iiyama PC STYLE-S28M-225-UH5X レビュー|Core Ultra 5 225搭載スリムPCの実力を徹底検証
パソコン工房(iiyama PC)から登場したSTYLE-S28M-225-UH5Xは、最新のIntel Core Ultra 5 225プロセッサーを搭載したスリムデスクトップPCです。幅わずか95mmのコンパクトな筐体に、Arrow Lake世代の先進CPUとThunderbolt 4ポートまで詰め込んだ意欲的な1台。129,800円(税込)〜という価格設定で、「省スペースだけど妥協したくない」というニーズにどこまで応えてくれるのか気になるところですよね。
この記事では、CPUベンチマークの実測データから見える性能の実態、前世代との比較、ネット上のユーザーの声まで、多角的に分析していきます。「スリムPCって性能犠牲にしてるんじゃないの?」と思っている方にこそ読んでほしい内容です。パソコン工房のメーカーとしての特徴や評判についてはこちらの解説記事も参考にしてみてください。
基本スペックと製品概要
まずはSTYLE-S28M-225-UH5Xの基本スペックを整理しておきます。
| 項目 | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home(Proに変更可) |
| CPU | Intel Core Ultra 5 225(10コア/10スレッド、最大4.9GHz) |
| グラフィックス | Intel Graphics(CPU内蔵) |
| メモリ | 8GB(8GB×1)DDR5 ※カスタマイズ可 |
| ストレージ | 500GB NVMe M.2 SSD ※カスタマイズ可 |
| チップセット | Intel B860 |
| 有線LAN | 2.5GBASE-T |
| 無線LAN | 非搭載(カスタマイズで追加可) |
| 映像出力 | DisplayPort×1、HDMI×1 |
| Thunderbolt | Thunderbolt 4 ×1(背面Type-C) |
| USBポート | 前面:USB 3.0×2 / USB 2.0×2 背面:USB 3.0×7 |
| 電源 | 300W 80PLUS BRONZE TFX |
| サイズ | 約 幅95mm × 奥行337mm × 高さ329mm |
| 価格 | 129,800円〜(税込) |
注目すべきは、スリム筐体ながら背面にThunderbolt 4ポートを備えている点です。この価格帯のスリムPCでThunderbolt 4対応は珍しく、外付けストレージやドッキングステーションとの高速接続が可能になります。また、有線LANも1GbEではなく2.5GBASE-Tを標準搭載しているのは地味にうれしいポイントです。
一方、メモリが8GB×1枚のシングルチャネル構成という点は正直ちょっと気になります。DDR5はデュアルチャネルで帯域幅が大きく変わるので、購入時にカスタマイズで16GB(8GB×2)以上に増設するのが強くおすすめです。
STYLE-S28M-225-UH5X の詳細・カスタマイズはこちら →
Core Ultra 5 225のベンチマーク性能を深掘り
STYLE-S28M-225-UH5Xの心臓部であるCore Ultra 5 225は、Intelの最新Arrow Lake-Sアーキテクチャを採用した3nmプロセスのデスクトップ向けCPUです。P-core 6基(最大4.9GHz)+E-core 4基(2.7GHz)の10コア10スレッド構成で、TDPは65Wに収まっています。
パソコン工房の公式ページではPassMark CPUスコア33,049と記載されています。各ベンチマークサイトの集計値(PassMark: 約31,100、Cinebench R23マルチ: 約17,020)も踏まえて、前世代や競合CPUと比較してみましょう。
PassMark CPU Mark スコア比較
| CPU | コア/スレッド | PassMark(マルチ) | 世代 |
|---|---|---|---|
| Core Ultra 5 225(本機) | 10 / 10 | 約31,100 | Arrow Lake |
| Core i5-14400 | 10 / 16 | 約26,900 | Raptor Lake R |
| Ryzen 5 8600G | 6 / 12 | 約25,500 | Zen 4 |
| Core i5-13400 | 10 / 16 | 約25,100 | Raptor Lake |
※PassMarkスコアはcpubenchmark.net / chipversus.comの公開データを参照(2026年4月時点)。環境により変動あり。
PassMark マルチスレッド性能 比較グラフ
Cinebench R23 マルチコア比較
| CPU | シングルコア | マルチコア |
