6コア/12スレッド)は、多くの人にとって「ちょうどいい」選択肢です。マルチコアスコアがRyzen 3比で約19~38%高く、複数アプリの同時利用も余裕が出ます。フルHD動画の簡単な編集なら実用的にこなせるレベルで、テレワークでのビデオ会議中に資料を参照するような場面でも安心感があります。
Ryzen 7 250(8コア/16スレッド)は、写真のRAW現像や動画のレンダリングなど、CPUをフルに使い切る作業を頻繁に行う方向けです。PassMarkマルチスコアで25,000超というのは、数年前のデスクトップ向けCore i7に匹敵する水準。Notebookcheckによると、Ryzen 7 250はRyzen 7 8840Uのリネーム品とされており、省電力ながら高い処理能力を誇ります。加えて、内蔵GPUがRadeon 780M(12CU / RDNA 3)にグレードアップし、Ryzen 3/5のRadeon 740Mより明確に高いグラフィック性能を持っています。
Ryzen 7 250のRadeon 780Mでゲームはできる?
Ryzen 7 250に内蔵されるRadeon 780Mは、内蔵GPUとしてはかなり高性能な部類に入ります。RDNA 3アーキテクチャの12CU構成で、外付けGPUのGeForce GTX 1050 Ti前後の実力があるとされています(technical.cityの比較データより)。
ただし注意したいのは、FMV WF1-L1はゲーミングPCではないということ。一体型PCは放熱構造がタワー型ほど余裕がないため、長時間の高負荷ゲームプレイには向きません。VALORANTやリーグ・オブ・レジェンドなど軽量級のeスポーツタイトルなら設定次第で遊べますが、最新のAAAタイトルを快適に動かすのは厳しいです。あくまで「たまに軽いゲームも遊べる」くらいの位置づけとして捉えておくのがいいでしょう。
一方、Ryzen 3/5に搭載されるRadeon 740MはCU数が少なくなるため、ゲーム用途に使うのは現実的ではありません。ゲーム性能を少しでも期待するなら、Ryzen 7 250を選ぶのが無難です。
CPU選びの結論
| こんな人に | おすすめCPU |
|---|---|
| ネット・メール・Office中心で、コストを抑えたい | Ryzen 3 210 |
| テレワーク・動画視聴・軽い編集まで幅広く使いたい | Ryzen 5 220 |
| 動画編集・写真RAW現像・マルチタスクを重視したい | Ryzen 7 250 |
FMV WF1-L1の注目ポイントを深掘り
Pioneerと共同開発した高音質スピーカー
FMV Desktop Fシリーズの大きなセールスポイントが、Pioneer(パイオニア)と共同開発したスピーカーです。前面にツイーターを配置しており、一体型PCにありがちな「おまけ程度のスピーカー」とは一線を画す音質を目指しています。YouTube視聴や音楽再生、ビデオ通話の音声がクリアに聴こえるのは、リビングPCとしてかなり嬉しいポイントです。
低反射液晶で映り込みが少ない
23.8型のスーパーファイン低反射液晶を採用しているため、照明や窓からの外光による映り込みが抑えられています。リビングのように照明が強い環境でも画面が見やすく、長時間の作業でも目の疲れを軽減できます。解像度は1920×1080のフルHD。4Kではありませんが、23.8型の画面サイズなら十分に精細感のある表示です。
顔認証対応Webカメラとプライバシーシャッター
Windows Helloの顔認証に対応したWebカメラを内蔵しているので、パスワード入力なしで素早くログインできます。使わないときはプライバシーシャッターで物理的にレンズを塞げるため、セキュリティ面も安心です。テレワークやオンライン授業でビデオ通話をする方には、外付けカメラが不要なのも地味にありがたいところです。
HDMI入力端子で外部機器の映像も映せる
一体型PCとしては珍しく、HDMI入力端子を装備しています。Nintendo SwitchやPlayStationなどのゲーム機、あるいはノートPCの映像をこの23.8型液晶に映し出すことが可能です。わざわざ別のモニターを用意しなくても、1台で「PCモニター」と「外部ディスプレイ」を兼ねられるのは省スペースにこだわる方にとって見逃せないポイントです。
ワイヤレス静音キーボード&マウスが標準付属
