2026年2月、NECがAndroidタブレット市場に本気の一手を打ち込んできました。その名もNEC LAVIE Tab EX。Snapdragon 8 Gen 3にメモリ12GB、3.2Kディスプレイ、144Hzリフレッシュレート、しかもデジタルペンまで標準付属——これだけ盛り込んでNEC Direct価格100,980円(税込)〜というのは、なかなか攻めた価格設定です。
正直なところ、国内メーカーのタブレットというと「安心だけど割高」というイメージを持つ方も多いかもしれません。でもこのLAVIE Tab EXは、スペックだけ見ると海外のハイエンドタブレットと真っ向勝負できるレベル。「iPadにしようかな」と迷っている人にこそ読んでほしい、このタブレットの実力をベンチマークデータ・ユーザーの口コミ・競合比較の3つの軸から徹底的に掘り下げていきます。
LAVIE Tab EXの基本スペックと注目ポイント
まずはスペックをざっと整理しておきます。LAVIE Tab EXには店頭販売モデル(TX117/LAS)とWeb限定モデル(TAB11/301)の2種類があり、最大の違いはメモリ容量です。
| 項目 | TX117/LAS(店頭モデル) | TAB11/301(Web限定モデル) |
|---|---|---|
| プロセッサー | Snapdragon 8 Gen 3(6コア) | Snapdragon 8 Gen 3(6コア) |
| メモリ | 12GB(LPDDR5X) | 8GB(LPDDR5X) |
| ストレージ | 約256GB(UFS 4.0) | 約256GB(UFS 4.0) |
| ディスプレイ | 11.1型ワイドLED液晶 3.2K(3200×2000)/ 最大144Hz / 600nit(最大800nit) | |
| OS | Android 15 | |
| バッテリー | 8860mAh シリコンカーボンバッテリ / 動画再生約12時間 | |
| サウンド | Dolby Atmos対応クアッドスピーカ / Hi-Res Audio認証 | |
| 通信 | Wi-Fi 7 / Bluetooth 5.4 | |
| サイズ・重量 | 約460g / 厚さ6.2mm / Corning Gorilla Glass 7i | |
| ペン | デジタルペン標準付属(8192段階筆圧検知 / 傾き検知 / ハプティクス対応) | |
| NEC Direct価格 | 100,980円〜 | 96,580円〜 |
注目すべきは、Web限定モデルなら96,580円でSnapdragon 8 Gen 3搭載タブレットが手に入るという点。しかも価格.comの最安値では約78,000円台まで下がっている時期もあり、コスパは相当高いです。
ハードウェア面で特に光るのは以下の3つです。
① シリコンカーボンバッテリ——従来のリチウムイオン電池より高エネルギー密度の次世代バッテリ技術を採用。薄さ6.2mmのボディに8860mAhを詰め込みつつ、動画再生約12時間を実現しています。
② デジタルペンの書き心地——8192段階の筆圧検知に加え、ペン先の微細な振動(ハプティクス)と筆記音で紙に書いている感覚を再現。パームリジェクションやマグネット充電にも対応しています。
③ 3.2K×144Hz液晶——340ppiの高精細表示で、iPad Air(60Hz)の2倍以上のリフレッシュレート。スクロールやゲームでの体感差はかなり大きいです。
Snapdragon 8 Gen 3のベンチマーク性能を深掘り
LAVIE Tab EXの心臓部であるSnapdragon 8 Gen 3は、2023年末に登場したQualcommのフラッグシップSoCです。TSMC 4nmプロセスで製造され、Cortex-X4+Cortex-A720×5+Cortex-A520×2の8コア構成(LAVIE Tab EXは6コア版を採用)。GPU はAdreno 750で、AI処理用のNPUも統合されています。
AnTuTu / Geekbench 6 ベンチマーク比較
以下は、Beebom Gadgetsが実機で計測したSnapdragon 8 Gen 3のベンチマークスコアを中心に、競合SoCとの比較をまとめたものです。
| SoC | AnTuTu | Geekbench 6(1コア) | Geekbench 6(マルチ) |
|---|---|---|---|
| Snapdragon 8 Gen 3 (LAVIE Tab EX搭載) | 約2,087,000 | 約2,183 | 約6,434 |
| Snapdragon 8 Elite | 約2,759,000 | 約3,033 | 約9,271 |
| Snapdragon 8s Gen 3 | 約1,654,000 | 約1,871 | 約4,702 |