|---|---|---|
| Core Ultra 5 225(本機) | 約2,081 | 約17,050 |
| Core i5-14400 | 約1,816 | 約15,926 |
| Ryzen 5 8600G | 約1,880 | 約14,800 |
※Cinebench R23スコアはpcbench.net / cpu-monkey.comの公開データを参照。
Cinebench R23 マルチコア 比較グラフ
このスコアで実際に何ができるのか
PassMarkスコア31,000台、Cinebench R23マルチ17,000台という数値は、前世代のCore i5-14400をマルチスレッドで約16〜20%上回る水準です。具体的にどんな作業がどれくらい快適にこなせるかをまとめると以下のようになります。
●オフィスワーク・ブラウジング:Excel・Word・PowerPointの同時起動、ブラウザタブ30〜40枚程度なら余裕です。Web会議をしながらの資料作成もストレスなくこなせます。
●写真編集(Lightroom / Photoshop):RAW現像やレタッチはサクサク。数百枚単位の一括書き出しも、前世代と比べて明らかに速くなります。
●動画編集(軽量〜中程度):フルHD動画のカット編集やテロップ入れはこなせますが、4K素材を本格的に扱うならメモリ増設と外付けGPUの検討が必要です。
●AI処理(NPU搭載):Arrow Lake世代から内蔵されたNPUにより、Windows Copilotなど対応するAI機能のローカル処理が可能。今後のWindows Updateでこの恩恵はさらに広がるはずです。
●ゲーム:内蔵GPUのみなので3Dゲームは厳しいですが、LoProfileのPCI Express 5.0 x16スロットが空いているため、後からロープロファイルGPUを増設する余地があるのはポイントです。
前世代機との比較で見えてくる進化点
Core Ultra 5 225は、前世代のCore i5-14400と同じ10コアでありながら、スレッド数は16→10に減っています。「スレッド減ったのに速いの?」と思われるかもしれませんが、PassMarkの比較データではCPUトータル性能で約20%、シングルスレッド性能で約18%の向上が確認されています(cpubenchmark.net)。
これはArrow Lake世代の3nmプロセスによるIPC(クロックあたりの処理能力)向上が大きいです。スレッド数が減った分、1コアあたりのパフォーマンスが大幅に引き上げられており、特にシングルスレッド性能が重要なアプリ(ブラウジング、Officeの応答速度、ゲームのフレームレート等)でメリットを実感しやすくなっています。
また、TDP 65Wは据え置きなので消費電力は同等クラスのまま性能アップを実現しています。300W TFX電源のスリム筐体でも安定動作するのは、この電力効率の良さがあってこそです。
筐体デザインと設置性
STYLE∞ S-Classの新型ケースは、幅95mm × 奥行337mm × 高さ329mmというコンパクトさが最大の特徴です。従来モデルと比べて体積で約26.5%のサイズダウンを実現しています。
幅95mmというのは、だいたい文庫本を横に置いたくらいの薄さ。デスクの端やモニターの裏に置いても邪魔にならないサイズ感です。縦置き前提のデザインですが、前面にUSBポート、電源ボタン、ヘッドホン/マイク端子が集約されていて、使い勝手も考えられています。
PC Watch のレビューでも触れられていた通り、内部のケーブル整理が丁寧に行われていて、エアフローにも配慮した設計になっています。スリムPCの弱点とされがちな冷却面でも、この筐体設計なら普段使いの範囲では問題なさそうです。
拡張性とインターフェース
スリムPCだからといって拡張性を切り捨てていないのが、この製品のいいところです。
●拡張スロット:PCI Express 5.0 x16(LowProfile)×1、PCI Express 4.0 x16(x4動作、LowProfile)×1、空きLowProfileスロット×2。ロープロファイル対応のグラフィックカードやキャプチャーカードなどを追加できます。
●ストレージ:M.2スロットが2基(Gen5 x4 + Gen4 x4)、SATA 6Gbps×4、2.5インチベイ×2。メインSSDに加えてデータ用のストレージを内蔵で追加できるのは、スリムPCとしてはかなり充実しています。
●Thunderbolt 4:背面にType-C形状で1ポート搭載。最大40Gbpsの転送速度で、外付けSSDアレイやeGPUボックスとの接続にも対応します。
なお、パソコン工房のBTOモデルは自分でパーツを追加しても保証対応の対象(ただし増設起因の不具合は除く)という太っ腹な方針です。購入後にメモリやストレージを自分で増設したい方にとって、これは大きな安心材料ですね。
