マウスコンピューターのゲーミングブランド「NEXTGEAR」から登場した「JG-A7G60」は、最新世代のGPU「RTX 5060」と「Ryzen 7 7700」を搭載しながら16万円台という価格設定で話題を集めています。
しかし、安さの裏には「無線LANが標準非搭載」といった見落としがちな注意点も潜んでいます。本記事では、JG-A7G60のスペック詳細、ゲーム性能、そして実際に購入したユーザーの口コミ・評判を徹底分析。購入して後悔しないための重要ポイントを、忖度なしのフラットな視点で解説します。
NEXTGEAR JG-A7G60の基本スペックと特徴
主要スペック一覧
| パーツ | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 7 7700 プロセッサ |
| グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 5060 |
| メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB (NVMe Gen4×4) |
| 保証期間 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
CPU「Ryzen 7 7700」と最新GPU「RTX 5060」を搭載
本機の最大の目玉は、NVIDIAの最新アーキテクチャ「Blackwell」を採用したGeForce RTX 5060（GDDR7 8GB）を搭載している点です。従来のRTX 4060と比較してビデオメモリの転送速度が高速化されており、DLSS 4などの最新AI技術にもフル対応しています。
CPUにはAMDのRyzen 7 7700を採用。8コア16スレッド、最大ブースト5.3GHzという高い処理能力を持ちながら、省電力性にも優れた「Zen 4」世代のプロセッサです。このCPUとGPUの組み合わせは、フルHD～WQHD環境でのゲーミングにおいて極めて高いバランスを実現しており、ボトルネックの心配もほぼありません。
240mm水冷CPUクーラーを標準搭載し冷却性能を強化
16万円台のエントリー～ミドルクラス帯ではコストカットのために空冷クーラーが採用されることが一般的ですが、JG-A7G60は240mmラジエーターの水冷CPUクーラーを標準搭載しています。
ケーストップ（天面）にラジエーターを配置し、熱を効率的に外部へ排出する構造です。これにより、長時間ゲームプレイを続けてもCPU温度が上がりにくく、サーマルスロットリング（熱による性能低下）を防ぎ、安定したフレームレートを維持できる設計となっています。
メモリ16GB(DDR5)・SSD 1TB(Gen4)の実用的な構成
メインメモリには高速なDDR5-5200規格の16GB（8GB×2のデュアルチャネル）を採用。旧世代のDDR4と比較して帯域幅が大幅に向上しており、システム全体のレスポンスが高速です。
ストレージには1TBのNVMe Gen4×4 SSDを搭載。最近の大型ゲームタイトルは100GBを超えるものも珍しくありませんが、1TBあれば複数のゲームやOS、アプリケーションを余裕を持ってインストール可能です。読み込み速度も非常に速く、ゲームのロード時間短縮に大きく貢献します。
NEXTGEAR JG-A7G60のゲーム性能と用途別評価
RTX 5060の実力｜最新FPS・RPGも高画質で快適
RTX 5060は、ビデオメモリに最新のGDDR7を採用しており、データの転送効率が劇的に向上しています。『Apex Legends』や『VALORANT』などの人気FPSタイトルでは、高フレームレートを維持した滑らかなプレイが可能です。
また、DLSS 4対応タイトルであれば、AIによるフレーム生成技術を活用し、重量級のRPGやオープンワールドゲームでも画質を落とさずに高いパフォーマンスを発揮します。フルHD環境であれば、今後数年間の新作タイトルも含め、ほぼすべてのゲームを快適に遊べる性能を持っています。
動画編集・配信もこなせる8コア16スレッドの処理能力
Ryzen 7 7700の「8コア16スレッド」というマルチコア性能は、ゲーム以外のクリエイティブ用途でも威力を発揮します。
ゲーム実況の配信（OBSでのエンコード処理）や、プレイ動画のカット編集、YouTubeへのアップロード作業などもストレスなくこなせます。RTX 50シリーズは第9世代NVENC（エンコーダ）を搭載しており、AV1形式などの高画質配信にも対応しているため、ストリーマーを目指すユーザーの入門機としても十分なポテンシャルを持っています。
個性的なクロスデザインとガラスパネル標準装備の魅力
