2026年4月、HPから新しい一体型デスクトップPC「HP OmniStudio AiO NGAI 27-cy」が発表されました。最新のIntel Panther Lake世代プロセッサーを搭載し、NPU(AIエンジン)によるCopilot+ PC対応、27インチのタッチ対応ディスプレイ、再生素材を使ったサステナブルな設計と、かなり気合の入った一台です。税込259,600円〜という価格設定で、「家族みんなで使える高性能AI PC」というポジションを狙っています。
この記事では、搭載CPUのベンチマーク性能を他モデルと比較しながら掘り下げ、HPの一体型PCに寄せられているリアルなユーザーの声も集約しました。「結局このPC、何ができて何ができないの?」というところをできるだけわかりやすくお伝えしていきます。購入を検討中の方は、ぜひ最後まで読んでみてください。
HP OmniStudio AiO NGAI 27-cyの基本スペックと特徴
まずはスペックの全体像を把握しておきましょう。本機はスタンダードモデルとパフォーマンスモデルの2構成で展開されています。
| 項目 | スタンダードモデル | パフォーマンスモデル |
|---|---|---|
| 価格(税込) | ¥259,600〜 | ¥319,990〜 |
| CPU | Core Ultra 5 322 | Core Ultra 7 355 |
| コア / スレッド | 6コア / 6スレッド | 8コア / 8スレッド |
| 最大クロック | 4.4 GHz | 4.7 GHz |
| メモリ | 16GB | 32GB |
| ストレージ | 1TB PCIe Gen4 NVMe M.2 SSD | |
| ディスプレイ | 27.0型 フルHD 非光沢 IPS タッチ対応 | |
| 無線 | Wi-Fi 7 / Bluetooth 6.0 | |
| OS | Windows 11 Home | |
| 付属品 | ワイヤレスキーボード & マウス | |
注目すべきは、CPUにIntel最新の「Panther Lake」世代(2nmプロセス)を採用している点です。NPUの処理能力は最大約46〜49 TOPSで、MicrosoftのCopilot+ PCの要件を満たしています。リコール、コクリエイター、ライブキャプションといったWindows 11のAI機能をフルに活用できるのが大きな強みです。
インターフェースは、USB Type-C 10Gbps×2、USB Type-A 10Gbps×2、USB 2.0 Type-A×1、HDMI出力、有線LANポート(RJ-45)、ヘッドフォン/マイクコンボポートとかなり充実しています。一体型PCにありがちな「ポートが足りない」問題はほぼなさそうです。
なお、HPのブランド全体の特徴や評判については、こちらの記事で詳しく解説されています:
▶ HPの特徴・評判を詳しく見る(PC selects)
搭載CPUのベンチマーク性能を徹底分析
本機に搭載されるIntel Core Ultra 5 322とCore Ultra 7 355は、どちらもIntelの最新「Panther Lake」アーキテクチャを採用したプロセッサーです。従来のArrow Lake世代から製造プロセスが18A(≒2nm相当)に微細化され、電力効率が大幅に改善されています。
Core Ultra 7 355のベンチマークスコア
パフォーマンスモデルに搭載されるCore Ultra 7 355は、4つのPコア(Cougar Cove)と4つのLP Eコア(Darkmont)の8コア構成です。NotebookCheckに掲載されている初期ベンチマーク結果をもとに、主要プロセッサーとの比較をまとめました。
| プロセッサー | CB R23 シングル | CB R23 マルチ | 世代 |
|---|---|---|---|
| Core Ultra 7 355 ★本機上位 | 約1,940 | 約11,348 | Panther Lake |
| Core Ultra 5 325 | 約1,900 | 約10,989 | Panther Lake |
| Core Ultra 9 288V | 約1,929 | 約10,500 | Lunar Lake |
| Core Ultra 5 125H | 約1,700 | 約12,500 | Meteor Lake |
| Apple M3 | 約1,901 | 約9,800 | Apple Silicon |
※Cinebench R23スコアはNotebookCheck掲載の初期ベンチマーク値に基づく参考値です。実機の動作環境・TDP設定により変動します。
マルチコア性能の比較グラフ(Cinebench R23)
※Core Ultra 5 322のスコアは、同アーキテクチャ上位モデルのスコアとコア構成(2P+4LPE)から算出した推定値です。★は本機搭載CPU。
この性能で具体的に何ができるのか?