ユーザーの口コミ・評判を分析
STYLE-S28M-225-UH5X自体はまだ発売から日が浅く、この機種単体の口コミはまだ出揃っていません。ただし、同じSTYLE∞ S-Classシリーズや、パソコン工房(iiyama PC)全般に関するユーザーの声はかなり豊富に集まっています。それらを総合的に分析してみました。
ポジティブな声
「静音CPUクーラーをつけたおかげか、長時間使用していても音が気になることがないです。ほとんど24時間電源いれっぱなしですが、購入から1年近く経っても問題がなく、品質もよいと思います」
― STYLE∞ Classシリーズ購入者の口コミより
「費用も抑えられており、オフィス無しモデルを選べるのも購入条件の一つです」「corei-7を付けてSSDにしましたが、モニター込で15万円程度で買うことが出来ました」
― STYLE∞シリーズ購入者の口コミより
「5年以上使っているけど今も快適」「買い替えまで一度も故障しなかった」
― パソコン工房 iiyama PC全般の口コミより
SNSやレビューサイトで特に目立つのは、「コスパが良い」「同構成なら他メーカーより安い」という価格面の評価と、「国内生産で品質が安定している」「長期間使っても壊れない」という耐久性への信頼です。
ネガティブ・注意点として挙がる声
「PC立ち上げ時や作業時の音がちょっと気になります。スペックと価格重視で選んだモデルなので、そこまでは期待していなかったのですが」
― STYLE∞シリーズ購入者の口コミより
サポートに関しては「丁寧で親切だった」という声と「スタッフによって対応に差がある」という声の両方が見られます。全国70店舗以上を展開しているため、店舗ごとの当たり外れは正直ゼロとは言えないようです。ただ、24時間365日の電話サポートやチャット対応は基本的に好評です。
口コミ傾向まとめ
| 評価ポイント | 傾向 | 詳細 |
|---|---|---|
| コスパ | ◎ | 同構成で他社より安いとの声多数 |
| 品質・耐久性 | ◎ | 国内生産・長期利用報告が豊富 |
| カスタマイズ | ○ | 必要十分。Office・メモリ・SSD等 |
| サポート | ○△ | 24h電話は好評。店舗は当たり外れあり |
| 静音性 | ○△ | 標準は普通。静音クーラー変更で改善 |
カスタマイズのおすすめ構成
BTOで注文する際に「ここだけはカスタマイズしたほうがいい」というポイントをまとめます。
【最優先】メモリを16GB以上に増設
標準の8GB×1はシングルチャネル動作で、DDR5の性能をフルに引き出せません。16GB(8GB×2)にすればデュアルチャネルになり、体感速度が明確に変わります。特に内蔵GPUはメインメモリを共有するため、メモリ帯域の差がグラフィック性能にも直結します。
【おすすめ】ストレージ容量アップ
500GBだとOSやアプリで半分近く使ってしまう可能性があります。写真や動画を扱う方は1TB以上にカスタマイズしておくと安心です。
【用途次第】Wi-Fiの追加
標準では無線LAN非搭載です。有線LAN接続が難しい環境なら、カスタマイズで追加しておきましょう。
【ビジネス用途】Windows 11 Proへの変更
ドメイン参加やBitLocker暗号化が必要な法人利用ならProへのアップグレードを忘れずに。
こんな人におすすめ / おすすめしない
おすすめな人
● デスク周りをスッキリさせたいけど、性能は妥協したくない方
● 事務作業・資料作成・Web会議を快適にこなしたいビジネスユーザー
● Thunderbolt 4で外部機器と高速接続したい方
● 将来的にロープロファイルGPUの増設を視野に入れている方
● 国内生産で品質の安定したPCを選びたい方
あまり向かない人
● 最新3Dゲームを高画質で楽しみたい方(→ LEVEL∞シリーズが適任)
● 4K動画編集や3DCGレンダリングなど高負荷クリエイティブ作業がメインの方
● フルサイズGPUを搭載したい方(→ ミニタワー以上のケースが必要)
まとめ:スリムPCの新しい選択肢
iiyama PC STYLE-S28M-225-UH5Xは、最新Arrow Lake世代のCore Ultra 5 225を幅95mmのスリム筐体に収めた、省スペースと性能のバランスが光る1台です。前世代Core i5-14400比で約20%のマルチスレッド性能向上、Thunderbolt 4対応、2.5GbE標準搭載、そしてロープロファイルGPU増設の余地まで確保されています。
129,800円〜という価格は、この世代・この機能セットのスリムPCとしては競争力があります。メモリの増設だけは購入時にやっておくことを強くおすすめしますが、それさえ押さえればオフィスワークからライトクリエイティブ作業まで長く活躍してくれるはずです。
パソコン工房の特徴やブランドの評判について詳しく知りたい方は、こちらの解説記事もあわせてチェックしてみてください。