| Dimensity 6400 (LAVIE Tab T12N搭載) | 約450,000 | 約900 | 約2,200 |
※AnTuTuスコアはBeebom Gadgets計測値(OnePlus 13Rベース)。Dimensity 6400は推定値。タブレットでは放熱条件によりスマホと若干異なる可能性があります。
AnTuTuスコア 性能比較グラフ
★ = LAVIE Tab EX搭載チップ
Geekbench 6 シングルコア 性能比較グラフ
このスコアで実際に何ができるのか
AnTuTu 200万点台というのは、2026年時点では「準ハイエンド」に位置するスコアです。最新のSnapdragon 8 Eliteには約30%の差をつけられていますが、日常使いではオーバースペックと言っていいレベルの処理能力を持っています。
原神のようなヘビー級ゲームでも中〜高画質設定で安定してプレイ可能。Web閲覧やSNS、動画視聴はもちろん余裕で、複数アプリのマルチタスクも引っかかりを感じません。GPU(Adreno 750)はレイトレーシングにも対応しており、グラフィック性能では廉価チップの4〜5倍の差があります。
NPU搭載で写真の被写体切り抜きやAIによる画像補正が高速に動作するのも、クリエイティブ用途を意識したこのタブレットならではの強みです。
ただしBeebomのテストでは、長時間の高負荷時にCPUがピーク性能の64%程度までスロットリングするという結果も出ています。ゲームを何時間も続けるような使い方では、途中でパフォーマンスが落ちる可能性がある点は頭に入れておきましょう。とはいえ、通常の使い方で体感できる場面はほぼないはずです。
NECラインアップ内での立ち位置を比較
NECは同時期にLAVIE Tab T12NやLAVIE Tab T11N、LAVIE Tab T10も展開しています。同じNECのタブレットの中で、LAVIE Tab EXがどういう立ち位置なのか整理します。
| モデル | 画面 | プロセッサー | メモリ | ペン | NEC Direct価格 | 向いている人 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| LAVIE Tab EX | 11.1型 3.2K | SD 8 Gen 3 | 8〜12GB | 標準付属 | 96,580円〜 | 性能重視・ゲーム・創作 |
| LAVIE Tab T12N | 12.1型 | Dimensity 6400 | 12GB | ペン+KB付属 | 76,780円〜 | 仕事・学習のオールインワン |
| LAVIE Tab T11N | 11型 2.5K | Dimensity 6300 | 8GB | 標準付属 | 56,980円〜 | ペン重視のミドル層 |
| LAVIE Tab T10 | 10.1型ワイド | エントリー | — | なし | 36,080円〜 | はじめてのタブレット |
LAVIE Tab T12Nは画面サイズこそ12.1型で大きいですが、プロセッサー性能はTab EXの5分の1以下。性能にこだわるならTab EX一択で、逆に「ペン+キーボードでPC的に使いたい」ならT12Nのほうが付属品込みでお得です。
NECのタブレットは全体的にサポート面が手厚く、24時間365日の国内サポートやWebやLINEでの問い合わせに対応しています。NECブランドの特徴・評判についてはこちらの記事でも詳しくまとめているので、気になる方はチェックしてみてください。
▶ NEC LAVIEの評判は実際どう?リアルな口コミからわかるメリット・デメリット
ユーザーの口コミ・評判を徹底分析
LAVIE Tab EXは2026年2月の発売からまだ日が浅いですが、価格.comやテック系メディア、SNSなどで少しずつレビューや口コミが出てきています。それらを集約して、評価の傾向を整理しました。
ポジティブな声
テクノエッジの実機レポートでは「手に取って最初に感じたのは、薄型で持ち運びやすいという点。ユニボディ構造で質感高く、数字以上に軽快に感じられる」と評価されています。460gという重量が、実際の持ち心地としてはスペック以上に軽く感じるようです。
複数のレビューで共通して高評価なのが、付属デジタルペンの書き心地。ハプティクス(振動フィードバック)と筆記音の再現は「紙に近い感覚」と評されており、イラスト制作やノートアプリでの手書きが快適という声が多いです。
コスパ面では「Snapdragon 8 Gen 3搭載で9万円前後というのはかなり攻めた価格設定」という評価がほぼ全てのレビューで一致しています。iPadと比較しても、同スペック帯ではかなり安く収まるのが大きなアドバンテージです。
ネガティブな声・注意点
価格.comのクチコミでは「GPSが非搭載」を惜しむ声が複数あります。「GPSなんて下位モデルにはあるのに、何故組み込まないのだろう」「持ち出しで使えないので今回も買えません」とカーナビ的な用途を期待していたユーザーには残念なポイントです。