付属のキーボードとマウスはどちらもワイヤレス仕様で、さらに静音設計です。深夜のリビングでの作業や、家族が寝ている横での使用でも打鍵音が気になりにくい配慮がされています。FMVのキーボードは小指や薬指で打つキーが軽い力で反応するよう設計されているとのことで、タイピングの快適性にもこだわっています。
ユーザーの口コミ・評判を徹底調査
FMV WF1-L1は2026年1月発売のモデルのため、まだ口コミの数は多くありません。そこで、同じDesktop Fシリーズ(WF1シリーズ)の購入者レビューや、FMV一体型デスクトップ全般のユーザー評価をYahoo!ショッピング、口コミサイト、レビューサイトなどから幅広く収集しました。
良い評価の傾向
Yahoo!ショッピングのFMV WF1-L1購入者レビューでは、以下のような声がありました。
「ちょっとお高いが高性能と思う。デイトレ用にノートパソコンから買い替えてたがとても満足している。」
── Yahoo!ショッピング FMV WF1-L1 購入者
「仕事用に使用しています。ログインが顔認証になりありがたいです。画面も大きいのでとても使いやすく大満足です。」
── Yahoo!ショッピング FMV Desktop F WF1-K1 購入者
また、レビューサイトに寄せられたDesktop Fシリーズ(WF1世代)の口コミでは、こういった評価が見られました。
「スピーカーもPioneer製を使用しているようなので、音質に不満もありません。デスクトップパソコンに比べるとPCの駆動音はとても静かで、起動時以外は無音に近いです。」
── パソコンレビューサイト Desktop F WF1 購入者
「まずキーボードが最高です。キータッチが心地よくて押しやすく、キータッチの音もほとんどありません。一体型のデスクトップですが薄型で場所を取りません。」
── パソコンレビューサイト FMV Desktop F 購入者
「カスタムメイドモデルの為、必要な機能は盛って不要機能は削って注文できるところがよかったです。起動を速くしたかったので、HDDは搭載せずSSDを1TBに増量させました。」
── パソコンレビューサイト ESPRIMO WF1 購入者
全体的に高評価が多く、特に「画面の大きさと見やすさ」「静音性」「Pioneer製スピーカーの音質」「顔認証の便利さ」「キーボードの打ち心地」が繰り返し評価されていました。カスタマイズで自分好みの構成を組めるところに魅力を感じている方も多い印象です。
気になる評価・注意点
一方で、FMV一体型デスクトップ全般に対しては以下のような指摘も見受けられました。
「dynabookパソコンからの買え替えです。メモリーが4GBなので増設し8GBにしました。」
── Yahoo!ショッピング FMV Desktop F 購入者
このレビューはWF1-K1(Celeron搭載の下位モデル)のものですが、最小構成の4GBメモリだとWindows 11では力不足になる可能性があります。FMV WF1-L1でも最小は8GBですが、快適に使うなら16GB以上をおすすめします。特にRyzen 7 250のRadeon 780Mはメインメモリの一部をVRAMとして使うため、メモリ容量が性能に直結します。
また、口コミサイト「みん評」にはFMV全般のサポート対応について「担当者によって対応のばらつきがある」という声もありました。ただしこれはFMV WF1-L1固有の問題ではなく、電話サポート全般に見られる傾向です。その点、FMV WF1-L1は標準で3年間のメーカー保証が付くため、購入後のサポート体制は他社と比べても手厚い部類に入ります。
もう一つ、カスタムメイドモデル特有の注意点として、お届けまで1〜2か月かかることが挙げられます。注文後の返品もできないため、構成は慎重に選びましょう。
口コミから見える評価傾向のまとめ
| 高評価が多い項目 | 注意が必要な項目 |
|---|---|
|
・23.8型大画面の視認性 ・Pioneer共同開発スピーカーの音質 ・駆動音の静かさ ・顔認証ログインの利便性 ・ワイヤレス静音キーボードの打鍵感 ・省スペースなデザイン ・カスタマイズの柔軟性 ・標準3年保証の安心感 |
・最小構成のメモリ8GBは力不足の可能性 ・納期が1〜2か月と長め ・注文後の返品不可 ・一体型のため拡張性に制限あり ・3Dゲーム用途には不向き ・カスタム前の154,000円〜は割高に感じる人も |
FMV WF1-L1はどんな人に向いている?