Core Ultra 7 355(パフォーマンスモデル)のCinebench R23マルチスコア約11,348は、前世代のCore Ultra 5 125H(14コア)と同水準です。コア数は少ないものの、2nmプロセスの恩恵で1コアあたりの効率が上がっているのがポイント。32GBメモリとの組み合わせで、以下のような作業は快適にこなせるレベルです。
・Officeアプリ全般+ブラウザの大量タブ開き → 余裕
・Adobe Lightroom Classicでの写真RAW現像 → 快適
・Premiere Proでの簡単な動画編集(FHD) → 問題なし
・4K動画の本格編集 → やや重い場面あり
・3Dゲーム(AAA級) → 内蔵GPUでは厳しい(軽めのタイトルは可)
Core Ultra 5 322(スタンダードモデル)は6コア構成のため、重いマルチスレッド処理ではUltra 7に差をつけられます。ただ、日常使い(Web閲覧、Office、動画視聴、軽めの写真編集)なら十分すぎる性能です。シングルコア性能はPanther Lakeの新アーキテクチャで底上げされているので、体感の「サクサク感」はかなり高いはずです。
なお、本機はディスクリートGPU(独立グラフィックスカード)は非搭載です。Intel内蔵グラフィックス(Xe3)での運用になるので、3Dゲームやガチの映像制作を主目的にする方には向きません。あくまで「家庭用万能機」として使うのが正解です。
HP OmniStudioシリーズ内での比較
HP公式サイトでは、本機と一緒にチェックされている関連モデルが3つ紹介されています。「似たような製品が多くてどれを選べばいいかわからない」という方のために、違いを整理しました。
| モデル | 画面 | CPU | 価格(税込) | 特徴 |
|---|---|---|---|---|
| OmniStudio AiO NGAI 27-cy(本機) | 27型 FHD | Intel Panther Lake | ¥259,600〜 | 最新CPU、タッチ、サステナブル素材 |
| OmniStudio AiO 24-cy | 24型 | Intel | ¥245,300〜 | コンパクトに抑えたいなら |
| OmniStudio AiO 24-cw | 24型 | AMD Ryzen AI | ¥257,400〜 | AMD派はこちら |
| OmniStudio X 27-cs | 27型 4K | Intel | ¥219,800〜 | 4K対応、上位ライン |
ここで面白いのが、上位ラインのOmniStudio X 27-csのほうが価格が安いという点です。ただし27-csは前世代CPU(Meteor Lake / Lunar Lake)の在庫処分価格の可能性が高く、27-cyの方が確実に新しいCPUと新しい接続規格(Wi-Fi 7 / Bluetooth 6.0)を搭載しています。
24インチモデル(24-cy / 24-cw)は画面サイズを妥協できる方向け。AMD派なら24-cwが唯一の選択肢になります。一方、27インチの大画面でPanther Lake世代の最新AI性能を求めるなら、27-cyが現状ベストな選択です。
27-csは4K解像度対応で映像表現は上ですが、27-cyはフルHDながらタッチ対応で操作性に優れ、CPUの世代が新しい。用途と優先順位でどちらが合うか変わってきます。
デザイン・サステナビリティへのこだわり
HP OmniStudio AiO NGAI 27-cyは、見た目のスタイリッシュさと環境配慮を両立させた設計が特徴です。コットンホワイトのカラーリングは主張しすぎず、リビングにも書斎にも馴染むトーン。
素材面では、本体に再生プラスチック、スタンドに再生アルミニウム、台座に再生ポリエステルを使用。さらに台座部分にはコーヒーかすを再利用したスペックル(斑点)模様が施されているという凝りようです。環境認証のEPEAT GOLD登録も取得済み。
カメラは使わないときに本体に収納できるポップアップ式で、プライバシー保護も意識した設計です。フルHD画質のIRカメラを搭載し、Windows Hello顔認証にも対応しています。HP Video Controlという独自ソフトで、背景ぼかしや光量調節なども可能です。
ユーザーの口コミ・評判を徹底分析
HP OmniStudio AiO NGAI 27-cyは2026年4月発表の最新モデルのため、本機そのものの口コミはまだ出揃っていません。しかし、HP OmniStudioシリーズの一体型PCについては、先行モデルのユーザーから多くの声が寄せられています。シリーズ共通の設計思想を踏まえると、これらの評判は27-cyにもかなりの部分で当てはまるはずです。
ポジティブな声