「ARCore未対応」という報告も。「業務用のARに使用するために期待して購入したんですがまさかのARcore未対応」というクチコミがあり、AR関連の業務利用を考えている方は注意が必要です。
価格.comのレビューでは「PCモードに難あり」という評価があり、満足度は3.00(5点満点中)と辛めの数字になっています。PCモードでの使い勝手に改善の余地がありそうです。
一部のガジェットメディアからは「この価格だとSnapdragon 8 Eliteあたりも狙えてしまうので、付属のペンが魅力ならアリかな」という冷静な指摘もあります。中華系タブレットまで視野を広げると価格競争は激しく、ペンの品質とNECのサポート体制にどこまで価値を感じるかが判断の分かれ目になりそうです。
口コミの傾向まとめ
| 評価項目 | ユーザー評価の傾向 | コメント |
|---|---|---|
| 処理速度 | ★★★★☆ | ほぼ全員が満足。ゲームも快適との声 |
| ディスプレイ | ★★★★★ | 3.2K×144Hzの美しさと滑らかさは絶賛 |
| ペン | ★★★★☆ | 書き心地は高評価。マグネット充電も便利 |
| 携帯性 | ★★★★★ | 460g・6.2mmは文句なしの薄軽さ |
| コスパ | ★★★★☆ | 同スペック帯では安い。ただし中華系との比較は微妙 |
| GPS / ARCore | ★☆☆☆☆ | GPS非搭載・ARCore未対応は不満あり |
LAVIE Tab EXのメリット・デメリット整理
メリット
1国内メーカー最高峰の処理性能——Snapdragon 8 Gen 3搭載で、ゲームから動画編集、AI処理まで不自由しないパフォーマンス。
23.2K×144Hzディスプレイの圧倒的な美しさ——340ppiの精細さと144Hzの滑らかさは、同価格帯のiPad Airを上回る。
3デジタルペン標準付属——8192段階筆圧・ハプティクス・傾き検知を備えた高性能ペンが追加費用なしで使える。
4460g / 6.2mmの軽薄ボディ——シリコンカーボンバッテリの恩恵で、大容量バッテリと薄さを両立。
5NECの手厚いサポート——24時間365日対応、WebやLINEからの問い合わせ、「つながる!LAVIE」でPC連携も。
6Gorilla Glass 7i+Wi-Fi 7+Dolby Atmos——堅牢性・通信速度・音質すべてが最新規格。
デメリット
1GPS非搭載——カーナビや位置情報ゲームには使えない。外出先での地図利用はスマホとの連携が必要。
2ARCore未対応(2026年3月時点)——AR系アプリや業務利用を検討中の方は要注意。
3microSD非対応——256GBで足りるかどうかは用途次第。クラウドやUSB-C外付けSSDで対処は可能。
4Wi-Fiモデルのみ——LTE/5G対応版はないので、外出先ではテザリングが必要。
5長時間高負荷時のスロットリング——ゲームを長時間プレイする場合はパフォーマンス低下の可能性あり。
どんな人に向いているか
ここまでの分析を踏まえると、LAVIE Tab EXは「高性能なAndroidタブレットが欲しいけれど、iPadではなくAndroid派」という層にとって、かなり有力な選択肢です。
向いている人:イラストや手書きノートを快適に使いたい人、ゲーム+動画視聴をメインで楽しみたい人、国内メーカーのサポートを重視する人、LAVIEのパソコンと連携させてセカンドモニタとして使いたい人。
合わないかもしれない人:GPSやLTE通信が必須の人、AR機能を業務で使いたい人、「とにかく最新最強チップでないと嫌だ」という人(この場合はSnapdragon 8 Elite搭載機を待つのが賢明です)。
まとめ:LAVIE Tab EXは「攻めの国産タブレット」
NEC LAVIE Tab EXは、国内メーカーのAndroidタブレットとしては異例のハイスペック機です。Snapdragon 8 Gen 3の処理能力、3.2K×144Hzの美麗ディスプレイ、ハプティクス対応のデジタルペン、そして460g・6.2mmの軽薄ボディ——これらを10万円前後にまとめたNECの意欲作と言えます。
GPSの非搭載やARCore未対応など、いくつか惜しいポイントはあるものの、動画・ゲーム・創作といった「タブレットらしい使い方」にはこの上なくフィットする一台です。特に付属ペンの完成度は高く、別売ペンの追加投資が不要なのは実質的なコスト面でも大きなメリット。
「Androidの高性能タブレットで、国内メーカーの安心感もほしい」——そんなわがままを叶えてくれる、数少ない選択肢です。
※本記事の価格はNEC Direct公表価格(税込)に基づきます。実売価格は時期や販売店により変動します。ベンチマークスコアはBeebom Gadgets等の実測値を参考にしており、搭載デバイスや条件により差が生じます。