ここまでのスペック分析とユーザー口コミを総合すると、FMV WF1-L1が特にフィットするのは以下のような方です。
リビングに置く家族共用のメインPCがほしい方 ── 23.8型の大画面と高音質スピーカー、省スペース設計は「家族みんなで使うPC」にぴったりです。映り込みの少ない低反射液晶は、リビングの照明下でも快適に使えます。
在宅ワーク・テレワーク用PCを探している方 ── 顔認証によるスムーズなログイン、Webカメラ内蔵、静音設計のキーボードとマウス。ビデオ会議の多いテレワーカーにとって必要な装備がひと通り揃っています。
初めてのデスクトップPCで設定に不安がある方 ── 国産メーカーならではの手厚いサポート体制と標準3年保証が安心材料です。ディスプレイ・スピーカー・カメラ・キーボード・マウスが全部セットなので、「何を揃えればいいかわからない」という心配がありません。
動画視聴やYouTubeを大画面で楽しみたい方 ── HDMI入力端子があるので、ゲーム機やFire TV Stickなどの外部機器も接続可能。Pioneer製スピーカーの音質と合わせて、簡易メディアセンターのように使えます。
逆に、本格的な3Dゲームや高度な動画編集を目的とする方、あるいは将来的にグラフィックボードやメモリを自分で増設したい方には、一体型PCの制約がネックになります。そういった用途にはタワー型デスクトップのほうが適しています。
おすすめカスタマイズ構成
FMV WF1-L1は選択肢が多いぶん「どう組めばいいかわからない」という方も多いと思います。ここでは用途別に3パターンのおすすめ構成を提案します。
コスパ重視構成(ネット・Office中心)
CPU:Ryzen 3 210 / メモリ:16GB(8GBではなく16GB推奨)/ SSD:512GB / 光学ドライブ:DVD / Office:用途に応じて選択
Ryzen 3でもシングルコア性能は十分高いので、日常用途なら快適です。ただしメモリだけは16GBにしておくことを強くおすすめします。8GBだとブラウザのタブを多く開いたときなどに窮屈になりがちです。
バランス重視構成(テレワーク・マルチタスク)
CPU:Ryzen 5 220 / メモリ:16GB / SSD:512GBまたは1TB / 光学ドライブ:DVD / Office:Microsoft 365 Personal
多くの人にとってもっともバランスの取れた構成です。ビデオ会議をしながら資料を開くような「日常的なマルチタスク」に十分対応できます。SSDは写真や動画を多く保存するなら1TBあると安心です。
性能重視構成(動画編集・RAW現像)
CPU:Ryzen 7 250 / メモリ:32GB以上 / SSD:1TB以上 / 光学ドライブ:Blu-ray / Office:用途に応じて
動画編集や写真のRAW現像を行うなら、Ryzen 7 250+32GBメモリの組み合わせがおすすめ。Radeon 780Mの性能を活かすためにもメモリは多めに積んでおきたいところです。Blu-rayドライブを選べば、映画ディスクの再生にも対応できます。
まとめ:FMV WF1-L1は「ちょうどいい一体型」の最新モデル
FMV WF1-L1は、23.8型の見やすい大画面、Pioneer共同開発の高音質スピーカー、顔認証対応カメラ、HDMI入力、ワイヤレス静音キーボード&マウスなど、液晶一体型PCとしての完成度が高い1台です。3つのCPUから用途に合わせて選べるカスタマイズ性と、標準3年間のメーカー保証による安心感も大きな魅力でしょう。
ベンチマーク分析で見てきたように、シングルコア性能はどのCPUでも高水準なため、日常用途なら最下位のRyzen 3 210でもストレスなく使えます。ただし、メモリは最低16GBを選んでおくのが後悔しないためのポイントです。予算に余裕があれば、Ryzen 5 220を選んでおけば長く快適に使い続けられるはずです。
「あれこれ周辺機器を揃えるのが面倒」「リビングにすっきり置けるPCがほしい」「国産メーカーの安心感がほしい」という方には、かなり有力な選択肢になると思います。気になった方は、ぜひ公式サイトで構成をシミュレーションしてみてください。富士通FMVブランド全体の特徴や評判についてもあわせてチェックしてみると、より納得のいく選択ができるはずです。