NEXTGEARシリーズの特徴である、フロントパネルに大きな「クロス（X）」をあしらったデザインは非常に個性的です。クロスの中心にはブランドカラーであるマゼンタのエンブレムが配置されています。
また、強化ガラスサイドパネルが標準装備されており、カスタマイズなしでも内部パーツが見える仕様になっています。標準ではLEDファンは搭載されていませんが、購入時のカスタマイズでRGBファンを追加すれば、自分好みのライティングでデスク周りを華やかに演出することが可能です。
NEXTGEAR JG-A7G60の口コミ・評判をチェック
良い評判：圧倒的な処理速度と静音性に満足する声
公式サイトのレビューでは、多くのユーザーが「処理能力に問題なし」「動作音が静か」と高く評価しています。
特に水冷クーラー標準搭載による恩恵は大きく、高負荷時でもファンの騒音が抑えられている点が好評です。「以前のPCでは重かった作業がサクサク動く」といった、旧世代PCからの買い替えによる劇的な性能向上を実感する声が目立ちます。また、最新パーツを搭載しながら16万円台という価格に対する満足度も非常に高い傾向にあります。
気になる点：無線LANが標準では非搭載であることに注意
購入者が最も注意すべき点として挙げられるのが通信環境です。本機は標準仕様では「無線LAN（Wi-Fi）およびBluetooth」が搭載されていません。
有線LAN環境がない部屋で使用する場合や、Bluetooth対応のワイヤレスコントローラー・ヘッドセットを使いたい場合は、購入時のカスタマイズで「無線LANカード」を追加するか、別途USBアダプタを用意する必要があります。これを見落として購入してしまうケースがあるため、注文確定前の構成確認が必須です。
ユーザーの声から見る「メモリ増設」の必要性
「メモリを16GBのままにしたことを少し後悔し、増設しようか思案中」というレビューも見られます。
16GBあれば多くのゲームは動作しますが、配信を行いながらゲームをする場合や、ブラウザを大量に開く場合、あるいは将来的に長く使うことを考えると、32GBへのアップグレードを検討する価値があります。購入後の増設は保証対象外となるリスクや手間の問題があるため、予算に余裕があれば注文時に32GB（16GB×2）へカスタマイズしておくのが賢明です。
購入前に知っておきたいメリット・デメリット
メリット：最新パーツ構成ながら169,800円～の低価格設定
最大のメリットはやはり価格です。最新の「Ryzen 7 7700」と「RTX 5060」、さらに水冷クーラーと1TB SSDを搭載して16万円台という価格設定は、他社BTOメーカーと比較しても高コストパフォーマンスと言えるレベルです。
マウスコンピューターの国内生産（長野県）による品質管理と、24時間365日の電話サポートが付帯することも、初心者にとって大きな安心材料となります。
デメリット：Wi-Fi・Bluetoothが必要な場合はカスタマイズ必須
前述の通り、標準構成ではWi-FiとBluetoothが使えません。デスクトップPCは有線LAN接続が通信の安定性において最強ですが、設置場所の都合で無線が必須の方も多いはずです。
カスタマイズ画面で「無線LAN」の項目をチェックし、Wi-Fi 6E対応モジュールなどを追加する必要があります。この追加費用（数千円程度）を含めて予算を組む必要がある点は、明確なデメリットと言えます。
まとめ：NEXTGEAR JG-A7G60はどんな人におすすめ？
| パーツ | スペック |
|---|---|
| OS | Windows 11 Home 64ビット |
| CPU | AMD Ryzen 7 7700 プロセッサ |
| グラフィックス | NVIDIA GeForce RTX 5060 |
| メモリ | 16GB (8GB×2 / デュアルチャネル) |
| ストレージ | 1TB (NVMe Gen4×4) |
| 保証期間 | 3年間センドバック修理保証・24時間×365日電話サポート |
コストを抑えつつ最新のゲーミング環境を整えたい人に最適
NEXTGEAR JG-A7G60は、以下のような人に最適な一台です。
- 予算17万円前後で、最新世代のGPU搭載PCが欲しい人
- フルHD環境で高フレームレートを出したいFPSゲーマー
- 動作音の静かな水冷PCを安く手に入れたい人
- 有線LAN環境で使用する予定の人（またはカスタマイズで無線を追加できる人）
逆に、「4K解像度で最高画質設定を楽しみたい」というハードコアな層や、「最初からWi-Fi必須でカスタマイズが面倒」という人には不向きかもしれません。
しかし、コストパフォーマンスという観点で見れば、現在市場にあるゲーミングPCの中でもトップクラスの製品であることは間違いありません。最新のRTX 5060の性能をこの価格で手に入れられる、非常に魅力的な選択肢です。