「現行一体型の中ではシンプルで一番好感が持てるデザインだと思います。hpのロゴは小さくなり、インテリアとしても違和感がありません」
― 価格.com OmniStudio X 27 購入者レビュー
「パソコン自体は文句の付け所がないのですが、付属のマウスとキーボードがおしゃれすぎてちょっと使い辛いです。あと右CtrlキーがCopilotキーに置き換えられてしまって、これも不便」
― note.com OmniStudio購入ユーザー
「一体型PCながらデスクトップPC並みの高い拡張性を備えている点も特徴です。インターフェースが充実しており、デスクトップPCに引けを取らない利便性を実現しています」
― うっしーならいふ OmniStudio X 27-csレビュー
「日本HPさんはスペック良いものでも、セールでなかなかお買い得に買えるのでオススメです」
― note.com OmniStudio購入ユーザー
気になる点・注意したい声
「ときどきファンが回ってそこそこ賑やかになります。ブラウザをたくさん開いて放置しているとよくなります。この点が一番このモデルの気になるところです」
― 価格.com OmniStudio X 27 購入者レビュー
「カメラが固い!結構力入れないと出せないし、中に入れることができない・・・」
― パソコンガイド(@pc_reviewer) OmniStudio X 27-csレビュー時のSNS投稿
「電源ボタンがどこにあるか最初わからなかったことくらいです」
― 価格.com OmniStudio X 27 購入者レビュー
口コミから見える評価傾向のまとめ
全体として、デザインの良さ、省スペース性、処理性能への満足度は非常に高い傾向があります。「インテリアに馴染む」「配線がスッキリする」という点を評価する声が目立ちました。
一方で、付属キーボード・マウスの使い勝手、ファン音、ポップアップカメラの操作感については改善を求める声が散見されます。27-cyでは付属がHP 275Cワイヤレスキーボード&マウスに変わっていますが、こだわりがある方は別途用意しておくのが安心です。
27-cyはPanther Lake世代で電力効率が向上しているため、ファン音についてはシリーズ先行モデルより改善が期待できます。ただし一体型PCの構造上、タワー型デスクトップほどの静音性は期待しないほうがいいでしょう。
こんな人におすすめ / 向かない人
おすすめできる人
・リビングや書斎に置いて家族で共用したい方(タッチ操作で子どもやシニアも使いやすい)
・Windows 10サポート終了に伴い、長く使える最新PCに買い替えたい方
・テレワーク・オンライン会議用にカメラ&マイク付きの省スペースPCが欲しい方
・CopilotなどのAI機能をいち早く試したい方
・インテリアに馴染むおしゃれなPCが欲しい方
あまり向かない人
・3Dゲームや本格的な動画編集をメインの用途にする方(GPU非搭載)
・パーツ交換や増設など拡張性を重視する方(一体型の宿命)
・4K以上の高解像度ディスプレイが必要な方(本機はフルHD止まり)
まとめ:HP OmniStudio AiO NGAI 27-cyの総合評価
HP OmniStudio AiO NGAI 27-cyは、「最新のAI PC技術を、家庭で手軽に使えるようにした一台」として非常によくまとまった製品です。
Intel Panther Lake世代の2nmプロセッサーによる高い電力効率、Copilot+ PC対応のNPU、27インチのタッチ対応ディスプレイ、Wi-Fi 7とBluetooth 6.0の最新接続規格、再生素材を使ったエコ設計。個々の要素は他社製品にもありますが、これらを一体型PCとしてバランスよくまとめているのがHPの強みです。
スタンダードモデル(¥259,600〜)はコスパ重視の方に、パフォーマンスモデル(¥319,990〜)は32GBメモリ+Core Ultra 7の余裕がほしい方に、それぞれフィットします。パフォーマンスモデルは5月販売開始予定なので、じっくり比較する時間もあります。
HPの一体型PCシリーズは先行モデルでも高い評価を得ていますし、セール時のお得感も大きいメーカーです。購入を検討する際は、公式サイトで最新のキャンペーン情報もチェックしてみてください。
HPというメーカー自体の評判や他の製品ラインナップについて知りたい方は、以下のページも参考になります:
▶ HP(ヒューレットパッカード)の特徴・評判まとめ(PC selects)
※本記事の情報は2026年4月時点のものです。価格・仕様・販売状況は変更される場合があります。
※ベンチマークスコアは参考値であり、実際の使用環境によって異なります。
※口コミはHP OmniStudioシリーズの先行モデルを含む実際のユーザーの声を引用・要約しています。
